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  各論
§10  機械工業
I  機械工業と経済発展
1.  機械工業の位置づけ

機械工業は,近代産業の設備供給者としての任務をもつており,他の各産業が新技術を開発し,または機械化という方向に絶えず進歩を続ける過程において,機械工業は重要な役割を要求されている。

したがつて機械工業の発達,とくにその技術の発展は,わが国の産業の発展に強い影響をもつているといえる。

各産業の個々の技術が進歩しても,経済活動の中で技術革新として具体的にその成果を発揮するためには,手段としての機械がそれにそわなければならない。

技術の進歩は,一面にては,機械化の進展,高度化という形で推進されてきているので機械工業の発展,およびその技術水準の向上は,他の技術の発展とは別の意義を持つている。

技術の進歩が,経済の発展の鍵であり,さらに経済全体に対し安定的な役割を果たすことが注目され,そのため研究,開発がより重要視されてきているが,この意味でもわが国の経済の健全な発展のために機械工業の発達とその技術の向上がとくに重要視されなければならないことは明らかである。たとえば化学工業において,あるプロセスが開発されたとしても,それを経済的な規模で生産するプラントが存在しなければ,折角の技術開発も経済の力になりえない。またプラントを全面的に外国に依存するということも決して健全な技術進歩ではなく,このような形の技術革新の進展は,経済の発展に他の面で悪い影響を持つようになる。

以上のような観点にたつて,わが国の機械工業がここ数年どのように進歩し,その技術はどのようなものかを検討することは非常に重要なことである。さらに貿易の自由化という経済環境の中にあつて,わが国の機械工業がどのような地位におかれているのか,またその技術は国際的にどのような水準にあるのかが真剣に検討されなければならない。


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