家庭教育支援の推進に関する検討委員会(第8回)議事概要

日時

平成24年3月1日(木曜日)16時00分~18時00分

場所

文部科学省旧庁舎 第1会議室(2階)

委員出席者(敬称略)

   相川良子、伊藤亜矢子、木村義隆、工藤あゆみ、汐見稔幸、鈴木みゆき、松田恵示、山野則子、山本健慈

文部科学省出席者

   合田生涯学習政策局長、笹井男女共同参画学習課長、横田家庭教育支援室長、新木社会教育官

議事概要

(1)今後の家庭教育支援のあり方に関する検討

 家庭教育支援の推進について(報告書案)について、事務局より資料1,2,3に基づき説明

(2)家庭教育支援の効果に関する調査研究(報告案(概要))について

 三菱総合研究所より資料4に基づき説明

(3)討議

○教員など教育の専門家の方が、保護者より、子どもや家庭の状況を厳しく評価する傾向もあり、第1章(家庭教育をめぐる現状と課題)に書かれているような、子どもや家庭の状況をより理解する必要性について、専門職の養成や充実のところにも触れると良い。

○また、全児童が行く場をどう機能させ、どう活用していくのかという点で、学校という場は重要であり、明記されている方が良い。

○専門職の養成に関して、現在新たに人材認証制度などに取り組む大学が出てくるなど、大学の役割も重要となってくる。国と自治体の役割だけでなく、新しい時代の専門職の養成についての養成機関の役割についても触れられないか。

○読み手の立場に立つと、学校にできること、地域にできることなど、家庭教育の支援者の視点にたって、それぞれの役割がわかりやすく書かれているといいのではないか。

○例えば共働きの増加など、これまでの家族イメージの前提が変容してきている状況や、震災後のような厳しい状況の中でも、力を合わせて社会全体で子どもを育てるということが大事という方向性を、むしろ前書きに書いてはどうか。

○3の方策の前段に、国や地方自治体の役割を明記している点はわかりやすくて良い。学校など他の多様な主体についても記述があると良いのではないか。

○「家庭の教育力の低下」という表現ではなく、「多様化する家庭が抱える様々な課題」「自然な教育的営みが困難」「社会的に孤立」といった実情をあらわした表現になっているのは非常に良い。また、課題を抱えた家庭への支援により社会全体の底上げや健全化につながっていくということもどこかに書けないか。

○グローバル化により、対面的に連続した時間や社会的なきずなが自然に崩れていく中で、受け継がれていく知恵や習慣の形成が難しくなるなど、家庭教育を困難にしている部分がある。

○自然体験などの経験は若い世代ほど減ってきているとの指摘は教員にも見られる。教員養成のシステムの中に、家庭教育支援のあり方といった考えを入れることも大切ではないか。

○依存から自立へといったような国と自治体の関係の方向性についても触れられるとよい。

○子ども・子育て新システムが検討されているが、その一つに家庭支援・子育て支援を充実させていくという柱があり、すべての家庭を社会で応援していくという点ではこの報告書の方向性と共通しており、新システムについても触れると良い。

○副題について「つながり」というのは、家庭と地域のつながりか、支援者同士のつながりか。
「つながりが創る豊かな家庭教育」は両方とれるように感じる。

○「誰もができる支援の輪」はみんなで応援していく輪が広がっていくというイメージで考えたが、主題と考えると「つながりが創る豊かな家庭教育」が包括的で良いのではないか。

○「つながりが創る豊かな家庭教育」をメインにして、サブタイトルとして、「親が元気になる家庭教育支援を目指して」としてはどうか。

○「親が元気になる家庭教育支援」というのは、方法や理念が色々ある中で、ゴールを示すという点で新しく、目標がわかりやすく伝わって良い。ただし、親だけでなく、「親も子も地域も」、または「親も子も元気になる」で良いのではないか。

○調査研究について、保護者の取組の評価に比べて、チームの支援者の人たちの取組の評価の方が低く、自分たちの活動の効果に確信を持てていない様子がわかる。主題を考えると、支援者も自信を持てるようなメッセージとなると良い。

○50%の人が効果があると回答したという項目を抽出した表について、仮に30%でも項目によっては重要な効果かもしれないので、丁寧に見ていく必要がある。

○こういう調査は現場の人にとっては重要であり、結果がとりまとまったら公表して欲しい。

(以上)

お問合せ先

生涯学習政策局男女共同参画学習課家庭教育支援室

(生涯学習政策局男女共同参画学習課家庭教育支援室)

-- 登録:平成24年03月 --