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第3部   部門別に見た技術の動向
第12章  医療衛生部門
4  公衆衛生
(3)  労働衛生

労働衛生は,労働基準法および労働安全衛生規則を根幹として推進され,産業結核,けい肺等各種職業病対策に急速な進展がみられている。すなわち,衛生管理制度の普及,定期健康診断の励行,保護具の改良等によるものであろう。しかし,けい肺患者はなお昭和30年度の検診者の18%に有所見者が検出されでいる現状である。けい肺は,地下資源を利用する産業にわたって広く発生する遊離けい酸粉塵の吸入によって起る疾病であって,その対策には困難な点が多いのであるが,各種保護具の改良や,治療法としても間歇的陽圧酸素呼吸療法が試みられるなど,たゆまざる努力がつづけられている。ついで,職業性眼疾患,難聴患者が多く,とくに鉛,ベンゼン等による職業中毒も増加の傾向にある。さらにX線等有害放射線の障害も重要問題であって,これらの対策としては,とくに早期診断法の確立が肝要であろう。たとえば光電管式自動血球計算装置の試作などは,その対策の1つとして期待がもたれるものである。

労働衛生に関する研究は,主として労働省労働衛生研究所,各労働科学研究所,あるいは国立公衆衛生院等において行われている。


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