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  総論
第I部  わが国における科学技術の一般動向
第4章  技術貿易の活発化

経済と社会の発展に大きな働きをする技術は,一方では国内の研究開発により,他方では国際的な交流によつて急速に進歩している。昭和25年外資に関する法律が制定されてからのわが国の技術進歩には,外国技術の導入が非常に大きな役割を果してきたし,これが一つにはわが国のめざましい経済成長を支えたともいえる。

外国技術の導入は,国際貿易の自由化を控えて,ここ2,3年の間にいちじるしく活発となり,特に革新的な技術である機械・化学・電子等がその中心となつている。他方わが国からの技術輸出は,技術導入にくらべていちじるしく少なく,その輸出先も低開発国向けが大部分で,技術の国際交流という点からみると非常に偏つた状態であつたが,これはわが国自身,その技術の進歩を欧米先進国並みの水準に近づけるのが第一であつたために,技術導入が活発に行なわれ,技術輸出の内容も欧米先進国向けのものが開発されていなかつたためのやむを得ない事情によるものと思われる。しかし最近では,わが国の技術水準の向上,研究投資の活発化とともに,化学を中心とした技術で,欧米先進国にも技術輸出が行なわれるようになり,その1件当りの対価もかなりの額に達するものが現われてきている。科学の研究の交流は,対価の支払を伴わずに国際的に自由に行なわれているが,技術の交流では企業が中心となり,一般的には必ず対価の支払を伴うもので,貿易と同じように考えて,ここでは技術導入と技術輸出を合わせて技術貿易と呼ぶことにする。わが国の技術貿易を,その導入と輸出に分けて検討を加えてみよう。


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