第8回ものづくり日本大賞

1.第8回ものづくり日本大賞の受賞者について

  都道府県・政令指定都市教育委員会から推薦された生徒及び学校について、文部科学省に設置した「ものづくり日本大賞青少年部門選考委員会(高等学校・中学校等クラス)及び青少年支援部門選考委員会」(注1)にて審査が行われました。

 「青少年部門」においては、全国のものづくりに関する競技大会等において文部科学大臣賞等を受賞した中学生・高校生の中から、特に優れた成果を収めた個人・団体のうち、応募のあった13件を審査した結果、埼玉県立大宮工業高等学校ラジオ部に決定しました。

また、「青少年支援部門」においては、ものづくり人材育成に大きな貢献があった学校(中学校、高等学校、中等教育学校)のうち、応募のあった5校を審査した結果、香川県立高松工芸高等学校に決定しました。

 


 

●ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞

部門

選考方法

今回受賞者

ものづくりの将来を担う高度な技術・技能(青少年部門)

「文部科学大臣賞」等の受賞者のうち特に優れた学生・生徒の個人又は団体を選考

埼玉県立大宮工業高等学校ラジオ部

 〈概要〉
    2016年のロケット甲子園で大会新記録を収めて優勝。この結果により2017年フランスで開催されたモデルロケット国際大会(IRC:International Rocketry Challenge)に日本代表として出場し世界第2位を獲得した。2017年のロケット甲子園では2連覇を達成。2018年のIRCに2年連続出場し世界第3位の成績を収めた。
本国際大会は自作モデルロケットに生卵を搭載し、指定された高度約800ftまで打ち上げ、約45秒で搭載した卵にひび一つなく着地回収する競技である。ロケットを製作する過程では、高い設計力と技術力が求められ、工業科の授業で身に付けたものづくりの知識及び技術によりボディの構造を創意工夫して、形状的に歪みがなく、またロケットの打ち上げ場所に制約がある中で、生徒は意欲的に取り組んだ。
国際大会では、審査員を前に製作したロケットについて理論的に英語でプレゼンテーションする部門もあり、2年連続で2位の評価を得ている。

2018 IRC(イギリス大会)のロケット事前検査の様子
2018 IRC(イギリス大会)のロケット事前検査の様子


●ものづくり日本大賞文部科学大臣賞

部門

選考方法

今回受賞者

ものづくりの将来を担う高度な技術・技能(青少年支援部門)

ものづくり人材育成への貢献度を基準に、特に優秀な功績を収めた学校を選考  

香川県立高松工芸高等学校

〈概要〉
(学校のものづくり人材育成に向けた特色ある取組)
○ロボット競技大会やコンクールへの積極的参加
全国的な規模のロボット競技大会への参加や全国的な公的機関が公募する各種ポスターコンクール、マーク・キャラクターデザイン等の制作を通して、技術力の向上や作画、プレゼンテーション技法を習得できるよう指導している。

○学科の枠を超えた創造性を育む教育
工業に関する4学科、芸術に関する3学科がそれぞれの専門分野を生かして、横断的に協力したものづくりができる体制を整え、「creative7」と称して活動を実施。伝統的地場産業である香川漆器の振興を大きな目的の一つとして、関係団体等と連携して新たな需要を開拓する新商品の開発や地域ブランドの活用などに取り組んでいる。
また、管理職のリーダーシップで教職員と生徒の一体感が醸成されており、学校全体がものづくり人材の育成に向けて一丸となり、地域企業等と連携した取組を実施している。

(取組を通して得られた具体的な成果)
○ ロボット競技
「第26回高校ロボット相撲全国大会ラジコン型」優勝・準優勝
  「ジャパンマイコンカーラリー2019全国大会」Basic Class ベスト8
  「第14回高校生ロボットアメリカンフットボール全国大会」第3位
○ 資格
「レタリング技能検定1級」2名 文部科学大臣賞、優秀賞、優良賞
  「公害防止管理者ダイオキシン類」3名、「トレース技能検定1級」24名
ロボット大会の様子 
             ロボット競技大会の様子

 

(注1)
青少年部門選考委員会(高等学校・中学校等クラス)
五十音順、敬称略、所属は当時のもの(○:座長)

 

奥嶋 建城

一般財団法人澁谷ものづくり人材育成研究所代表理事

 

小栁 栄次

株式会社移動ロボット研究所 代表取締役

 

深谷 敬子

全国高等学校家庭クラブ連盟事務局長

 

細田 保弘

ものつくり大学 名誉教授

渡辺  勉

日本工業大学工業教育研究所所長

 

青少年支援部門選考委員会

五十音順、敬称略、所属は当時のもの(○:座長)

大澤 敏

金沢工業大学学長

 

佐々木 哲

全国工業高等学校長協会理事長(東京都立六郷工科高等学校長)

 

佐藤 秀直

全日本中学校技術・家庭科研究会会長(東京都足立区立第七中学校長)

 

鈴木 敏恵

シンクタンク未来教育ビジョン代表

 

諏訪 貴子

ダイヤ精機株式会社代表取締役

 


2. 表彰式について

 令和2年1月8日(水曜日)に、総理大臣官邸にて「第8回ものづくり日本大賞内閣総理大臣表彰式及び祝賀会」が開催され、15件37名1団体が表彰されました。
「青少年部門」を受賞した埼玉県立大宮工業高等学校ラジオ部にも、表彰状及びメダルが授与されました。

安倍総理大臣、亀岡文部科学副大臣と受賞者
安倍総理大臣、亀岡文部科学副大臣と受賞者

また、令和2年2月17日(月曜日)に、「青少年支援部門」(文部科学大臣賞)を受賞した香川県立高松工芸高等学校に対して、丸山初等中等教育局長から川井 秀哉 校長へ表彰状及びメダルが授与されました。

(左から)丸山初等中等教育局長、川井校長

 

お問合せ先

初等中等教育局参事官(高等学校担当)付産業教育振興室

(代表)03-5253-4111(内線)2904

(初等中等教育局参事官(高等学校担当)付産業教育振興室)