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平成19年8月10日大臣会見概要

平成19年8月10日
11時1分〜11時14分
文部科学省記者会見室

大臣)
 今日の閣議は、独立行政法人整理合理化計画の策定や、原子力安全白書について等、色々なご発言がありました。一番大切なことは、平成20年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針を閣議決定したということです。既に報道されている通り、19年度予算と同様の基準になっていますが、国民に求められている成長力の強化、地域の活性化、環境立国戦略、教育再生、生活の安全・安心等に資する施策に重点化を図っていくという基本的な方針があり、昨年は3千億円の特別枠が設定されましたが、今年は6千億円になっているということが特徴だと思います。それに関連して、機構・定員の要求、政策評価結果の予算への反映、それから地方財政について、各担当大臣からご発言がありました。最後に総理から、歳出削減を進め、将来世代に責任を持った財政運営を行うとの考え方は、今後とも、いささかも揺らぐことはない。その前提で、昨年同様の厳しい基準を設定している中で、先ほどお話しした成長力の強化、地域の活性化、環境立国戦略、教育再生、生活の安全・安心等に重点化を行い、一層メリハリの効いた予算とすることができるようにしたところである、というご発言がありましたが、するかどうかは最後の予算決定ですよね。それから、8月17日、21日、24日の閣議はございません。14日の閣議は15日に繰り下げて開催することになっております。

記者)
 昨日公表されました「平成18年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査(速報)」について、不登校児童生徒数が約12万7千人となり、5年ぶりに増加しています。この背景として、いじめられるくらいなら学校に行かなくても良いという親もいるのではないかというような要因分析も出ているようですが、これについての大臣の受け止めと、今後の文部科学省の対応について教えてください。

大臣)
 いじめが原因だということになっていましたか。学校への不適応という項目だったと思うのですが。

記者)
 いじめが原因の不登校については、約4千7百人と出ていますが、不登校児童生徒の増加の原因について、文部科学省から都道府県に聞いてみたところ、そういう雰囲気もあるようだというような回答もあったということなのですが。

大臣)
 学校へ行きたくないから不登校になるわけです。で、いじめがあるから学校に行きたくないというのも確かにあります。それは文部科学省の説明通りなのですが、同時に、学校への不適応というのは、例えば先生と合わないとか、友達の中に馴染めないとか、それからご家庭の事情で良い時間に送り出せるための準備が出来ず行っても遅れるから止めようとか。私も見てみましたが、色々な要因があるようです。ですから、今のご質問に対しては、これだという答えは無いのではないかと私は思います。予算の概算要求をどう処理していくかということにも関わってくる事ですが、今やっている教育再生の作業を着実に進めて、学校の先生にも、もう少し児童生徒と向き合える時間を確保して、同時に、地域と家庭と学校とが連携を取りながら、子どもが学校へ行き易く、学校は楽しいという状況を作っていくという以外の即効薬は無いと私は思いますけどね。

記者)
 靖国神社参拝について、大臣は8月15日に行かれる予定があるかどうか、或いは、15日以外に行かれる予定があるかどうか、また、大臣就任からこれまでに行かれたかどうか、これらについて教えて頂けますか。

大臣)
 宗教の問題は心の問題です。けれども、文部科学大臣は宗務行政を所管しておりますから、私は大臣就任以来、如何なる宗教団体の会合にも出席は致しておりません。そして、親しくしている各宗教団体、宗派の方々から、色々な式典・会合等への電報を要請された場合も、文部科学大臣の肩書きで電報を打ったことは一度もありません。ですから今回も、私の二人の叔父も靖国神社に奉られておりますし、今日の日本を作るために犠牲になられた多くの方々には、心の中で手を合わすことはあっても、宗務を所管している大臣としては特定の宗教、行為、宗教団体の会合には、やはり公平を期するために出席をしないというのが私の考えです。

記者)
 靖国神社参拝に関連して、安倍総理が靖国神社に参拝するかどうか、また、したかどうかについて、明言しないという態度をこれまで取っていますが、こうした総理の姿勢について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 先ほど申し上げたように、それは安倍総理ご自身の心の問題です。心の問題は、如何なる権力であろうと、立場であろうと、そこへ介入できるという筋合いのものではありませんので、メディアや政府が介入した途端にその国はおかしなことになります。と同時に、安倍総理は日本国憲法上、行政権を掌握している内閣の長ですから、色々な外交的なお立場、配慮等を考えられて、今のようなご判断をされていると思いますから、私がそのことについてコメントをする立場にはないと思います。

記者)
 東北大学の病院で不正な工事契約がありましたが、それについて大臣のご所感をお願いします。

大臣)
 私は担当課から何の報告も受けていません。今日、新聞で拝見して、あれと思ったのが正直なところです。率直に言いますと、多くの人が誤解をしておられるのは、もはや国立大学ではないということです。国立大学を法人化したのは、自己決定権を与える代わりに自己責任を分担させることによって、効率的な運営をしてもらうためです。ただ、文部科学省としては、国民の血税である予算をお預かりをして、その中から大学に国立大学運営費交付金を渡しているわけですから、そのお金がルールに従って公平に使われているかどうかを伺って、おかしいことは正していかなければならないでしょう。ですから国立大学法人に、例えば9月入学にしろとか、こういうふうに定員を増やせとか、その権限はもはや文部科学大臣には無いということです。

記者)
 この件は単なる大学の問題なのか、あるいは全国に共通する何か背景があるのか、まだ分からないと思いますが、今の時点で、全国調査とか何か予定はあるのでしょうか。

大臣)
 このこと自体、私には報告が無かったわけですから、事案の内容を良く聞いてみて、これはちょっと全国的なことがありそうだということなら、調べさせなければいけないでしょうね。この事案について官房長は何か聞いていたのですか。

官房長)
 今朝、聞きましたが、全体としてはまだ調査中です。まだよく分からないところがありますので、東北大学からの報告を待って、今大臣がおっしゃったような方向で考えるということだと思います。

記者)
 世間では来週はお盆休み夏休みですが、大臣はこの夏休みはどのように過ごされるご予定ですか。

大臣)
 出来ていないことがたくさんありますからね。先ず、お仏壇の掃除をしないといけないのでしょうね。それから原稿も沢山残ってますし、まあ少し、報道各社に見付からないように昼寝でもしますかね。

(了)

本概要は、発言内容を変更しない範囲で読み易く修正しています。

(大臣官房総務課広報室)


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