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  各論
§9  繊維
II  繊維工業技術の動向
4.  編織

戦後,衣生活の面でのいちじるしいメリヤスの進出に刺戟されて,織機の改良に大きな努力が注がれてきた。最近の織機の進歩は,シヤツトレス織機およびユニフイルワインダーの出現によつて代表される。

シヤツトルの往復運動で緯糸を打込む従来の織機では,現状以上に高度化するには物理的困難が余りに大きい。

そこでシヤツトルの代りに特殊な送糸装置を用いるシヤツトルレス織機の開発が進められ,従来の紡織機械に対する概念を一変させる精密機械ともいうべきズルツア織機(グリツパ式)が完成された。その後ジエツト式,レピア式,キヤリアな式どが次々に開発され,その一部の技術はわが国にも導入されて,織機の国産化が進められている。シヤツトルレス織機は,どのような織物にも向くという訳には行かないが,その高速性(従来の自動織機の限度190rpmに対し400rpmまで可能)騒音の減少,管理の容易さ,緯糸準備工程不要などの特長により,適正使途においてはかなりの効果を発揮するであろう。

他方,緯糸準備装置を織機に装着させる機能を持つユニフイルワインダーが開発され急速に普及している。

両者の得失は今後の結論に待たねばならない。いずれにせよ,これらが契機となり,遅れていた製織準備工程の近代化が進みつつある。

海外におけるメリヤス機械の自動化の勢いはすばらしく,柄出装置の自動制御化が全面的に進められており,電子頭脳を用い立体的に目べらし,目ふやしを制御し,截断が全然不要のスーツの編機まで出現している。このようなすう勢から判断して,わが国の繊維工業のうちで最も遅れているといわれるメリヤス関係の技術の急速な向上をはかる必要がある。最近繊維からいきなり布をつくる不織布の技術が開発され,商品化されているが,特殊用途に限られているため不織布が綿織布を抑え,布製造の主流になることは当分考えられない。


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