平成19年10月30日大臣会見概要

平成19年10月30日
9時25分〜9時35分
参議院 議員食堂

大臣)

 本日の閣議は、一般案件ほかのご報告がございました。その後の閣僚懇談会で総理から、随意契約の適正化の更なる推進ということで発言がございまして、より一層契約の透明化を図るという意味で、一般競争入札等に移行していくといったような内容でございます。官房長官から補足、また各大臣からその取り組みについて発言がございました。

記者)

 教科書検定問題ですが、教科書執筆者が、日本軍が集団自決を強制したという内容を明記することを検討していることについてと、これを訂正申請前に明らかにしたということについて、大臣のお考えをお願いします。

大臣)

 そういうことがあったと報道で承知をしております。具体的な申請はまだ出されておりませんので、内容等については、私はまだ承知をしておりませんが、いずれにしましても、従来から申し上げておりますように、申請がなされたら、真摯に受け止めて対処したいと思っております。また、訂正申請前に明らかにしたことについては、執筆者のお考えでなされたものだろうというふうに思っております。

記者)

 今の訂正申請前の内容の公表について、事務次官が不適切だという発言をされているのですが。

大臣)

 従来から申し上げておりますように、訂正申請がなされれば、政治介入ということにならないようにするため、教科用図書検定調査審議会(以下「検定審議会」)に諮ることになるであろうと思っております。そういうことから考えますと、検定審議会で静ひつな環境で審議して頂くためには、予め、内容が公表されることについては、守秘義務というものではありませんが、通常の申請でも公表を控えて欲しいということを言っておりますし、また、そうしようというルールもありますから、そういった意味から事務次官は申し上げたのではないかと思います。ただし、これは申請者が行った会見ではありませんので、これ以上申し上げることは控えさせて頂きたいと思います。

記者)

 以前の会見で、教科書検定制度に関連して、今後、より透明性を上げていきたいというお話がございました。一方で、今回の訂正申請は従来どおりのルールという話もあったと思うのですが、今回もし訂正申請が出された場合に、透明性を上げるために、制度は変えずとも、現在どのようなことをお考えなのかを教えて下さい。

大臣)

 これも従来お答えをさせて頂いておりますが、検定審議会の委員の先生方の意見も聞かなければいけないと思っております。いずれにしましても、今回、審議過程で意見や疑義ができるだけ起こらないようにするために、どういうことができるかということを、考えていかなければいけないと思っております。透明性を上げるということですから、従来は公表していなかったことであっても、どの段階で公表するかということは別にしても、もう少し説明責任という意味でも、公表すべきことはあるのではないか、またそういうことができるのではないかと、私は考えております。

記者)

 昨日、防衛省の守屋前事務次官が証人喚問を受けました。ご覧になったと思いますが、受け止めを教えて下さい。

大臣)

 これはもう既に、色々な報道も出されておりますし、意見を言われておりますが、まずこういうことがあったということは、非常に残念ですね。私も実は、石破現防衛大臣と8月の終わりにインド洋、クウェートに行きました。現場に実際に行って、現場の皆さんが大変使命感を持って苛酷な環境の中で仕事をしていらっしゃる姿を見てきた者としては、こういうことが起こっていたというのは大変残念に思います。同時に、私は今、文部科学省のトップという地位にあるわけでありますから、様々な意味において気を引き締めて、行政官は仕事に当たって欲しいということを申し上げております。今日の閣僚懇談会でも出ました随意契約の問題も含めて、文部科学省において、色々なことが指摘されないように、再度、様々な点検もやって欲しいということも申し上げております。いずれにしましても、今後こういうことが起こらないということは、それぞれが、それぞれの「つかさ」でしっかりと対応していかなければいけないと思います。

記者)

 業者間の接待の場に防衛庁長官経験者も同席されてたという発言が昨日出ていたのですが、このことについては如何でしょうか。

大臣)

 詳細について、つぶさに知っているわけではありませんし、明らかにもなっていないわけでありますが、基本的に疑義を受けるような行動は避けるべきであると思います。色々な情報交換というのは、時に必要な場合はあると思います。それが適切な方法で、適切な意見交換であったのかということによると思います。そこにいたからということだけで、ものは断定できないと思います。これは我々自身の問題としても、常にしっかりと、疑義を受けないように行動しなければいけないということが、政治家として基本だと思います。

(了)

(大臣官房総務課広報室)