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第2部   科学技術発展の基盤
第6章  科学技術者の育成
3  問題点
(1)  今後の経済発展に応ずる長期養成計画の確立


科学技術者の育成にあたっては,社会的要請を適確に把握して,需要供給の均衡をはかるとともに学校教育にいっそうの合理性を付与することが必要である。文部省は昭和27年より広範な調査を続け,昭和32年にとりあえず経済5ヵ年計画にマッチした需要推定の報告書を発表した。しかしながら,科学技術者の需要推定には,技術革新に基く要素を多分に加味しなければならない。このためにはオートメーションその他の生産方式の変化,産業規模の拡大,研究部門の増大,新技術の開拓,営業部門への技術者の進出等がおよぼす産業組織における人的構成の変化を考慮し,綿密な需要調査を行い,しかも経済発展の長期計画の策定とあいまって長期的観点に立った養成計画を立てる必要がある。

この場合,従来から人材の受入側である官公庁あるいは産業界等の需要者側は,将来の経営計画,新規採用者受入計画をいだいていなかったがために,需給の均衡をよりいっそう不安定なものとしていたことも考慮に入れなければならない。このためには,わが国の産業構造の長期見通しを慎重に検討し,科学技術者の長期養成計画樹立のための体制が確立されなければならない。

現在すでに不足のいちじるしい機械,電気,応用化学,物理等の学科,さらに新しい原子力,電子工学等の分野の科学技術者の増員は,全産業にわたり基幹的であるだけに速かな処置が必要であろう。


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