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  各論
§I  新科学領域
II  宇宙空間の研究開発
1.  宇宙空間の諸現象と利用

熱核反応の炉心である太陽は文字通りエネルギーの源泉であつて,工学的表現をかりれば地球に対して大気と水を作業物質とする熱,機関の熱源となり,緑色植物を通して光合成を行なうほか,大気圏外のプラズマ(電離気体)を通じて直接発電を行なつている。宇宙空間の研究は一見はるかな太陽と静かな地球の間の何もない広がりの研究のように考えられるが,電磁気的に眺めると,太陽磁場に引きずられ太陽の爆発によつてたえずプラズマの噴出を受けてかき乱されている磁場の海に,プラズマをまとつた地球というダイナモが浮んでいるというダイナミツクな世界の解明である。太陽に爆発が起ると 図1-2 のような現象が次々にひきおこされる。またこのほか流星や太陽系以外からくる宇宙線などで大気の上層は 図1-3 のような状況になつている。

こうした現象の研究は,通信や高層気象に直接関連しているほか,核融合や直接発電のようなプラズマの科学にも関連を持つている。

図1-2 太陽爆発と地球の現象

図1-3 高層大気中の諸現象

一方,宇宙空間そのものの利用が考えられる。海外通信放送等に電離層の知識が利用されるほか,米国ではすでに通信用人工衛星の実用化が進められ,テレビ衛星テルスターによつて大西洋を越えたテレビ通信に成功した。

また,気象衛星タイロスはわが国にも台風情報を送つてきている。さらに,天文衛星,航海航空衛星などの開発が進められ,東京オリンピツクを世界中にカラーテレビで送る計画も検討されている。


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