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第3部   部門別に見た技術の動向
第10章  運輸
4  海上輸送
(2)  港湾

このような海運の世界的すう勢にたいしてわが国の港湾はその立遅れがいちじるしい。わが国の港湾は外国貿易上とくに重要な港としての特定重要港湾および重要港湾をはじめとして,地方港湾,避難港など約2千港が全海岸線13Kmに1港の割合で存在し,海陸輸送の結節点として,またその背後には臨海工業地帯を造成せしめるなど・わが国経済活動におよぼす影きょうはきわめて大きい。

海運による国内輸送は,戦争による商船の壊滅ど海運および港湾のチャージの割高のため,海上輸送量は戦前にくらべて大きく後退したとはいえ,船腹の増強,港湾の復旧整備とともに徐々に回復しつつある。

わが国の港湾は大港湾においてすらいまだに沖荷役に依存する率が高く,先進国の港湾にくらべて施設の不備がいちじるしい。しかも近年における外航船舶の大型化はとくにタンカーにおいて顕著であり,この要請にこたえる港湾の水深は12m以上を必要とする現在,航路・泊地の増深と接岸施設の増強は強く望まれている。さらに石炭・石油・セメント・木材など工業粗原料の輸送にあたっては,年々荷主専属の形をとるか,船舶そのものが専用化するにつれて港湾施設の専用的な使用の傾向に応ずる施設の合理的な建設が必要とされるであろう。

このような海上輸送の形態に対応する接岸施設,上屋・倉庫・荷役機械・臨港鉄道・道絡など一体となった適切な港湾の配置および構造をそなえた整備増強と,荷役の合理化はどくに強ぐ望まれている。このようにみるとき,港湾の計画にあたっては港湾管理者の立場にたって,港の発展の可能性および発展の方向など立地的な検討を加え,国土計画または地方計画的な立場において港湾規模を決定し,さらに都市計画的な観点から臨港地区を設定し,そして企業経営的な考察に基いてなされなければならない。


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