37.市光工業株式会社 ミラー製造所

分野:まちづくり

  • 経営トップの社会貢献活動に対する深い理解に基づき、市内の清掃活動や物品バザーを労使が一体となって行っている事例である。
  • 経営トップの社会貢献ビジョンと、労働組合の意識、管理職の意識が一体となっていることから多くの社員が積極的に参加することができ、最近は活動に対して賞をもらい認知度が向上している。

1.主体活動団体

  市光工業株式会社 ミラー製造所

2.関係者・関係団体

  社員、労働組合

3.活動のきっかけ・問題意識

  当社では、「地域に愛されてこそ企業は成立する」という歴代経営トップの思想に基づき、従来より、各事業所ごとに地域の特性を生かした地域貢献活動に取り組んでいる。
  藤岡地区では、1980年頃から「地域クリーン作戦」をパートや派遣社員も含んだ労使一体となった活動として実施し、こうした活動をきっかけとして、社内におけるボランティア活動、社会貢献活動に対する意識の醸成や制度整備の充実等を図ってきた。

4.事前準備として行った主な取り組み(企画段階)

  当初は管理職、労組の役員等が20人程度集まって、2つの工場周辺(1キロ圏内程度)を清掃することからスタートした。
  特別な準備作業を行ったわけではなく、企業の社会貢献活動の必要性を具体的な行動として実行しているうちに、社員の中にも賛同者が増えていったという経緯である。

5.活動の概要(活動段階)

(1)地域クリーン作戦(年2回実施)

  • 市内全域を対象に、カーブミラーの清掃、空き缶拾い作業を実施。
  • パート・派遣社員を含む従業員全員に参加を呼びかけている。
  • 実際の参加者は、各回概ね70名程度。
  • ボランティア活動終了後には、バーベキューパーティを行っている。
    ※ 道路清掃・ミラー清掃に際しては、道路使用許可を得なければならない。そのためには事前に警察関係機関に許可申請を出すことになるが、その際、2,000円の使用料を支払うことになる。
      ボランティアで道路清掃をするために、道路の使用許可を申請しなければならないこと、および、使用料を支払わなければならないという制度に若干の疑問を感じている。

(2)企業祭(家庭で眠っている物品のバザーを実施)

  売上金は市の社会福祉協議会へ寄付している。

(3)藤岡市ボランティアネットワーク「ウィズ」運営委員

  同センター発足準備の段階(2002年)から、市からの要請を受け、藤岡の企業代表として運営に参画している。

6.事業の成果

  地域クリーン作戦には、毎回平均70名程度のボランティア(従業員)が参加している。
  地域住民の方が気軽に声をかけてくれたり、果物などを差し入れてくれるなど、地域との交流・コミュニケーションがいっそう円滑に行われている。
  勤労者リフレッシュ財団のナイスアシスト賞を受賞し、またそのことが地元新聞に掲載されたことから、他企業や取引先、関係諸団体から祝辞を得るなど、当社の活動への他者認知が向上した。

7.活動にあたって留意したこと

  経営トップの社会貢献ビジョンと、労働組合の意識、管理職の意識、この3者が一体となっていること。そうした環境が示されて、初めて社員が積極的に活動できる。

8.活動後の評価・今後の課題・展開など

  クリーン作戦は、これまでは当社単独の活動として行ってきたが、今後は、市民も巻き込んだ地域全体としてのボランティア活動に発展させることができればとの考えがある。
  そのためには、既存の当社が運営副委員長を務めている藤岡市ボランティア・ネットワーク・センターの民営化の問題も含め、関係機関との連携・協力のあり方について検討していく必要がある。

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課

-- 登録:平成21年以前 --