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第II部  科学技術発展の基盤
第4章  行政制度および行政体制
II  わが国の科学技術行政体制

わが国の現行の科学技術行政機構は, 図II-4-5 に示すとおりである。ここ数年の動きとしては,宇宙開発審議会,海洋科学技術審議会の設置などがあるが,特に昭和34年科学技術会議が設置された意義は大きい。

この科学技術会議は,関係行政機関の施策の総合調整を行なう必要がある場合に,科学技術一般に関する基本的かつ総合的な政策や長期的かつ総合的な研究目標の設定などについて審議答申するための総理大臣の諮問機関であつて,大学における研究に係る事項をも審議の対象とする。これに対し科学技術庁(昭和31年設置)は,各省庁間の科学技術行政の総合調整を主たる任務としているが,大学における研究に係る事項は行政対象から除外されている。昭和36年に科学技術会議の学識経験者議員2名が増員されたので,日本学術会議会長を含み,学識経験者議員は6名となり,法定の閣僚議員5名を越すことになつた。

同会議が昭和35年立案答申した「10年後を目標とする科学技術振興の総合的基本方策」においては,科学技術の到達目標を設定するとともに,その到達のために必要な人材養成の方策,研究活動の振興・整備方策,情報流通,国際交流,普及に関する活動の促進強化方策,制度の改善方策の4つの方策を定めて,総合的な政策を体系づけており,今後における政府の基本方針の基礎となつている。

図II-4-5 わが国の科学技術行政機構

同会議は,わが国の科学技術行政に関しては,科学技術の各分野を通じ,かつ,基礎研究から実用化にいたる各段階を通じて,一貫した観点から総合的におこなう体制を必要とするが,その現状はかならずしも満足すべき状態にないので,さらにこれを強化整備する方途について,なお検討しなければならないという結論をだし,その旨前記答申でのべている。

また,同会議はその答申で,科学技術に関する基本理念を明らかにし,総合的,基本的態勢を整備することを目途として,科学技術基本法を制定すべきことを提起している。

なお同会議は,昭和34年12月,総合的に推進すべき試験研究として,台風防災科学技術,宇宙科学技術,基礎電子工学,核融合,海洋科学技術および対がん科学技術の6部門を指定している。これらは科学技術庁として,とくに推進をはかるべき重要総合研究の課題とされてきたが,最近にいたり,さらに都市工学および医療技術を加え,また台風防災科学技術については台風だけでなく,広く自然災害全般の防止を目的とする防災科学技術と公害防止等を目的とする環境科学技術にまで拡大されようとしている。これらの効果的な推進を期するため,昭和37年科学技術庁に研究調整局が増設された。


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