学校の概要
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体験活動の概要
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ボランティア体験活動では、中学校・高等学校の生徒が草花植栽・除草の共同作業を行うことにより、生徒の交流を促進し、植物栽培を通して生命の尊さについて学習する。さらに、地域住民と共同で地域の環境美化に貢献することによって、生徒のセルフイメージと地域愛の高揚を図る。交流体験活動では、野菜栽培、収穫体験を本校の授業内容と連動させ、異校種間交流を通して日頃の学習成果を発表する場として位置付ける。また、教師の補助を最小限にし、生徒の自主性を重視して学習意欲の向上と、人に頼らず相手の気持ちを理解して物事に適切に対処できる能力を養う。
上記の異校種間の体験活動全般を通して、心豊かな人間の育成を図る。
嘉穂中央高校ふれあい体験交流事業
月 | 活動内容 | 配当時間 | 場所 |
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5 | 夏野菜栽培(種まき、定植、支柱立て) | 4時間 | 稲築西小学校 |
6 | サツマイモ栽培(苗植え) | 2時間 | 嘉穂中央高校 |
イネ栽培(田植え) | 2時間 | 嘉穂中央高校 | |
7 | 夏野菜栽培(誘引、収穫) | 2時間 | 稲築西小学校 |
9 | 秋野菜栽培(種まき) | 2時間 | 稲築西小学校 |
10 | 秋野菜栽培(除草・中耕・追肥・間引き) | 2時間 | 稲築西小学校 |
サツマイモ栽培(収穫)、体験(ポニー乗馬) | 4時間 | 嘉穂中央高校 | |
イネ栽培(稲刈り) | 2時間 | 嘉穂中央高校 | |
12 | 秋野菜栽培(収穫・ちゃんこ料理) | 2時間 | 嘉穂中央高校 |
月 | 活動内容 | 配当時間 | 場所 |
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5 | 畑作り | 2時間 | 近大幼稚園 |
6 | サツマイモ苗植え | 2時間 | 近大幼稚園 |
ジャガイモ掘り | 2時間 | 嘉穂中央高校 | |
農場見学 | 1時間 | 嘉穂中央高校 | |
サツマイモ苗植え | 2時間 | 嘉穂中央高校 | |
7 | 保育園訪問 | 2時間 | 常葉保育園 |
10 | サツマイモ堀り | 6時間 | 嘉穂中央高校 |
11 | サツマイモ堀り | 2時間 | 嘉穂中央高校 |
12 | 保育園訪問 | 2時間 | 常葉保育園 |
12 | 幼稚園訪問 | 2時間 | 近大幼稚園 |
月 | 活動内容 | 配当時間 | 場所 |
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12 | 草花栽培(事前指導) | 1時間 | 嘉穂中央高校 |
草花栽培(定植、品種:ポピー) | 3時間 | 飯塚中の島 | |
3 | 花壇管理(事前指導) | 1時間 | 嘉穂中央高校 |
花壇管理(中耕・除草・追肥) | 3時間 | 飯塚中の島 |
小学生への野菜・イネ栽培指導では、生徒は2年次に実際に栽培しているため、再度、各野菜・イネの栽培方法をプリント等で復習し、栽培の要点や栽培指導計画について具体的に説明を行った。また野菜栽培指導では、指導の全般をすべて生徒自身の活動とし、教師は指導には入らないことを伝えた。教師を頼らず、生徒各人の自主性と日頃の学習成果を発揮する場として、生徒たちが自ら工夫しながら栽培指導を行うことを確認した。
幼稚園・保育園児との交流体験活動では、生徒たちに年間の交流計画を立てさせ、必要な事前準備の計画を入念に行った。さらに、学校内の施設・農場の紹介ができるように農場配置図を作成した。
