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第2部   科学技術発展の基盤
第5章  標準化
1  技術発展の基盤となる標準化


生産活動において,生産品の品質,形状,あるいは寸法,製造方法,検査方法などを一定の基準にそって統一すること,いいかえれば生産条件を標準化することは,技術の発展にとって不可欠である。このように統一された基準は規格といわれている。

この標準化が製造,あるいは加工,検査にわたって広く行われると,生産における各過程を合理的に管理しうるようになり,生産能率を向上することができる。具体的には,労働者の熟練度が向上し,生産する製品の品質が均一性を保ちうるようになり,組立作業においては,各部品の互換性を保持でき,資材労働力の節約をはかることができる。

さらに,この標準化は各生産者だけではなく,各産業にわたって国家的規模で統一して行われると,その効果は生産過程においていっそう高められるばかりでなく,さらに原材料の購入,製品の販売,消費者の製品購入など流通過程にておいて,使用,消費の合理化が行われ,公正な取引に大きく役立つ。

このように標準化は,広い範囲の経済活動においてきわめて大きな合理化推進の効果をもたらすが,技術との関連では,工程の標準化,設備の専門化,労働者の作業の単純化が行われ,技術の機能を完全に生かすことができる。またな生産条件の標準化が広く行きわたると,技術水準がまちまちである生産者対して,一定の規格水準まで技術を引きあげるという作用もはたす。

とくに戦争中から戦後にかけて注目すべきは,この標準化が計測技術と統計的品質管理の進歩と結合して進められ,生産管理技術のいちじるしい進歩をもたらしたことである。


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