質の高い幼児教育・保育の実践の根幹となる幼稚園教諭について、人材の需要の高止まりに供給が追い付いていない現状があり、その背景にある各課題に対応するため、幼稚園教諭の確保及びキャリアアップに必要な取組みを総合的かつ効果的に実施し、好事例の展開を行うことが求められている。
幼稚園教諭の専門性向上に関して幼稚園教諭二種免許状を有する教員は、教育職員免許法に基づき、教員としての在職年数と所定の単位の修得によって一種免許状を取得することが可能であるとともに、同法により一種免許状への上進の努力義務が課されている。しかし、現状では、そうした単位の修得に資する免許法認定講習等は多くの都道府県で実施されておらず、十分な受講機会が確保されているとは言いがたい状況にあり、二種免許状を有する教育職員の専門性向上に関して課題がある。
令和3年1月には、中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~」において、「幼児教育に関する専門性の向上を図るとともに、子育ての支援を必要とする保護者への指導・助言、家庭教育、小学校教育との連携・接続といった幼児教育を巡る様々な課題に対応する力を養うため、より上位の幼稚園教諭免許状の取得や、小学校教諭免許状や保育士資格の併有を促進することが重要である。このため、都道府県において、各地域における養成校等と連携し、より上位の免許状の取得に係る単位修得に資する認定講習等を開設し、幼稚園教諭の専門性の向上に向けた環境整備を図る必要がある。」とされたところである。加えて、令和4年12月19日には中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について~「新たな教師の学びの姿」の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~」において、「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修の在り方の全体像が示されるとともに、今後の改革の方向性として、①教師自身の学び(研修観)を転換し、「新たな教師の学びの姿」(個別最適な学び、協働的な学びの充実を通じた、「主体的・対話的で深い学び」)の実現、②教師一人一人の専門性の向上と、多様な専門性・背景を有する人材の取り込みにより、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成等が期待され、「令和の日本型学校教育」を担う教師にふさわしい資質能力を育むことが必要とされている。
これらを踏まえ、本調査研究は、大学又は教育委員会が免許法認定講習等を開設する経費を支援し、免許法認定講習の受講機会を拡大するとともに、新たな教師の学びの姿を実現するための質の高い効果的な講習等の在り方について調査研究することを目的とする。本事業により、免許状の上進に対するニーズを把握する等し、幼稚園教諭の専門性向上に向けた需要と供給の好循環を作るとともに、効果的で持続可能な講習の在り方を明らかにすることを目指す。
山口県教育委員会(成果報告書(PDF:107KB))
国立大学法人千葉大学 (成果報告書 (PDF:181KB))
学校法人金沢学院大学 (成果報告書(PDF:276KB))
国立大学法人福井大学 (成果報告書(PDF:133KB))
学校法人滋賀学園びわこ学院大学 (成果報告書(PDF:173KB))
学校法人城南学園大阪総合保育大学 (成果報告書(PDF:171KB))
学校法人濱名山手学院関西国際大学 (成果報告書(PDF:250KB))
学校法人川崎学園川崎医療福祉大学(成果報告書(PDF:288KB))
山口県教育委員会(成果報告書(PDF:114KB))
国立大学法人千葉大学(成果報告書(PDF:377KB))
学校法人金沢学院大学(成果報告書(PDF295KB))
国立大学法人福井大学(成果報告書(PDF:283KB))
学校法人滋賀学園びわこ学院大学(成果報告書(PDF:151KB))
学校法人城南学園大阪総合保育大学(成果報告書PDF:247KB))
学校法人濱名山手学院関西国際大学(成果報告書(PDF:136KB))
学校法人川崎学園川崎医療福祉大学(成果報告書(PDF:334KB))
学校法人武蔵野大学(成果報告書(PDF:88KB))
国立大学法人鳴門教育大学(成果報告書(PDF:132KB))
初等中等教育局幼児教育課