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第3部   部門別に見た技術の動向
第4章  電力事業
4  火力発電設備


わが国の火力発電設備は,戦前においては,水力発電設備の補給的役割をとってきた。

終戦後数年間は,復旧整備工事のみであり,火力発電技術の進歩は停滞していたが,昭和27年にいたり480°C,60気圧の高温高圧蒸汽を使用する築上発電所が完成した。これにより,火力発電技術のその後のいぢじるしい発達の第1歩がはじめられた。電力需要の急増に対応して,外資導入をともなう三重(88気圧,510°C)と多奈川,苅田(102気圧,538°C,再熱式)が米国からの輸入プラントによって建設され,引きつづいて,千葉(127気圧,538°C,再熱式)もアメリカからの輸入機械によって建設されている。(図3.24参照)現在建設中である新名古屋(20万KW)仙台(17万5,OOOKW)大阪3期(15分6,000KW)など169気圧,566°C再熱538°C級および横須賀(26万5,000KW,169気圧,566°C,再熱式)の設計熱効率は39%前後にもおよび,基底負荷用発電所として運用するときは,発電原価がいちじるしく低廉となる。

大容量の高能率火力の建設によって,年々全国平均の熱効率が上昇してはいるが,所要火力用炭の絶対量は遂年急増し,将来火力用燃料対策が急ピッチにクローズアップしてくるであろう。これらの対策として,石炭重油両用の設計方針を採つているが,最近重油専焼の火力発電設備を推進している会社もでてきた。

図3.24  電気事業用火力発電所における蒸汽圧力,蒸汽温度および熱効率の推移

千葉火力発電所

発電所施設関係では,自動燃焼装置のほかに,ボイラ給水,および蒸汽温度の自動制御が行なわれ,タービン,ボイラの操作も電気関係の運転とともに行ないうる完全中央制御方式が採用されている。

ボイラ給水処理に対して,イオン交換樹脂による軟水または全塩脱塩,化学ポンプによる清缶剤の注入などにより,高純度のボイラ給水を使用しうるようになった。


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