中学生とのボランティア交流活動では、ポピー栽培の目的・方法、現地への経路、注意事項、中学生との交流の目的、さらには活動場所である公園の歴史についての事前指導を徹底した。
年度当初(4月)に保育園・幼稚園、小学校及び中学校の担任団と実施の大まかな年間計画を作成し、交流活動に必要な準備等の確認を行った。実施直前には、事前準備、交流内容及び作業内容等の細かい打ち合わせを行い、特に、屋外で行う野菜栽培やイネ栽培では、実施に向けて天候が大きく左右するため、当日まで連絡を取り合って実施の判断をした。
交流体験活動後、感想文を提出させ、生徒が様々な体験をどう受けとめ、どう感じたか把握した。今後、より良い体験活動をしていくために、実施の目的と生徒の思いが重なっているかを掌握し、次回の実施に向けて工夫・改善することとした。
また、保育園・幼稚園児、小学生、中学生から頂いたお礼の手紙等を生徒に紹介し、交流活動の必要性とその効果を生徒に再認識させた。
本校では、平成10年度から様々な体験活動を積極的に行っており、その反省から、本年度の研究目標の一つを校内推進体制の確立とし、全職員が様々な体験活動に協力できる体制づくりを行った。その結果、これまでの一部職員による体験活動の実施体制は大幅に改善された。具体的には企画委員の学科主任・学年主任を中心に据えて実施計画案を作成し、学科や学年を主体にした体験活動を実施することができた。
また、PTA会長、同窓会長、市役所都市計画課長の三者に依頼して学校支援委員会を構成し、活動計画時に関係各方面への協力助言や、実際に外部講師として参加し、指導していただいた。
交流体験では、比較的移動が容易な距離にある高等学校周辺の幼稚園、保育園、小学校、中学校と連携した。特に、小学校との野菜栽培交流体験活動では小学校内に畑があり、栽培全般を通して、小学生が管理できることを条件として連携を行った。
実施後、実習日誌の提出と感想文を提出させ、最後に1年間のまとめを行って、自己採点させた。特に今回、本校の授業内容と連動させ、日頃の学習成果を試す場として捉え、交流時は可能な限り生徒の自主性に任せ、教員の指導助言を極力控えた。
交流体験終了後の感想文では、生徒は学校で学んだ専門知識や技術をどうやって相手に教えるか、またどうやったら理解してもらえるかなどの「教える難しさ」と「交流の大切さ」を学んだ。しかし、自分たちで悩み、工夫しながらコミュニケーションを図っていく中で「笑顔の大切さ」を知り、「協力しながら作業する必要性・楽しさ」を実感し、それを実行して成し得た「達成感」や「充実感」は生徒にとって、貴重な財産になったと考えられる。
また、野菜栽培指導のなかで、おもしろ半分に苗をひっぱている児童に「そんなことをしたら、苗が枯れてしまうよ。野菜の苗も生きているから、枯れるということは死ぬということだよ」と説明している姿を見て、生命の尊さについての指導が自然に行われており、野菜栽培を通した交流体験活動の重要性を再認識した。
本校が実施している体験活動は屋外(農場)で実施する場合がほとんどで、雨が降れば延期または中止せざるを得ない。特に小学校や中学校との交流では延期した場合の日程調整が非常に難しい。また、栽培作物も作業の適期があり、実施日がずれると作物の生長に影響を及ぼすので、当日の朝まで実施の判断を延ばすなど対応に苦慮した。
専門高校の教育目標の一つに、「将来のスペシャリストとして必要な基礎的・基本的な知識と技術の習得」があり、基礎・基本の上に様々な専門知識を習得するという目標がある。その中で、体験活動を通して交流を行うことは教育的に意義深い。さらに専門深化をするためには、専門的な学習の時間を確保しつつ、交流活動の時間を充実させていく必要がある。そのために、学校の教育活動全体の視点から交流体験活動の実施時間数について考えていきたい。
初等中等教育局児童生徒課生徒指導室
-- 登録:平成21年以前 --