平成19年12月4日大臣会見概要

平成19年12月4日
9時50分〜10時5分
文部科学省記者会見室

大臣)

 今日の閣議は、通常の報告の後、経済財政政策担当大臣から平成20年度予算編成の基本方針について発言があり、それを受けて総理から、閣僚各位はこの基本方針に従い、予算編成に取り組んで欲しいという発言がありました。その後財務大臣からも発言があり、総務大臣からも交付税について発言がありました。また、外務大臣を団長とした中国訪問及び日中ハイレベル経済対話の件について、同行された大臣全員から発言がありました。また、私から第4回地球観測サミットの結果について報告しました。閣議後の閣僚懇談会で、規制改革担当大臣から公益法人制度改革の推進について発言があり、総務大臣からも追加の発言がありました。また、外務大臣から国際刑事裁判所裁判官の補欠選挙について我が国から立候補していた齋賀富美子さんが当選したというご報告がありました。最後に、経済産業大臣から原油価格の高騰に伴う対策の強化について発言がありました。これに関して総理から、関係閣僚で協力して、早急に、きめ細かなパッケージを取りまとめて頂きたいという指示がありました。
 それから私から、一点ご報告することがあります。以前、全国学力・学習状況調査の分析・活用の推進ということで、専門家の検討会議を設置するという報告をしておりました。なかなか委員のスケジュール等が整わず、時間がかかりましたが、お手元にお配りしていますプレス発表資料のとおり、来週10日に第1回を開催することになりました。専門家検討会議において、平成19年度調査の結果に関する更なる専門的な分析を行って頂く他、今後の調査結果の分析・活用の推進のための方策等についての検討を進めて頂いて、教育施策等の改善につながるような成果を出して頂くことを期待しております。また、来年度も学力調査を予定しておりまして、それに関係する部分、特に質問紙の内容等については、今年の結果も踏まえて、来年の調査に反映させたいと思っておりますので、早急なとりまとめをお願いするつもりです。その他、来年の調査について参考にすべきところがあれば、短い期間ですが、今年中になるべく早く出して欲しいということもお願いしたいと思っております。

記者)

 関東学院大学のラグビー部の部員が大麻を吸って起訴されているという関係で、他の部員十数名も吸っていたことが判明しました。この関係について、文部科学省にはこれまでどういう報告がなされていて、大臣としてはこれをどう受け止めていらっしゃるか、お聞かせ下さい。

大臣)

 まず受け止めですが、これは先日の会見でも申し上げましたように、スポーツというのはフェアプレーが原則でということから考えましても、これは大変残念なことであろうと思っております。しかも、今までの報道等を通じて分かっていることは、非常に広範に、ラグビー部全般に広がっていたということですから、より残念なことというふうに受け止めております。で、現在までのところ、今回の件に関して大学からは報告を受けておりません。これも先日申し上げましたように、基本的には大学の自治の問題でもありますし、現在捜査中であるという状況でもありますから、これは報道で知るという方が正しいのかも知れませんが、大学もいささか混乱をしているようです。

記者)

 第4回地球観測サミットについて、大臣ご自身が参加された意義と、今後の日本の役割、文部科学省としての役割というものを、どういうふうにお考えかを伺わせて下さい。

大臣)

 大変遠いところでして、2泊5日といういささかハードな出張でした。このサミットは、一番最初は当時の小泉総理がエビアン・サミットで環境問題について言及をされたことがきっかけだったと記憶しています。私はその時たまたま副大臣でしたので、1回目のワシントンでのサミットに、当時の遠山大臣の代理で参加をさせて頂いております。今回、国会開会中であっても行きました一番大きな意義は、今、気候変動に関する国際連合枠組条約第13回締約国会議がインドネシアで開催されておりますが、こういったものも含め、環境問題、特に地球環境に対して、日本は非常に真剣に取り組んでいるということを主張するためにも、メッセージを届ける必要があったと。それも観測という面に関して、所管官庁である文部科学省の最高責任者である私が行くのが良いだろうと思ったからです。当然、日本の現在の取り組み等も紹介させて頂きましたし、今後の地球観測の必要性、また、お互いの国がデータを共有化するといったことの必要性についてもステートメント(声明)を出させて頂きました。最終的には「ケープタウン宣言」という形でまとめられております。先程申し上げましたように、データがばらばらであったり、データをお互いが共有しないと共通の認識は持てないわけですから、そういったことを先進国と途上国の間のギャップを埋める作業をして、地球の温暖化とか、水循環といった問題に、参加国が真剣に取り組んでいこうという形で、最終的な宣言にまとめられたことは、地球環境の問題を考えた上でも非常に大きな成果であったと思っております。同時に、会議を主催した南アフリカ、それから参加国である中国、欧州委員会の科学技術担当の閣僚とバイ(二国間)の会談を行いまして、両国との様々な関係、特に科学技術における協力について意見交換ができました。これもひとつの成果だと考えております。

記者)

 関東学院大学のラグビーの関係で、結局報告はないということですが、今回、逮捕されて起訴された人間が仲間も吸っていたと言うまで、誰もそれを言ってこなかったわけです。この点についてどうお考えですか。

大臣)

 これも報道でしか情報が今のところありませんが、大学側も一応、11月8日の逮捕以降、部員等にヒアリング調査等はされたというふうに聞いておりますが、その結果では分からなかったというふうに報道されておりますね。その辺のところは、大学内部でも今、自主的に色々と検討されているところであろうと推測しております。いずれにしましても、文部科学省としても、必要な部分が生じれば、こちらから働きかけなければいけないのかもしれませんが、現在のところはそれを見守っていたいと思っております。

(了)

(大臣官房総務課広報室)