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第II部  科学技術発展の基盤
第3章  情報活動
III  諸外国における科学技術情報活動



1. 情報活動の体制
(1) ソ連および東欧諸国

ソ連科学アカデミーの下にある科学情報所は,2,200人の従業員と2万人以上の外部協力者を擁し,理工学および生物学の分野につき約1万2,000種の雑誌を収集し,13シリーズの抄録誌を編集,発行しており,その収録論文数は70万件/年の多きに達する。さらに調査,飜訳,複写等のサービスをはじめ各種の業務を行なつており,その規模は世界最大であり,大きな成果をあげている。

東欧諸国もほぼソ連の方式に近く,極端に集中的な情報活動体制をとつている。
(2) フランス

国内に約400にのぼる専門ごとの小さい文献センターがあり,その上に国立科学研究本部(CNRS)の文献センターがある。この文献センターは,理工学,生物学,心理学等を主な対象として1万種以上の雑誌を収集し,抄録誌の発行,調査,飜訳,複写等のサービスを総合的に行なつている。
(3) イギリス

従来は,学・協会,研究組合等がそれぞれの分野の情報センターの役目をはたし,質問回答サービスは英国専門図書館協会(ASLIB)が中心となり,種々の機関の協力を得て行なつてきた。

最近,情報活動体制を強化するため,科学技術研究庁(DSIR)の下に,情報の網羅的収集と貸出サービス,レフアレンス・サービスを主たる業務とするNationaI Lending Library,National Reference Libraryの設立ならびに準備が行なわれている。
(4) アメリカおよび西ドイツ

アメリカでは,学・協会や専門図書館が永い歴史と伝統とをもち,それぞれの分野の情報センターとして活躍しており,また,軍部には大規模な情報機関があつて莫大な情報を扱つているが,これら機関の間の連絡調整が弱いことが欠点とされている。この欠点については何度か反省が行なわれているが,結局,全米科学財団が中心になり,連絡調整の強化に努めている。

また,西ドイツもほぼこれに近い状況にあり,連絡調整機関を設ける計画が進められている。
2. 情報専門家の養成

アメリカでは,図書館人の教育が非常に盛んで,全国で94の大学に図書館学に関するコースがあるが,教育の重点が図書館の管理的な事項におかれており,科学技術情報活動にむいていないので,専門情報機関の欲するような人材が得られない状況である。しかし,Western Reserve Univ.などでドキユメンタリストの養成が行なわれ,博士コースもある。

西欧では,オランダ,フランス,西ドイツなどがドキユメンタリストの教育をよくやつており,特にオランダでは,審議会を設けてドキユメンテーシヨン活動に関する能力テストを行ない,その合格者に一定の資格を与えているが,この資格は各種の機関から高く評価されて,情報専門家の待遇がきわめてよくなつている。また,フランスでは,わが国の学士に相当するものと博士に相当するものとの2種の学位がドキユメンタリストに対して準備されており,その技術水準が高位に保たれている。

ソ連においては,それぞれの大学の終了者に1年から2年の間,一般および特殊分野の図書館実務を教える機関があり,ドキユメンタリストの養成を行なつている。


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