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第3部   部門別に見た技術の動向
第11章  通信
2  通信サービスの向上
(1)  交換技術の進歩

すでにここ数年間に,大都市やその近郊との市外電話の即時化による交換スピードの向上のために,新しい市外ダイヤル方式や自動市外料金登算装置がつぎつぎに実用化されているが,市外電話が自動化するにつれ,従来のA型(ストロージャ式),H型(シーメンス式)のような機械的可動部分の多い,スピードのおそい段々式交換機は,全国自動即時化の線にそって新しく要求される機能をみたすには不適当なものとなり,さらに市内電話の自動化の面でも必然的に要求されるスピードの向上と運用の能率化,経済化を考慮して市内,市外ともにクロスバー交換方式 * の採用が決定された。これに必要なクロスバースイッチやワイヤースプリングリレーなどの国産体制もほぼ確立され,数年前から研究中であったわが国の市内,市外クロスバ-交換方式は本格的な実用期に達し,さしあたり,直ちに実施しうる小自動局,市外局用のものから実用化されつつある。さらに交換スピードの向上と経済化をねらった電子管,ゲルマニウム・トランジスタやダイオード,さらにわが国で発明された新しい理論に基く,パラメトロン * などによる電子交換機も通研はじめ2,3の研究所で進められつつあり,将来の交換方式はその面目を一新するだろう。

国産化されたクロスバースイッチ

パラメトロン電子交換機は,明治以来外国技術依存に終始したわが国の交換技術にとっては最初の国産技術であり,パラメトロン電子計算機とともに,今後わが国で強力に実用化が推進されるべきものの1つであろう。


* セレクテイングバーとホールデイングバーがクロス(交差)した新しい機構のスイツチッと,その動作を制御する継電器(リレー)群からなり,交換スピードがはやく,複雑な機能をもたせうる方式で,戦前から米国では大々的に実用化されている。


* 昭和29年にわが国で発明されたパラメータ励振現象を利用した素子をパラメトロンと名づけ,フエライトを使用して実現したものが目下の研究対象となっている。真空管やトランジスタのかわりに利用できる分野も多く,価格や安定性の点では数等すぐれている。


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