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  各論
§I  新科学領域
V  原子核の研究
2.  原子核研究と他の技術との関連

次章で記述される原子力の開発では,核分裂によつて生じた数MeVの中性子を反射材で囲み,減速材で1/40eVの熱中性子まで減速して連鎖反応を起させ,その間にエネルギーや放射線を利用し,また他の物質に吸収させて,アイソトープをつくる。これに対し,原子核の研究ではその箇々の過程を調べるため,加速機でできるだけ一定のエネルギーに箇々の粒子を加速し,(または一定のものを選び出し)散乱,吸収,回析などを調べ,核の構造,核反応,物質の化学的性質および物理的性質を調べて行く。したがつて,加速機と測定装置が主要な手段となる。加速器の建設には主として大容器の高真空技術や大出力の高周波技術,大電力の電磁石の製作など非常に高度な総合的技術が必要である。測定器も加速器と同様に重要で最近では核質量は百万分の1の精度,時間の差は十億分の秒の差まで測定されている。また有名なリー・ヤンのパリテイー非保存を検証するウー等の実験では,極低温の磁場により核の向きをそろえる核整列が利用され,ここでも広い範囲にわたつて,高い技術水準が要求されている。

図1-9 粒子のエネルギー

表1-6 加速器の種類

図1-10 世界の高エネルギー陽子加速器


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