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第3部   部門別に見た技術の動向
第4章  電力事業
1  電力技術の3目的
(3)  良質電力の要請と対策


豊富にして低廉である電力を供給する場合に,忘れてならないことは良質の電力でなければならないということである。

最近,産業界の各方面において,コストの引下げ,品質の向上,生産量の増加を狙って,オートメーションが急速に採用されている。

オートメーションでは多くは電気を使用して,寸法,速度,圧力,流量,温度などを測定し,これを伝達する。すなわち自動計測制御をするので,必然的に電力の良質化が問題点として提起されてくる。

また国民の生活水準が向上し,テレビジョン,螢光灯,電気時計などの電気器具が日常の生活用品として普及し,一般国民の文化的要求度が高まるにしたがって,電力の質的向上の要望も高まってくるであろう。

良質の電力は,まず第1としては,無停電の供給が継続できるものであり,第2としては,供給電圧が規定値を保持し,かつ,電圧変動率が低くなければならない。また第3としては,規定周波数が維持され,周波数の変動範囲が微量なものでなければならない。

第1の電力系統の安定化のためには,建設面からは送電幹線の山里並列使用やループ運転,系統保護方式の改善強化および配電線路のループ化が遂次進められている。送配電線路の保守および運転面においても,活線作業の採用や故障点標定器の設置などがはかられ,極力,停電時間の減少に努めている。

第2の電圧改善対策としては,変電所における電力調相施設,電圧調整装置配電線路における自動昇圧器,直列コンデンサなどの設置のほか,本質的には高低圧配電々圧の格上げの実施が切望されよう。

第3の周波数の調整施策としては,自動周波数制御装置(A.F.C)連絡線負荷偏倚制御装置(T.B.C)などの施設運用により,平常時における規定周波数の保持がはかられる実状にあるが,本質的には現在,の発電設備を増強し,供給力に周波数調整用の余裕力をもたせなければ解決されない。

なお,今後,大容量火力発電所が漸次建設される気運にあるので,火力発電所におけるA.F.Cの運用に関する諸研究が進められている。


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