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平成19年1月9日大臣会見概要

平成19年1月9日
9時52分〜10時9分
文部科学省記者会見室

大臣)
 今日の閣議は、一番大きな案件は、ご承知のように防衛庁の省昇格がありまして、それに伴う副大臣、政務官の任命等が行われました。閣議の久間大臣の席も、内閣の中の大臣から、我々と同じ大臣席に移り、順序が少し変わりました。それから、文部科学省関係では、鹿児島大学の学長について、現学長の永田先生の任期が切れますので、同大学大学院医歯学総合研究科長の吉田先生を任命するご了解を得ました。また、後ほど私からお話をいたしますが、第1回日中韓科学技術協力担当大臣会合が12日に行われますので、これに参加する間の文部科学大臣臨時代理を長勢法務大臣とすることが決定されました。あとは、人事異動について、閣議のご了承を得ました。久間大臣から、「防衛庁の省への移行にあたり、初代の防衛大臣を拝命いたしました。今後国の防衛に関する主任の大臣として、安倍内閣総理大臣のもと、自衛隊を統括していくことになります。防衛省自衛隊は未来に向けた確かな安全保障のため、新しい歴史を開いて参りますので、関係省庁におかれてもよろしくご協力をください」というご発言がありました。
 日中韓科学技術協力担当大臣会合についてですが、ご承知のように、小泉総理の時代に中国の温家宝首相と韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領との三者の間で、科学技術の専門分野について担当大臣間の協議を行うという合意に達していました。その後、諸般の外交的な緊張関係もあって、実現の運びに至りませんでしたが、今回、韓国政府からの強い働きかけもあり、日中両国も第一回目の科学技術協力担当大臣会合を開催することに合意をしたということです。1月12日の13時に羽田空港を出発しまして、22時に羽田空港に戻って参ります。話の内容は、科学技術分野における知見の共有、あるいは施設の共同利用、その他色々なことが話し合われると思います。科学技術というのは、国家の安全保障、軍事と密接不可分な分野がありますので、ここのところにはできるだけ踏み込まないように、特に日本の科学技術がどちらかというと進んでいますので、安全保障上の観点をしっかりと心の中において対応しなければならないと考えております。

記者)
 日中韓科学技術協力担当大臣会合ですが、先ほど、会談の内容については「知見の共有と施設の共同利用」と仰いましたが、具体的にもう少し教えていただけますか。

大臣)
 中国、韓国がどう言ってくるかということもありますが、お互いに共同研究ができる分野もあるでしょうし、日本が持っている大きな施設について、特に中国はこれを使いたいという希望もあるようです。ただし、施設を使わせるには国際的なルールがありますので、ルールに従ってやってもらわなければならないし、今後、実務者レベルで色々な分野で話を詰めていくという合意は得たいと思っております。

記者)
 今回の韓国出張ですが、会合と夕食会以外に、どこか視察されるのでしょうか。

大臣)
 いいえ。私は、4年ほど海外で大使館勤務をしておりましたので、率直に言うと、公務以外はできるだけ大使館の職員に迷惑をかけたくないと考えています。どんなに人格者の国会議員が来ても、その人たちが自分の駐在している任国にいる間は、個人的な無理を言わない人であっても付きっ切りでやらないといけません。放っておいてくれれば自分で動けるからと、国会議員の場合はそういうことを言える可能性がありますが、しかし、万一のことがあったら大使館の責任問題になります。ましてや大臣の場合ですと、個人的な視察希望であっても、付いている間は大使館の仕事は全くできず、夜になって帰ってから、その日に起こった事柄を整理して電報を外務本省に打ち返さなければいけないという経験を私は4年間していたものですから、できるだけ迷惑はかけず、仕事だけで帰りたいと思います。本当はもう少し時間があれば、韓国の科学担当大臣は、3人おられる副総理の一人のようですし、あるいは中国の科学技術担当大臣との間でも、個別に色々お話し合いをした方が良いという気もしますが、今回はとりあえず顔合わせをして帰って来たいと思っております。

記者)
 今日の朝刊で衛藤議員の秘書が不透明な資金集めをしていたというような問題に発展していますが、これについてどうお考えですか。

大臣)
 同種の質問に対して何度もお答えしているように、私は、失礼ながら新聞の報道にはコメントをしないことにしております。自分で事実を確認しない限りは、事実関係がよくわかりませんから。ただ一般論として言えば、例えば松岡農林水産大臣についての報道も、継続的に会費のようなものでご支援をいただいている相手方から、何か頼まれたから、どうなっているか行政機関に照会したからといって、別に斡旋利得罪にはなりません。今まで一銭の協力もいただいていないのに、行政機関に要請をした対価として何かをもらった場合に限るのです。ですから、事実関係をかなり細かく自分で納得をして理解をしないといけませんので、誘導的質問に乗ってコメントをすることは、できるだけ控えたいと思っております。

記者)
 最近、いくつか、政治と金を巡る疑惑というか、問題が上がってきていますが。

大臣)
 それは、疑惑なのか、実は「正体見たり枯れ尾花」だったのか、わからないですよね。一番の問題は、報道機関の取材努力もあると思いますが、捜査で押収された書類が流出するなどということがあれば、日本の捜査当局の信頼は根底から揺るぎますから、そのこともよく考えてコメントをしなければいけないと思います。

記者)
 今日の閣議で了承された省内人事について、小ぶりだという見方もあるようですが、それについてどうお考えでしょうか。

大臣)
 おいおいやっていきたいと思います。

記者)
 タウンミーティングの影響もあったのでしょうか。

大臣)
 それもなかったとは言えませんし、それから、予算委員会を控えて、私は安倍総理とも、出張から帰って来られたら、しっかり話さなければいけないと思いますが、今年は教育新時代を開くという決意で安倍内閣はやらないといけません。改正教育基本法を受けて、諸法を整備していかなければなりませんから。それがある程度目処が付き、予算の審議が終わるということを考えながら人事を動かしていきたいと思っております。

記者)
 確認ですが、日中韓の担当大臣会合について、先ほど、中国が日本が持っている大きな施設を使いたいという希望があるというお話がありましたが、具体的に何か打診があるのでしょうか。

大臣)
 具体的には、よく話し合ってみないと分かりません。中国が、事務レベルでそういう提案をしてきておられるということなので、具体的に何かということも含めて、よく話し合ってみたいと思います。使っていただけるものと、無理なものとがあるでしょうから。人類が幸せになっていくような、一般的な技術知見はできるだけ共有した方がいいと私は思いますが、国境があり、安全保障があり、国益がある限りは、無理なものもありますから、そこだけは踏み外さないようにお話したいと思います。

記者)
 科学技術担当ということですので、会議で北朝鮮の核実験が話題に上る可能性はありますか。

大臣)
 会議の場そのものでは話にならないと思いますが、会議をびっしりやるわけではなく、コーヒーブレイクもあるでしょうから、色々雑談はしなくてはいけないでしょうね。

記者)
 両国の科学技術担当大臣がどなたなのか、教えていただけますか。

大臣)
 韓国は金雨植副総理兼科学技術部長官、中国は徐冠華科学技術部長。日本の文部科学大臣の所掌の範囲は、韓国や中国から見ると2つか3つの大臣を兼ねているということです。教育担当大臣は別におられ、文化担当大臣といって、この前来られた方もおられるわけでしょうし、あるいはスポーツその他の担当大臣もおられるのかと思います。

(了)

(大臣官房総務課広報室)


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