スポーツ立国戦略 はじめに

はじめに

 スポーツは、世界の人々に大きな感動や楽しみ、活力をもたらすものであり、言語や生活習慣の違いを超え、人類が共同して発展させてきた世界共通の文化の一つである。

 また、スポーツは、人格の形成、体力の向上、健康長寿の礎であるとともに、地域の活性化や、スポーツ産業の広がりによる経済的効果など、明るく豊かで活力に満ちた社会を形成する上で欠かすことのできない存在である。

 文部科学省では、現在の「スポーツ振興法」を見直し、新たにこれに代わる「スポーツ基本法」の検討を視野に入れ、今後の我が国のスポーツ政策の基本的な方向性を示す「スポーツ立国戦略」の策定に向けた検討を進めてきた。

 検討に当たっては、スポーツが国民の一人一人の生活に密接なものであることを踏まえ、現場で活躍するアスリート、指導者、有識者をはじめ、スポーツ団体や企業、地方公共団体におけるスポーツ行政担当者や地域スポーツクラブ関係者など、幅広くスポーツに携わる方々との意見交換を重ねながら、現代のスポーツを巡る様々な課題を点検してきた。

 こうした検討の経緯を踏まえ、本戦略は、我が国の「新たなスポーツ文化の確立」を目指し、
 ○人(する人、観る人、支える(育てる)人)の重視
 ○連携・協働の推進
を「基本的な考え方」として、それらに導かれる今後概ね10年間で実施すべき5つの重点戦略、政策目標、重点的に実施すべき施策や体制整備の在り方などをパッケージとして示した広範囲をカバーするものとなっている。

 文部科学省は、本戦略に掲げる施策を総合的かつ積極的に推進し、我が国の一層のスポーツ振興に取り組むことにより、スポーツ立国の実現を目指す。

 本戦略の策定を機に、より多くの人々がスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、スポーツを支え、そしてスポーツを育てることを通じて、スポーツの持つ多様な意義や価値が社会全体に広く共有され、我が国の「新たなスポーツ文化」が確立されることを切に期待する。

 

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スポーツ庁 政策課

-- 登録:平成22年09月 --