「貴重な文化財、現地で保存・公開を」
萩生田大臣が日本初の鉄道の遺構『高輪築堤』を視察

2月16日(火曜日)
文化

  高輪築堤は、明治5年に「新橋―横浜」に日本で初めての鉄道が開業した際に、本芝から高輪海岸を経て品川停車場までの約2.6㎞の間、海上に線路を敷くために東京湾の浅瀬に土を盛って両脇を石垣で固めて築かれた堤です。

  JR東日本が進めている品川開発プロジェクトの計画エリアにおいて高輪築堤の一部(約1㎞)が見つかり、現在、調査とともに保存等についての有識者による検討会議、港区とJR東日本による協議が進められているところです。

  2月16日、萩生田大臣が文化財保護を担当する大臣として、出土した高輪築堤の現状を把握するため、現地を視察し、港区やJR東日本の皆様と意見交換しました。

  萩生田大臣は、
「明治期の錦絵に描かれている橋梁がそのままの姿で良好に保存されており、明治日本の近代化を体感できる素晴らしい文化遺産であると感じた」
と話すとともに、港区やJR東日本の皆さまとの意見交換において、移設した場合にはその価値が保存されなくなる旨を伝え、有識者の意見も踏まえながら丁寧に議論頂き、是非、開発と両立させながら、貴重な文化財を現地で保存・公開できるよう検討いただきたいと話しました。

東京品川海辺蒸気車鉄道之真景 (歌川広重(三代))
明治5~6年頃(1872~1873 年)頃

文部科学省の敷地にある史跡江戸城外堀