大臣) |
本日の閣議における文部科学省関係の案件としては、二つの国立大学法人の学長の人事について御了解をいただきました。また、私から、スペースシャトル「ディスカバリー号」の打上げについて報告をいたしました。その他に質問主意書に対する答弁書の決定がございました。
閣議終了後に、アスベストに関する関係閣僚による会合が開催され、アスベスト問題への当面の対応が決定されました。私からは、文部科学省の対応として、学校施設等の吹き付けアスベスト等の使用実態調査の開始に向け準備をしていることや、学校施設等に吹き付けられたアスベストの適切な維持管理と飛散予防について、教職員や児童生徒等に周知徹底することなどを併せて通知することを報告いたしました。また、お手元に資料を配付しておりますとおり、本日付で、近藤文部科学審議官を委員長とする「文部科学省アスベスト対策チーム」を設置することとしたことも報告いたしました。子どもたちの安全対策に万全を期すため、学校施設等におけるアスベスト対策にしっかり取り組んでいきたいと考えております。
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記者) |
「文部科学省アスベスト対策チーム」の件ですが、今日付けで設置ということですけれども、初会合などのスケジュール等はどうなっているのですか。
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官房長) |
本日、調査を開始いたしますので、その調査の進展具合を把握しながら、同時に他省庁等の動きも把握しながら、子どもたちの安全対策に省内一丸となって、また政府一丸となって、早急に取り組んでいきたいと思っております。
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記者) |
スペースシャトル「ディスカバリー号」の打上げに成功しましたが、大臣の感想をお聞かせください。
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大臣) |
昨夜、国際宇宙ステーションとドッキングを行なったということでございましたけれども、一昨年のコロンビア号事故から先日の打上げ成功まで、米国が行ってきた様々な努力に敬意を表したいと思います。野口宇宙飛行士は船外活動のリーダーとして、3回の船外活動を行い、国際宇宙ステーションの姿勢制御装置の交換などの重要な任務を遂行すると聞いております。また、調整中ではございますけれども、8月4日夕刻には、野口宇宙飛行士、コリンズ船長との交信も予定されており、日本側は私が出席いたしますけれども、総理にも日程が合えばご出席下さるよう、先ほどお願いしてまいりました。野口宇宙飛行士等が順調に任務を遂行し、無事帰還することを願っております。
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記者) |
スペースシャトルの断熱材が剥がれ落ちて、NASA(ナサ)が今後のシャトル打上げを凍結すると発表しているのですが、それについて大臣のお考えをお聞かせください。
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大臣) |
日本時間の7月28日朝の記者会見におきまして、NASA(ナサ)のプログラム責任者が、外部燃料タンクの断熱材の剥離防止について、これまでの対策に誤りがあって、その解決策を実施するまでは、次のスペースシャトルの飛行を行うことはできないと考えており、その対策の実施には時間がかかる見通しだが詳細は不明との見解を示したと聞いております。スペースシャトルの打上げには、安全が確保されることが大前提であり、このようなNASA(ナサ)の基本的な考え方から、これらの発言が出てきたものと理解しております。次のスペースシャトル打上げの予定につきましては、今後、NASA(ナサ)が検討することとなりますけれども、安全確保に万全を期してスペースシャトルの打上げが行われ、宇宙ステーションの組み立てが進められることを期待しております。
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記者) |
スペースシャトルの件に関連してですけれども、当面の打上げの見合わせによって、日本の国際宇宙ステーションの実験棟「きぼう」への大きな影響が懸念されておりますが、日本としてNASA(ナサ)に何らかの申し入れなり、確認するようなことを考えているのでしょうか。
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大臣) |
今後の打上げ計画につきましては、NASA(ナサ)が検討を行なっているところで、その検討を基に国際宇宙ステーション計画の参加国間で必要な調整が行われるものと考えております。いずれにしましても、NASA(ナサ)が万全の安全対策を講じてスペースシャトルの飛行を実施し、日本の実験棟「きぼう」の打上げも行われることを期待しています。
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記者) |
先ほどご発言にありましたように、NASA(ナサ)の責任者が、これまでの対策に誤りがあったということを認めていますが、このようなスペースシャトルの打上げに、日本人の宇宙飛行士が搭乗していたことについてのご感想をお伺いしたいのですが。
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大臣) |
スペースシャトル「ディスカバリー号」の打上げにおいて、NASA(ナサ)の対策にもかかわらず、外部燃料タンクの断熱材が剥離したことは、残念に思います。現在、分析が継続中でありますけれども、「ディスカバリー号」の状態は良好であるとの見解をNASA(ナサ)は示しております。スペースシャトルは非常に高度な宇宙技術の集積であり、難しいところもあると考えておりますけれども、いずれにしてもNASA(ナサ)は、引き続き安全確保を第一としてスペースシャトルの飛行に対応していくものと考えております。
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記者) |
教科書採択の件ですが、岡山県の総社市が扶桑社の教科書を採択したいということで、採択地区から離脱して単独採択を要望しております。他にも同様のケースがありましたが、総社市は、いわゆる無償措置法(義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律)で採択地区の最小単位とされる市なので、可能だと思いますが、大臣はどのような見解をお持ちですか。
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大臣) |
教科書の採択作業が進められておりますけれども、採択地区が複数の市町村からなるときは、採択地区内の市町村教育委員会は、協議して種目ごとに同一の教科用図書を採択しなければならないことになっています。この岡山県内の採択地区は、岡山県教育委員会が設定しているところでございます。今のところ岡山県教育委員会から、採択地区の変更に関する相談等は受けておりませんが、特定の種目の教科書に関して、市町村教育委員会の間で意見が異なるような場合には、引き続き協議を重ねて結論を得ることが重要と考えております。いずれ岡山県教育委員会にも、事情を聞いてまいりたいと考えています。
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記者) |
法の解釈としては、可能ということなのでしょうか。
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大臣) |
そうですね。市の場合、単独で採択地区になることが可能です。
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記者) |
採択の期限が8月31日ですが、時期的な問題はないという認識でしょうか。
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大臣) |
地元でよく協議してもらいたいと思いますが、約一ヶ月しかないわけですから、確かに時間的な制約があると思いますけれども、この件については、とにかく文部科学省がどうこう言う話ではありません。
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記者) |
アスベスト問題の話に戻りますが、地方の教育委員会の中では、平成14年の時点で再調査をしている教育委員会がいくつかありますが、そういった中で、今回、再調査の方針を文部科学省が打ち出したのですが、時期が遅かったように思われます。東京都北区などは、すでに工事をしておりまして、平成16年度で約8,500万円かかり、平成17年は約2億円くらいかかるようですが、補助金が適用されるかどうかお伺いしたいのですが。
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大臣) |
アスベストの問題は、昭和62年に社会問題となり、全国の学校施設の実態調査を行い、その結果を踏まえアスベスト除去のための補助制度を設けるとともに、市町村と十分連絡調整の上、適切な対策工事が行われるよう都道府県教育委員会に通達してきたわけです。また、当時、建設省の指針に記載されたアスベスト製品については、全てアスベスト対策の補助制度の対象とするとともに、学校設置者から申請があれば優先的に採択して、平成16年度までに1,001校に補助をしてきたところであります。今回また、事業所等でのアスベスト被害が社会問題化していることから、子どもたちの安全対策に万全を期すため、改めて公立学校施設におけるアスベスト使用状況等の全国実態調査を実施することとしたところです。
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(了) |