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  序

いまや科学技術の振興が国家の繁栄にとって基本的要因となっていることはいうまでもありません。わが国は第2次大戦の打撃から立ち直り,今日見られるような復興をなしとげてきたのでありますが,さらに進んで将来の発展をはかるためには,今後科学技術のいっそうの進歩に期待するところがきわめて大きいのであります。

科学技術の振興という使命を担った科学技術庁も,発足してからすでに2年近くをすぎました。このときにあたりましで,わが国科学技術の現状を明らかにし,科学技術の振興のために長期的にいかなる施策を行うべきかを示唆することは,国民の要望にこたえるゆえんでもあり,また時宜に適した措置であると信ずる次第であります。

もちろん,科学技術は経済の発展と国民生活の向上のための万能の鍵ではありません。そのためには,社会的,経済的な各種の施策が総合的に推進されなければなりませんし,科学技術の振興それ自体も,広く国民的な立場から理解され,支持されなくてはなりません。本書はこのような観点から,広く国民の理解と協力を得るため,わが国科学技術について,できるかぎり全般的に把握し,考察したものであります。各位の御一読と御批判を切望してやみません。

昭和33年3月   正力   松太郎   科学技術庁長官   国務大臣


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