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  各論
§10  機械工業
II  機械工業における技術(電子及びオートメーションは電子技術参照)
4.  材料の検査


機械に使用する材料・部品の欠陥を確実に発見し,不良品が使われるのを防止することは,優れた機械を製造するために欠くことができない。検査のなかでも,とくに非破壊検査は,製造プロセスのなかで重要な役目を果しているが,最近の非破壊検査技術の動向をしらべてみよう。

(1)放射線検査:この方法による検査を肉厚が数十センチ程度大型のものにまで適用することが要望されている。高電圧の装置として15MeVのベータトロン装置が使用されている。(スイスのB.B.Cでは31MeVのものを使用)一般用としては20万V以下で従来よりも重量は1/3,携帯容易のものが使用されている。また,光増ふく管を利用したX線透視法が普及してきており,薄肉物,軽金属材料の連続検査に利用され,工業用テレビを利用して遠隔制御のものも採用されている。

(2)超音波検査:昭和35年頃より,断面図形法・平面図形法・MA立体図形法法などの新らしい記録法が実際の作業に利用されてきている。検査の連続自動化が進み,装置も単能用として10kg程度の軽量のものが製作されている。

新らしい探傷法として,板波,棒波による検査方法が注目されている。この方法によれば,従来の方法では検査が不可能であつた肉厚が数ミリ以下の薄板・棒・線の試験が可能となるものと予測されている。

(3)電気的検査法(磁気・電磁誘導など)

(a)磁粉探傷:大型化と自動化が進み,流れ工程にも採用されている。その検査も,完成品のみならずビレツトなどの素材検査に応用されている。ステンレスの品質管理のために磁気吸引力を利用する方法などが応用されている。
(b)電磁誘導法:昭和35年に輸入されたRadacは,用途も広く実用化が容易である。国内技術のものとしては磁気的性質を多角的にみるメタルソータが完成した。又トランジスタを採用した3kg程度の軽量のものも採用され始めている。

(4)浸透探傷法:未加工鋳物などの肌の荒れた材料の検査がP・E・D法により可能となつた。
(5)歪測定法:抵抗線歪計が300°Cの高温まで利用できるようになり,半導体のピエゾ効果を利用した歪計は,10μ秒以下の速い現象を補足して動的歪みの測定に有利となつた。また合成樹脂膜塗布又は合成樹脂被貼付などの方法を使つた光弾性による実体の歪み測定では,精度が0.5%で200〜4000μin/inの歪みを測定できるようになつた。

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