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第3部   部門別に見た技術の動向
第8章  化学工業
  窯業
2  ガラス



(1) 板ガラスおよびガラス製品

板ガラスでは,戦後仏印硅砂が使用できなくなったため,原料的悪条件下におかれ,品質が低下したが,その後米国技術の導入(たとえば懸垂式隔壁の採用)により,1炉当りの能力,品質ともに世界水準に接近しつつある。

最近の国内需要,輸出の傾向としては,薄板より厚板,網入,磨板に移行し,また合わせガラス,強化ガラス,2重ガラス,熱線吸収ガラス等の2次製品が飛躍的に伸びており,また東南アジヤ諸国の自給化傾向とにらみあわせて,より良質な,より高級な板ガラスの生産が焦眉の急となっている。このための技術的課題としては,板ガラス素地の溶解をできるだけ高温で行わしめるための新種耐火煉瓦の開発,槽窯構造の改善,原料投入の機械化等があげられる。

沈滞を続けてきたガラス製品の面でも,製壜における自動制御方式の採用,小型タンク窯によるアンプール管,ブラウン管の製造等漸次近代化されつつある。しかし,この部門は,化学工学的な検討がとくに重視される部門であるにもかかわらず,わが国では製品の需要に限度があるためもあって,この面でのおくれがいちぢるしい。最近米国の研究所で,溶融ガラスの熱伝導の測定にはじまる一連の化学工学的研究の結果,ガラス壜の生産速度を4倍にあげることに成功したが,このことは化学工学的研究がいかにこの部門の生産性の向上に役立つかを如実に示すものである。
(2) 光学ガラス

光学ガラスは,戦時中の軍の保護育成,戦後の光学機械の輸出増進に刺げきされ,技術的にも,坩堝の研究,溶解技術の向上により世界水準に達している。

最近の技術的傾向として,セリウム,ランタン等の希土類元素の含む新種光学ガラスの生産により明るいレンズの設計,レンズ構成の簡易化が可能になったことおよび溶融ガラスを坩堝ごと冷却する従来の方法を改めて,新しく型に流し込む方法を採用することによりコストの低下がはかられていることがあげられる。


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