萩生田大臣が野口聡一宇宙飛行士とオンラインで対談

10月14日(水曜日)
科学技術

  10月14日、萩生田大臣がアメリカ・ヒューストンにいる野口聡一宇宙飛行士とオンラインで対談しました。

  野口宇宙飛行士は今年の11月上旬から中旬以降に、米国のクルードラゴン宇宙船運用初号機「レジリエンス」に搭乗し、3度目となる宇宙でのミッションを予定しています。

  萩生田大臣は、
「米国初の民間宇宙船クルードラゴンの運用初号機「レジリエンス」への搭乗と国際宇宙ステーション長期滞在開始が近づいていることを実感し、我々も興奮が高まってきています。野口宇宙飛行士には、様々なミッションに挑戦いただくとともに、ISSにおける活動を通じて国際協力による宇宙活動の重要性を発信いただきたいと思います。」
と期待を伝えました。

  野口宇宙飛行士は、搭乗する宇宙飛行士4人で決めた「レジリエンス」という名前について、
「復活する力・立ち直る意思・そして、しなやかな行動力というところで、まさに今世界中がコロナウイルスに苦しんでいる現状でこの現状からいかに立ち直っていくかということをこのミッションを応援してくれている世界中の皆様と一緒に考えていこうという気持ちを込めています」
と話されました。

  また、萩生田大臣は、同日未明に、国際宇宙会議(IAC)において、日・米・加・英・伊・豪・ルクセンブルグ・UAEの8カ国による「アルテミス合意※¹」の署名式がオンライン形式で開催されたことについて触れ、月探査等が計画されている「アルテミス計画※²」についての、野口飛行士の想いや意気込みを聞きました。

  野口宇宙飛行士は、ネットで署名の様子を見たと話され、
「IACという華々しい場でのアルテミス合意というのは、まさに今回合意した国だけでなく、世界中の宇宙機関と科学機関に対して大きなメッセージを発していると思います。私もこのアルテミス合意を受けて、我々の活躍の場が次はいよいよ月に広がっていくんだという思いで、次のミッションに向けてまた頑張りたいなと気持ちを引き締めているところです。」
と述べられました。

※¹ アルテミス合意・・・米国提案の国際宇宙探査「アルテミス計画※²」を含む広範な宇宙空間の各国宇宙機関による民生宇宙探査・利用の諸原則(宇宙空間の遺産の保全や宇宙活動の衝突回避等)について、関係各国の共通認識を示すことを目的とした政治的宣言
※² アルテミス計画・・・米国が提案している国際宇宙探査計画で、2024年有人月面着陸、2030年代の有人火星着陸を目指すと発表されており、日本政府も参画を表明している。7月には、萩生田大臣とブライデンスタインNASA長官との間で、月探査協力に関する共同宣言に署名した。