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学校給食実施基準の一部改正について

30文科初第643号
平成30年7月31日
 


各都道府県教育委員会教育長殿
各指定都市教育委員会教育長殿
各都道府県知事殿
附属学校を置く各国公立大学法人学長殿
小学校を設置する学校設置会社を所轄する構造改革特別区法第12条1項の認定を受けた地方公共団体の長殿


文部科学省初等中等教育局長
髙橋道和
 

学校給食実施基準の一部改正について(通知)


学校給食の適切な実施については、かねてから格別の御配慮をお願いしているところですが、この度、学校給食法(昭和29年法律第160号。以下「法」という。 ) 第8条第1項の規定に基づき、児童又は生徒1人1回当たりの学校給食摂取基準(以下「学校給食摂取基準」という。)を改正する学校給食実施基準(平成21年文部科学省告示第61号。以下「本基準」という。)の一部改正について、平成30年7月31日に告示され、平成30年8月1日から施行されます。学校給食摂取基準の概要等については、下記のとおりですので、法第8条の趣旨を踏まえ、本基準に照らした適切な学校給食の実施をお願いします。なお、各都道府県教育委員会教育長におかれては、域内の市区町村教育委員会及び所管の学校に対して、各指定都市教育委員会教育長におかれては、所管の学校に対して、各都道府県知事におかれては、所轄の学校法人及び学校に対して、国公立大学法人学長におかれては、附属学校に対して、構造改革特別区域法(平成14年法律第189号)第12条第1項の認定を受けた地方公共団体におかれては所轄の学校設置会社及び学校に対して周知を図るとともに、適切な対応が図られるよう配慮願います。


1 学校給食摂取基準の概要
(1)「学校給食摂取基準」については、別表にそれぞれ掲げる基準によること。
(2)「学校給食摂取基準」については、厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(以下「食事摂取基準」 という。)(2015年版)」を参考とし、その考え方を踏まえるとともに、厚生労働科学研究費補助金により行われた循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業「食事摂取基準を用いた食生活改善に資するエビデンスの構築に関する研究」(以下「食事状況調査」という。)及び「食事状況調査」の調査結果より算出した、小学3年生、5年生及び中学2年生が昼食である学校給食において摂取することが期待される栄養量(以下「昼食必要摂取量」 という。)等を勘案し、児童又は生徒(以下「児童生徒」 という。)の健康の増進及び食育の推進を図るために望ましい栄養量を算出したものである。したがって、本基準は児童生徒の1人1回当たりの全国的な平均値を示したものであるから、適用に当たっては、児童生徒の個々の健康及び生活活動等の実態並びに地域の実情等に十分配慮し、弾力的に運用すること。
(3)「学校給食摂取基準」についての基本的な考え方は次のとおりである。なお、各基準値等の単位及び表示方法は、「食事摂取基準」と同様とした。
  ア エネルギー
    「学校給食摂取基準」の推定エネルギー必要量の算定に当たっては、文部科学省が毎年度実施する学校保健統計調査の平均身長から求めた標準体重と食事摂取基準で用いている身体活動レベルのレベル2(ふつう)により算出した1日の必要量の3分の1を基準値とした。
  イ たんぱく質
    「食事摂取基準」の目標量を用いることとし、学校給食による摂取エネルギー全体の13%~20%を基準値とした。
  ウ 脂質
    「食事摂取基準」の目標量を用いることとし、学校給食による摂取エネルギー全体の20%~30%を基準値とした。
  エ ナトリウム(食塩相当量)
    「昼食必要摂取量」を算出すると、小学生は0.1g未満、中学生は0.2g未満であり、これに基づくと献立作成上味付けが困難となることから、「食事摂取基準」の目標量の3分の1未満を基準値とした。
  オ カルシウム
     「昼食必要摂取量」 を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の50%を超えているが、献立作成の実情に鑑み、「食事摂取基準」の推奨量の50%を基準値とした。
  カ  マグネシウム
         「昼食必要摂取量」を算出すると、小学生は「食事摂取基準」の推奨量の3分の1以下であるが、中学生は約40%である。このため、児童については、「食事摂取基準」の推奨量の3分の1程度を、生徒については40%を基準値とした。なお、従来の「学校給食摂取基準」においては、配慮すべき値として表の注に規定していたが、中学生において不足している現状が見られることから 「学校給食摂取基準」の表中の基準値とした。
  キ 鉄
          「昼食必要摂取量」を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の40%を超えているが、献立作成の実情に鑑み、「食事摂取基準」の推奨量の40%程度とし、生徒は3分の1程度を基準値とした。
  ク ビタミン
         「昼食必要摂取量」を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の40%を超えているが、献立作成の実情に鑑み、「食事摂取基準」の推奨量の40%を基準値とした。
  ケ ビタミンB?
         「昼食必要摂取量」を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の約40%であることから、「食事摂取基準」の推奨量の40%を基準値とした。
  コ ビタミンB?
         「昼食必要摂取量」を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の約40%であることから、「食事摂取基準」の推奨量の40%を基準値とした。
  サ ビタミンC
         「昼食必要摂取量」を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の3分の1以下であるが、望ましい献立としての栄養バランスの観点から、「食事摂取基準」の推奨量の3分の1を基準値とした。
  シ 食物繊維
         「昼食必要摂取量」を算出すると、小学3年生は「食事摂取基準」の目標量の約40%、小学5年生は約3分の1であることから、「食事摂取基準」の目標量の40%以上を基準値とし、中学生は40%を超えているが、献立作成の実情に鑑み、「食事摂取基準」の目標量の40%以上を基準値とした。
  ス 亜鉛
         「昼食必要摂取量」を算出すると、「食事摂取基準」の推奨量の3分の1以下であるが、望ましい献立としての栄養バランスの観点から、「食事摂取基準」の推奨量の3分の1を学校給食において配慮すべき値とした。


