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第2部   科学技術発展の基盤
第6章  科学技術者の育成
1  わが国の現状と動向
(4)  科学技術者の需給のすう勢


採用状況ならびに就職率

産業界の採用状況は,比較的短期的な見通しによっている傾向があり,このことは景気の好・不況と卒業者の就職率との関係において,はなはだ密接なものがあることによってもうなずける。

日本経営者団体連盟の調査によれば,大学卒の新規採用者中に占める技術系の割合は,昭和31年と32年とで39%から44%にのび,そのうち鉱工業では54%から59%と技術系が半数以上を占めるにいたった。

一方,文部省資料によれば,大学卒業者の就職率は,工科系は戦前から常に法,文,経関係を10〜30%うわまわり,70〜90%の間に安定している。最近でも卒業者全体の就職率の下降あるいは横這いを示す状態にあって,技術系は卒業者数の増加にもかかわらず常に順調な上昇傾向を続けており,技術系の事務部門への進出が目だっていることからみて,今後の技術者需要の増大傾向を示すものであろう。

産業界の要請

産業界の要請についての調査資料はきわめて不足しているために,これを確実に把握することは困難である。文部省が昭和32年7月産業界に対して行った大学についての調査は限られた対象についてであって,この結果からみると,修業年限の1〜2年の延長,教育内容としては基礎学科および専門学科の向上を,量の面においては,理,工系学生の増員を望む声が大きくなっている。また産業界の新規大学卒業者採用にあたって,最も希望している学科の卒業者を確保できなかった率は全体で約6%で,学科別にみて,法,文,経関係は3%,機械37%,,応用化学32%,化学17%,鉱山冶金15%,電気通信13%と,不足率においては理,工系が文科系を圧倒し,とくに重工業,化学工業部門の科学技術者に対する需要の要望が大きくなっている。さらに中小規模の会社では大会社以上の不足にあえいでいるというのが現状である。


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