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第2部   科学技術発展の基盤
第2章  外国技術導入
6  契約内容
(1)  対価の支払方法


対価の額をきめる方法は大別して2種類ある。1つははじめから一定の額をきめ,これを1回ないし数回に支払うもので,その額は生産設備の能力に応ずる場合が普通であり,設計図面に関するものに多い。もう1つのタイプは生産量に比例するもの,すなわち,ロイヤルテイによるもので,販売額の何%とか,単位製品当り何ドルといった形で定められ,量の増大とともに割引になるものもあり,特許実施権や製造のノウハウに関するものに多い。

また両者が組合わされイニシアルペイメント(頭金)とロイヤルテイが併課される場合もあり,イニシャルペイメントのかわりに株式を取得されたり,ロイヤルテイベースのものでも最低保証額を指定されたり,数年間の最低保証金として一定額を先払いさせられたり,実際には種々の組合せが行われている。

このうち対価の支払が1年以内に終了するもののみが乙種技術導入の対象となる。

一時払のものはその技術を売買すること自身に価値があり,現実の費用もかかっていて一定額を取得すれば採算がとれるという立場にあり,ロイヤルテイベースのものは販売量の増大とともにその技術の価値が発揮されそれに応じた利益を受けるという立場にある。したがって,受入れ側としては将来性の確実なものは一時払で,不確実なものはロイヤルテイでということになるが,一時払では資金負担の大きくなる欠点がある。国家的立場からも同様であるが,いくつかの企業が併立して類以のものを生産する場合に,一時金とかロイヤルテイの最低保証とかは無駄になるものがでる可能性があり,過去における事例も少くないのでなるべく避けることが望ましい。さらに対価として株式が取得される場合は,企業の自主的な技術の発展が阻害されるおそれがある。ロイヤルテイベースのみの場合は,従来からの自社製品による国内市場独占を狙って,外国の同種の製品に関する技術について援助契約を結び,実際にはその契約品目の生産はまったく行わないという悪どい事例を憂慮して,最低保証を求められるのであるが,技術売買の商業道徳といったものの確立が望まれる。実際の対価の額は付帯する条件,とくに特許の有無,輸出地域,製約期間,契約終了後の処置等によって左右されるが,普通一時払のものは設備金額の7〜10%,ロイヤルティは大量生産的なものが1〜4%,生産数量の少い生産財的なものでは4〜7%である。最近は市場競争の激化により,技術料がコスト競争の障害となる面がめだちはじめ,ロイヤルテイの率は低くなる傾向にある。


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