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第3部   部門別に見た技術の動向
第8章  化学工業
  窯業
4  耐火物

鉄鋼をはじめ非鉄金属,セメント,ガラス,陶磁器,耐火煉瓦,ガス,コークス,その他各種化学工業用として使用される窯炉,発電,船舶,鉄道その他のボイラなどあらゆる高温,高熱工業の基礎資材として耐火物は重要な役割を占め,これらの部門の技術水準は耐火物如何によって大巾に左右されている。耐火物の主体である耐火煉瓦についてみると,その全消費量の60%以上が鉄鋼部門で消費され,鉄鋼業の好況,不況如何が卒直に耐火煉瓦工業に反映するという特徴をもっている。 (表3.20参照)

表3.20 鋼鋼生産量と耐火煉瓦の鉄鋼部門向出荷量

表でみると鋼塊の伸びに比較して,耐火煉瓦のそれは異常に低い。このことは戦後,鉄鋼部門において,原燃料の安定とともに技術がいちじるしく進歩していることを示すとともに,一方耐火煉瓦の品質が一段と進歩したことをも示している。ことに製鋼工程では平炉用煉瓦としての硅石煉瓦の分野にクロム,マグネシャ煉瓦が進出して,耐火煉瓦の使用原単位をいちじるしく減少せしめている。

品種別にみると,耐火煉瓦においてつねに60〜70%の生産比率をしめるのが蝋石質,シャモット質の粘土質煉瓦であり,主として高炉,造塊用,ガラス用等に用いられている。これらの部門では,従来の国産品の原料的,組織的研究の不足からほとんど輸入に依存していたが,漸次国産品に切り換わる傾向をみせている。

品種別にみた顕著な傾向は,硅石煉瓦に代るクロム,マグネシヤ質煉瓦(クロム,クロマグ,マグクロ,フォルステライト,マグネシヤ,ドロマイト等)によって代表される塩基性煉瓦の進出である。これは,戦争直後は塩基性煉瓦はわが国で実用化しえなかったが,その後,輸入品の刺戟,海外との技術交流によって技術が格段に進歩したためである。最近の傾向としてはドロマイトクリンカが,酸素上吹転炉の内張煉瓦原料として注目されてきたことで,バーステングの完全防止の研究の進展とともに量産化されるものと思われる。


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