2 学校給食における食品構成について
   食品構成については、「学校給食摂取基準」を踏まえ、多様な食品を適切に組み合わせて、児童生徒が各栄養素をバランス良く摂取しつつ、様々な食に触れることができるようにすること。また、これらを活用した食に関する指導や食事内容の充実を図ること。なお、多様な食品とは、食品群であれば、例えば、穀類、野菜類、豆類、果実類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類及び乳類などであり、また、食品名であれば、例えば穀類については、精白米、食パン、コッペパン、うどん、中華めんなどである。また、各地域の実情や家庭における食生活の実態把握の上、日本型食生活の実践、我が国の伝統的な食文化の継承について十分配慮すること。さらに、「食事状況調査」の結果によれば、学校給食のない日はカルシウム不足が顕著であり、カルシウム摂取に効果的である牛乳等についての使用に配慮すること。なお、家庭の食事においてカルシウムの摂取が不足している地域にあっては、積極的に牛乳、調理用牛乳、乳製品、小魚等についての使用に配慮すること。


3 学校給食の食事内容の充実等について
(1)学校給食の食事内容については、 学校における食育の推進を図る観点から、学級担任や教科担任と栄養教諭等とが連携しつつ、給食時間はもとより、各教科等において、学校給食を活用した食に関する指導を効果的にえるよう配慮すること。また、食に関する指導の全体計画と各教科等の年間指導計画等とを関連付けながら、指導が行われるよう留意すること。
 ア 献立に使用する食品や献立のねらいを明確にした献立計画を示すこと。
 イ 各教科等の食に関する指導と意図的に関連させた献立作成とすること。
 ウ 地場産物や郷土に伝わる料理を積極的に取り入れ、児童生徒が郷土に関心を寄せる心を育むとともに、地域の食文化の継承につながるよう配慮すること。
 エ 児童生徒が学校給食を通して、日常又は将来の食事作りにつなげることができるよう、献立名や食品名が明確な献立作成に努めること。
 オ 食物アレルギー等のある児童生徒に対しては、 校内において校長、 学級担任、栄養教諭、学校栄養職員、養護教諭、学校医等による指導体制を整備し、保護者や主治医との連携を図りつつ、可能な限り、個々の児童生徒の状況に応じた対応に努めること。なお、実施に当たっては、公益財団法人日本学校保健会で取りまとめられた「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用) 」及び「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」並びに文部科学省が作成した「学校給食における食物アレルギー対応指針」を参考とすること。
(2)献立作成に当たっては、 常に食品の組合せ、調理方法等の改善を図るとともに、児童生徒のし好の偏りをなくすよう配慮すること。
 ア 魅力あるおいしい給食となるよう、調理技術の向上に努めること。
 イ 食事は調理後できるだけ短時間に適温で提供すること。調理に当たては、衛生・安全に十分配慮すること。
 ウ 家庭における日常の食生活の指標になるように配慮すること。
(3)学校給食に使用する食品については、食品衛生法 (昭和22年法律第233号) 第11条第1項に基づく食品中の放射性物質の規格基準に適合していること。
(4)食器具については、安全性が確保されたものであること。また、児童生徒の望ましい食習慣の形成に資するため、料理形態に即した食器具の使用に配慮するとともに、食文化の継承や地元で生産される食器具の使用に配慮すること。
(5)喫食の場所については、食事にふさわしいものとなるよう改善工夫を行うこと。
(6)望ましい生活習慣を形成するため、適度な運動、調和のとれた食事、十分な休養・睡眠という生活習慣全体を視野に入れた指導に配慮すること。また、ナトリウム(食塩相当量)の摂取過剰や鉄の摂取不足など、学校給食における対応のみでは限界がある栄養素もあるため、望ましい栄養バランスについて、児童生徒への食に関する指導のみならず、家庭への情報発信を行うことにより、児童生徒の食生活全体の改善を促すことが望まれること。


4 特別支援学校における食事内容の改善について
(1)特別支援学校の児童生徒については、 障害の種類と程度が多様であり、身体活動レベルも様々であることから、「学校給食摂取基準」の適用に当たっては、児童生徒の個々の健康や生活活動等の実態並びに地域の実情等に十分配慮し、弾力的に運用するとともに次の点に留意すること。
 ア 障害のある児童生徒が無理なく食べられるような献立及び調理について十分配慮すること。
 イ 食に関する指導の教材として、 学校給食が障害に応じた効果的な教材となるよう創意工夫に努めること。
(2)特別支援学校における児童生徒に対する食事の管理については、 家庭や寄宿舎における食生活や病院における食事と密接に関連していることから、学級担任、栄養教諭、学校栄養職員、養護教諭、学校医、主治医及び保護者等の関係者が連携し、共通理解を図りながら、児童生徒の生活習慣全体を視野に入れた食事管理に努めること。


5 その他
    本基準の一部改正に先立ち、文部科学省に「学校給食摂取基準策定に関する調査研究協力者会議」を設置し、「学校給食摂取基準の策定について(報告)」(平成30年3月)をとりまとめたので参考とされたいこと。


6 従前の通知の廃止
   「学校給食実施基準の一部改正について(通知)」(平成25年1月30日付け24文科ス第494号)については、廃止すること。



 

お問合せ先

初等中等教育局健康教育・食育課

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(初等中等教育局健康教育・食育課)