萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年3月24日)

令和2年3月24日(火曜日)
教育、スポーツ、文化、その他

キーワード

新型コロナウイルスの感染拡大と対策、全国小中高等学校等における教育活動の再開等について、宇宙ステーション補給機「こうのとり9号機」の打上げ

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年3月24日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和2年3月24日萩生田光一文部科学大臣記者会見

令和2年3月24日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。
 冒頭、私から2点ございます。新型コロナウイルス感染症対策本部において、新学期からの学校再開に向けた方針が示されました。全国の教育者の、関係者の皆様にお示しする通知を、本日、私より次官名で発出するように指示をしました。昨日も申し上げましたが、いまだ新型コロナウイルス感染症は一部地域での拡大が見られ、どこかの地域を発端として爆発的な感染拡大を伴う大流行につながりかねないという状況です。一斉臨時休業を始めたときよりも状況が改善しているわけではなく、むしろ感染者が増えている地域もある中で、なぜ学校を再開するのかというと、国民の皆様の感染拡大防止に関する意識が高まっているという認識があるからであります。引き続き、一人一人の行動変容、強い行動の自粛の呼びかけが必要な厳しい状況に変わりはありません。子供たちを守る我々教育関係者は、この認識を大前提に、春休みの期間も含めて引き続き警戒を緩めることなく準備をさせていただきたいと思います。このことを前提に、学校再開ガイドラインでは、3つの条件が同時に重なる場を避けるために、換気の励行、保健管理の徹底、一斉臨時休業に伴う学習の遅れへの対応、入学式及び始業式等の学校行事における工夫等について、学校が取り組むべき事項や有意事項を具体的に示しています。また、臨時休業に関するガイドラインでは、学校で感染者が発生した場合の臨時休業の判断、家庭学習や登校日の設定など、学習に著しい遅れが生じないための取組等について示しております。また、昨晩、ユネスコ主催によりますテレビ会議が開催されまして、閣僚級の新型コロナウイルス感染症の流行と教育に関する第一回特別会合に出席をいたしました。感染の影響を受けているフランス、イタリア、イランなど11か国で議論を行い、私からは我が国の休校措置の状況について説明し、引き続き十分に警戒をしながら学校の再開を進めていく旨を伝え、ユネスコ及び参加国から、健康・安全と学習の機会への双方の確保を目指した我が国の対応に賛同の意が寄せられたところでございます。次に、大規模なスポーツ、文化等の自粛については、関係者の皆様がスポーツや文化の火は絶やしてならないとの使命感の一方で、感染拡大の防止の観点等から検討して、ご決断をいただいた結果であると考えており、敬意を表し感謝を申し上げます。文部科学省としては、20日に、専門家会議の提言等を踏まえ、引き続き主催者においてリスクを判断したうえでの慎重な対応を求めるとともに、主催者がどうしても開催する必要があると判断する際に求められる対応やその具体的な対策のあり方などについてお示しをしました。スポーツや文化の持つ力は、時に私たちに勇気を与え、時に私たちの心を癒すものです。この困難なときこそ、日本が元気になるための必要なものとしてこの国のスポーツや文化の素晴らしさを我々が共有することはもちろん、次世代につなげていくためにも、スポーツ界、文化・芸術界の皆さんと一緒になってこの困難を乗り越えていくことが重要であると考えています。関係者の皆様方からお寄せいただいているご要望やご意見をしっかり受け止め、各方面に目配りをしながらできることはしっかりやってまいりたいと思います。
 もう一点は、H-ⅡBロケットによる宇宙ステーション補給機「こうのとり」9号機の打上げが5月21日木曜日に決定されましたのでお知らせいたします。詳しくは、本日午後、JAXA及び三菱重工業から発表がある予定です。「こうのとり」はこれまでに8機全ての物資輸送を成功させており、今回が最終号機となります。今回、月周回有人拠点「ゲートウェイ」への物資補給を見据え、「こうのとり」と国際宇宙ステーションとの間で無線LANによる映像伝送実験を行います。宇宙機同士での無線LAN通信は世界初の試みであり、打上げの成功と共に実験の成功も大いに期待をしております。私からは以上です。

記者)
 ガイドラインの中でチェックリストが設けられていますけれども、学校現場でどのように活用してほしいかお願いします。

大臣)
 学校再開に向けて感染症対策に十分な警戒を行うべく、学校が取り組むべき事項や留意事項を具体的に示したガイドラインを作成しましたが、その内容の要点を一覧的なチェックリストの形でまとめております。ガイドラインに沿った対応状況を各学校で確認する際の参考としてチェックリストを活用いただき、感染症対策に万全を期していただきたいと思っております。

記者)
 学校を臨時休校する際の対応なんですが、あくまで今回、感染者が学校で出た場合という表現されていたと思うんですが、今後、どこかの地域で、オーバーシュートが発生した場合の認定や対応の仕方というのは、どのようになるのか、そこを確認させてください。

大臣)
 今、申し上げているのは、各自治体の判断の目安であります。オーバーシュートが仮に発生した場合には、感染状況が拡大傾向にある地域、感染が収束に向かい始めている地域、並びに、一定程度に収まっている地域、感染状況が確認されていない地域という地域の感染症別に、バランスをとって、必要な対応を行っていく必要があると考えております。このうち、感染状況が拡大傾向にある地域については、まず地域における独自のメッセージやアラートの発出や、一律自粛の必要性について、適切に検討する必要があるとされており、その一環として、一定期間、学校を休校にすることも一つの選択肢であることが示されているところであり、これを踏まえた対応をとっていだたくことが必要と考えています。今後、オーバーシュートが発生した場合には、別途国から、その発生状況や必要な対応について示すことになっています。

記者)
 それはつまり、前回と同じようななんらかの要請をするということなのでしょうか。

大臣)
 オーバーシュートが発生したと認められた場合には違う対応を考えていかないとならないと考えています。国から改めて休校の要請をすることも選択肢に入れておかないといけないと思います。

記者)
 それは特措法との兼ね合いではどうなのかだけ教えてください。

大臣)
 特措法がなくても要請は今まで通りできるんですけれども、そこは今後、横にらみをしながら対応していきたいと考えております。

(了)

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