幼児教育支援センター事業

東京都日野市

1.研究テーマ及び研究の観点

 『日野市の幼児教育の振興』
 -保育カウンセラーによる子育て支援体制の充実とひのっ子幼・小連携カリキュラムの編成-

2.地域の概要

【幼児人数等】

東京都日野市(とうきょうとひのし)

人口  174,069人(平成19年1月1日現在)

                        (平成18年5月1日現在) 

年齢 人口
(人)
公立幼稚園 私立幼稚園 公立保育所 私立保育所
園数 園児数 園数 園児数 園数 園児数 園数 園児数
0歳児 1,438         5 43 17 169
1歳児 1,522         12 131 16 211
2歳児 1,574         12 206 16 240
3歳児 1,600     10 639 12 268 13 223
4歳児 1,556 5 201 10 748 12 289 11 204
5歳児 1,580 5 204 10 764 12 312 11 205

  ※ 公立幼稚園を除き、園児数には他市在住の人数を含む場合あり。

【市内幼児の状況及び保護者の状況】

 市内には5つの公立幼稚園と10の私立幼稚園がある。どの幼稚園にも特別に配慮を要する幼児がおり、その対応に保育者は苦慮している。また、子育てに不安をもつ親も多く、保育について相談したいという要望は増えていた。

3.研究協力機関

  公立幼稚園 5園、私立幼稚園 1園、保育所 2所、小学校18校

 幼児教育支援センター事業の組織体制の概要

4.研究の内容及び方法

(1)保育カウンセラーによる子育て支援体制の充実

 子育て不安を抱える保護者への効果的な援助の在り方及び配慮を要する幼児への保育の在り方について調査研究を行い、子育てへの不安解消を図る。

(2)ひのっ子幼・小連携カリキュラムの編成

 ひのっ子就学前コアカリキュラムの検証と小学校入門期のカリキュラム編成を行う。本研究を通して、日野市の子育て支援体制の充実と、公立・私立の幼稚園及び保育所の保育者と小学校教員の一層の連携を図る。

5.研究成果及び今後の課題

(1)研究成果

1 保育カウンセラーによる子育て支援体制

  • 保護者の希望者を対象として個別相談を実施し、年16件~30件を行った。
  • 保護者や地域の入園前の子どもをもつ親を対象に、講演会を年2回~3回実施した。
  • 保護者同士が互いに育ち合える場の提供をするため、年2回~3回の懇談会の実施により、子どもの理解を深めることができた。
  • 各園において年18回の保育参観と協議会に保育カウンセラーが参加し、個別に配慮が必要な幼児に対する指導の仕方や保護者への対応について共通理解をすることができた。
    ※『保育カウンセラー』- 各園において個別相談・講演会及び懇談会の実施及び保育参観や協議会に参加。個別に配慮が必要な幼児に対する指導の仕方や保護者への対応について共通理解を図る。

2 ひのっ子幼・小連携カリキュラムの編成

  • 幼稚園、保育所の指導から学んだことを生かし、小学校入門期(入学から10日間)の指導『ひのっ子タイム』を作成することができた。
    ※『ひのっ子タイム』-幼稚園・保育所の生活と小学校での生活との段差を次の7つの視点から捉え、主に小学校入学から2週間に焦点を当てて、その具体的な指導段階を示した。
  • 遊びを通した学びと教科ごとの学習における接続
  • 幼稚園・保育所と小学校の生活時程における接続
  • 人間関係づくりの接続
  • 机や椅子・トイレなどの環境における接続
  • 表示の仕方における接続
  • 昼食指導の接続
  • 登降園指導と登下校指導における接続

(2)今後の課題

1 保育カウンセラーによる子育て支援体制

  • 保護者だけではなく、就園前の保護者が講演会や相談に参加できるようにする。

2 ひのっ子幼・小連携カリキュラムの編成

  • 幼稚園・保育所と小学校が互いの指導の理解をさらに深めることができるように今回の研究内容の普及と保育参観・授業参観を行っていく。

 

参考:研究のテーマのキーワード

幼・保・小連携、幼児と児童の交流、幼稚園と小学校の教員の相互理解、保育カウンセラー、接続期、学びの連続性

お問合せ先

初等中等教育局幼児教育課

-- 登録:平成21年以前 --