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  各論
§5  農業
I  農業生産力の発展とその技術的要因

戦後,農地改革をはじめとする一連の民主的改革は,農家の生産意欲に大きな刺激となり,さらに土地改良の飛躍的充実,農産物価格の安定等も農業生産の向上に効果をもたらしたが,これらとともに,農業技術の発展が農業生産の向上に重要な要因になつている。

戦後の農業生産力の発展をもつとも象徴的に示すものの一つに水稲作における生産の飛躍的向上がある。 図5-1 に示すように,わが国の水稲実収高は昭和29年まではおおむね900万トン前後だつたのが,昭和30年には一気に,1,20O万トンに達し,その後も安定した生産をつづけ,いわば豊作が平準化したといえる。

他の一つは,労働節約的な技術の進展である。農業における機械化の進展や除草剤の普及は,逐年,反当投下労働量を減少させている。稲作について反当労働時間の変化を示せば 表5-1 のように,反当労働時間は毎年着実に減少して昭和25年を100とする指数でみれば昭和35年には84になつている。すなわち,わが国の水稲作は,反当投下労働量を省力化しつつ,しかも反当生産量は昭和30年を境に飛躍的に高まつた。このような生産力の発展をもたらした技術的基盤を,栽培法等の生物学的分野,肥料,農薬等の化学的分野および農業機械,土地改良の発達等の機械的分野の3つに大別し,生産の飛躍的向上の要因を解明してみることとする。

図5-1 水稲実収高の推移

表5-1 稲作反当労働時間の推移


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