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第2部   科学技術発展の基盤
第5章  標準化
4  標準化が直面する問題
(1)  日本工業規格と団体規格および社内規格との関係


がんらい規格というものは,その対象としているものに関係する者同志の間その必要を痛感し,話し合ってうまれるものであり,こうしてできた規格はお互に十分にそん重され,協力をして実施に努力を払い,その結果お互いに利益を分け合うようになるものである。

標準化が個々の会社のなかで行われる場合には,自分のところで使用する原材料,部品あるいは製品について統一をはかることは効果があることではあるが,その程度はおのずから限度があり,それ以上生産費を下げることができない。そのつぎに考えられることは,同じような製品を作っている会社同志が話し合って,皆で自分達が使う原材料,部品等について統一を考えるならば,さらにその効果は増大することになる。それが日本工業規格のような国家的規模で行われるならば,はるかに効果があがるであろうことは容易に想像されるところである。

わが国は先に述べたように社内標準化は最近相当行われるようになったのであるが,米国のように団体による標準化はあまり活発に行われてはいない。

わが国においても日本工業規格をそのまま使えるような用途であれば問題は起らないが,用途によって細部において特別な仕様を定めなければならないことがあり,これが同じものを製造している使用者によってばらばらであることは生産者を苦しめたり,そのためコストが高くつき,使用者にはねかえってくることになる。あるいは国家的な標準化が行われる前段階として,ある範囲の使用者だけで標準化して利益を得る場合もあり,団体規格をもっと発展させるべき素地が残っている。

この場合すでに定められたものも,これから定めるものも含めて団体規格が日本工業規格を頂点として,またその団体に関係する各会社の社内規格を基盤として上下,左右が十分関連が保たれたものとなる必要がある。すなわち今後のわが国の工業標準化の態勢としては,このような形で各段階の標準化を育成してゆく必要がある。


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