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  各論
§I  新科学領域
IV  分子レベルの生物科学
2.  蛋白質の構造


昭和36年ケンドリウは,生体内で酸素の放出吸収を行なう蛋白質であるミオグロビンの立体構造をX線解析とその回析像の大型電子計算機による解析によつてはじめて明らかにした。その結果,153個アミノ酸からなる一本の鎖が複雑にからんでいることが判明した。酵素,ウイルスなどはすべてミオグロビンのような粒状蛋白質であるが,ケンドリウによつてはじめてそうした生体で重要な役割を演ずる蛋白質の解明に一歩踏み出されたわけである。また,最近やつと立体規則性をもつポリプロピレンやステレオゴムなどが合成できる段階に進んだ立体合成化学に対しても,生物が産み出すこのような複雑な立体規則性をもつた合成物の解明は大きな示唆を与えるはずである。わが国では,昭和33年に日本学術会議の勧告にもとずき共同利用研究所として大阪大学に蛋白質研究所がつくられ,蛋白質構造や生化学の研究が組織的に進められている。


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