平成15年6月27日
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大臣) 本日の閣議では、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」につきまして、経済財政政策担当大臣と内閣総理大臣から御発言がありました。総理からは、「この基本方針は、これまでの構造改革の考え方を堅持しつつ、今後改革の更なる強化を図ることとしている。特に三位一体の改革では、大枠を決め、規制改革ではあらたな歩みを進めることとした。また、平成16年度予算におけるモデル事業の試み等も改革加速に向けた新たな取組であり、閣僚各位については格段の努力を試みるように。」という御指示がございました。規制改革担当大臣から、公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針についてお話がありました。昨年3月に閣議決定されました「公益法人制度の抜本的改革に向けた取組について」に基づき鋭意検討を進め、去る5月30日の与党の意見の集約を踏まえて基本方針を決めたという御説明がありました。総務大臣、厚生労働大臣からは、労働力調査結果についての御発言がございました。閣僚懇談会では、財務大臣から予算執行調査についての御発言があり、平成15年度は50件を調査対象として調査し、このたび結果が取りまとめられたので、各省においては、この結果を踏まえて、平成16年度概算要求と予算執行への反映をお願いしたいという御説明がございました。 記者) 今のお話にあったいわゆる「骨太の方針第3弾」についてですが、自民党での調整も経て、40カ所以上の訂正が入り、骨抜きになったとの批判もありますが、大臣の御感想はいかがでしょうか。 大臣) 「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」いわゆる「骨太の方針第3弾」は、いろいろな議論を経て、今日閣議決定されました。当省としては、構造改革の基本方針として打ち出した「3つの宣言」と「7つの改革」に沿って、できる限り協力しようと取り組んでおります。「規制改革」に関わることとしては、公立学校の管理・運営の民間委託の検討や、就学前の教育・保育を一体として捉えた一貫した総合施設の設置の検討、また「雇用・人間力の強化」については、「若者自立・挑戦プラン」の推進など、私は大変に意味のある内容が盛り込まれたと思います。さらに、「『国と地方』の改革」につきましては、義務教育費国庫負担制度等についていろいろな議論がありましたが、当省としての基本的な考え方を一貫して主張し、御理解いただいたと考えております。 記者) 大阪府教育委員会で、数学担当の教師が、府立高校の入試問題を三割しか解けない等という理由で分限免職されましたが、教員の資質向上について大臣のお考えをお伺いしたいのですが。 大臣) 教員の資質は、教育にとって非常に大事な事柄だと思っています。当省としても、法改正等により、一昨年から、指導の不適切な教員について、市町村立小・中学校等の教員を都道府県の教員以外の職に転職させることができるようにいたしました。これは、子どもたちの教育、指導が適切に行われなければならないという強い意志を示したものです。大阪の件については、昨年度当初から教育センターで研修を実施してきたにも関わらず、教員として必要不可欠な専門教科に関する能力及び指導能力が欠如しており、適格性を欠くと大阪府教育委員会において判断したことから、分限免職としたと聞いています。そのような教員が児童生徒の指導に当たることのないよう措置しなければならないと思います。そういう意味で、今回の大阪府教育委員会の対処は、適切な対応がなされたのではないかと考えております。 記者) そういう教員を採用した側の責任については、どのようにお考えでしょうか。 大臣) 採用時においてどうだったのか、またその後の研鑽が不十分だったのか、詳しいことはよくわかりませんが、教員については養成、採用、研修の各段階を通じ、適切な指導能力の維持向上を図っていくことが大切だと思っています。 記者) 以前、中央教育審議会において、教員免許を更新制にするなどの議論がありましたが、抜本的な改革はお考えでしょうか。 大臣) 教員の指導力向上のために、従来からいろいろな施策を行ってきています。例えば先般法改正をいたしまして、「10年経験者研修」を創設するなどしています。更に、養成段階の在り方を含め、抜本的に改革しなくてはいけない面も残されているかもしれません。現在、中央教育審議会で初等中等教育の在り方について御検討いただいている中で、教員の資質向上の問題についても御議論いただくことが必要ではないかと思います。 (了) (大臣官房総務課広報室)
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