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第2部   科学技術発展の基盤
第4章  特許
2  出願の推移


図2.26 特許出願件数

図2.27 実用新案出願件数

昭和25〜31年の特許および実用新案の出願の推移をたどってみると, 図2.26 および 図2.27 のとおりである。昭和7〜11年の平均出願件数を100 * とすれば,特許は昭和25年に108.8となり,同31年には214を示している。実用新案は昭和28年には106となり,同31年には170.6を示し,ともに戦前に比し大巾の増加を示している。

昭和30年における特許および実用新案出願件数の総計は9万5,441件に達し,これを同年の世界各国における出願件数に比較すれば,西独の9万9,563件(特許および実用新案)についで第2位に位し,第3位の米国の7万7,502件(米国は実用新案制度なし。)に対して件数の上では相当な開きを示している。 表2.13 は最近5ヵ年間における主な外国からの特許および実用新案出願件数を示すものである。この表から明らかなように,米国,西独,英国,スイス,オランダ等からの特許出願がめだって多い。なおこの件数中には戦後措置による優先権を主張したスイス,スエーデン,デンマーク,西独の戦時中の出願も含まれている。 表2.14 は特許および実用新案分類による特許出願件数の第10位までにつき,過去5年間における変遷を示すものである。(外国よりの出願を含む)昭和31年におけるこれらの分類のなかから比較的出願の多いものをあげれば次のとおりである。


* 特許 15,532件,実用新案 37,476件

表2.13 最近5ヵ年間の主な外国人の特許および実用新案出願件数

表2.14 類別特許出願件数

有機化合物――ニトリル,アミノ酸,リン化合物,テレフタル酸ステコロイド系ホルモン,カイニン酸,ビタミンB1 ,ビタミンB2,フエノチアジンに関するもの
ゴム可塑物――可塑物の一般成型,ゴムの老化防止,塩化ビニルに関するもの
写真,映画――写真機のセルフコッキング,シンクロ同調,露出連動に関するもの
電信,電話――中継装置,印刷電信方式,拡声器,貨幣投入式電話機に関するもの
金属の加工――電気メッキ,熔接機に関するもの
一般電気部品――電磁接触器,空気遮断器,磁気増巾器,高周波誘導線輪に関するもの
漂白,染色,布はく処理――顔料樹脂染色,テンションレス仕上機,防縮防皺に関するもの
高周波電気通信――空中線,伝送回路に関するもの
切削,研削――放電加工に関するもの
飲食品,栄養剤――麺類,練製品に関するもの
表2.15 類別実用新案出願件数

表2.15 は実用新案の出願に関し, 表2.14 に準じて示したものである。実用新案は特許と比較して多少技術程度の低いものが出願の対象になっており,とくに中小企業あるいは個人企業と密接な関連を有するものであるが,その出願の多い部門は家庭用雑貨,被服,文房具などで特許出願のそれと異っている。

近年特許および実用新案等の出願がいちじるしく増加したのは,戦後産業界の復興にともない,科学技術および工業所有権に対する関心が増大してきたこと,独占権の獲得により,競争上有利な地位を確保しようとする企業の傾向が強くなってきたことなどによるものと思われる。さらに最近においては,特許制度を企業の発展のため,全面的に活用しようとする事務体制,いわゆる特許管理体制確立の問題が,産業界の関心を呼び,欧米諸国に特許管理調査団を派遣するなど活発な動きをみせていることはよろこばしいことである。


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