都道府県・政令指定都市教育委員会から推薦された生徒及び学校から、文部科学省に設置した「ものづくり日本大賞青少年部門選考委員会(高等学校・中学校等クラス)及び青少年支援部門選考委員会」(注1)にて審査が行われました。
 「青少年部門」においては、全国のものづくりに関する競技大会等において文部科学大臣賞等を受賞した中学生・高校生の中から、特に優れた成果を収めた個人・団体のうち、応募のあった14件を審査した結果、長野県松本工業高等学校卒業(現トヨタ自動車株式会社勤務)の草深大貴さんに決定しました。
 また、「青少年支援部門」においては、ものづくり人材育成の大きな貢献があった学校(中学校、高等学校、中等教育学校)のうち、応募のあった18校を審査した結果、愛知県立刈谷工業高等学校に決定しました。
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                     選考方式  | 
                     今回表彰者  | 
    
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|              ものづくりの将来を担う高度な技術・技能(青少年部門)  | 
                     「文部科学大臣賞」等の受賞者のうち特に優れた学生・生徒の個人又は団体を選考  | 
                     草深 大貴  | 
    
 高校入学時より電子工学クラブに所属し、マイコン制御型ロボットの製作などをとおして、電子回路設計等の技術・技能をはじめ、高い問題解決力を身につけ、2年次からの活躍につながっている。
 第9回及び第10回高校生ものづくりコンテスト全国大会電子回路組立て部門において、2年連続で全国優勝を果たし厚生労働大臣賞を受賞した。
 この部門は電子回路、マイコンアーキテクチャ、プログラミングに関する複合的で幅広い知識と技術力が要求される高度な競技である。
 第10回大会では、回路設計、組み立て技術、制御プログラミング、PC操作において、様々な課題に対応できる高度な知識と技術・技能を活かし、2時間程で質の高い作品を完成させた。
 現在は、電子機器組立て職種の技能五輪選手として毎日訓練に励み、日本代表として国際大会への出場を目指している。 技術・技能の吸収力や問題解決力の高さ、スペシャリストを志す意志の強さから、ものづくりの将来を担う人材としての活躍が大いに期待される。
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 回路組立ての様子  | 
                                 第10回大会の作品  | 
    
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                                 選考方式  | 
                                 今回表彰者  | 
    
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|                          ものづくりの将来を担う高度な技術・技能(青少年支援部門)  | 
                                 ものづくり人材育成への貢献度を基準に、特に優秀な功績を収めた学校を選考  | 
                                 愛知県立刈谷工業高等学校  | 
    
(学校ものづくり人材育成に向けた特色ある取組)
○グローバル化に対応した工業英語教育
 科目「工業技術英語」の副読本の編集を通して、当該校のみならず全国の工業高校生の英語力の向上に努めている。また、独立行政法人国際協力機構(JICA)の活動に積極的に関わり、アジア、アフリカの各国政府の学校教育担当者と交流するなど、コミュニケーション能力等の向上を図っている。
○高度な技術・技能の習得と資格取得の推進・高度熟練技能者からの指導
 産学官の連携により、企業のもつ高度な技術・技能を積極的に学ぶ機会を設けるとともに、資格取得や各種競技大会への挑戦を促すなど、目標をもった意欲的な学習を通して知識や技術・技能の定着を図っている。 
○ものづくりによる地域貢献
 企業の技術者と生徒が協力して、段差を乗り越える車椅子の製作(特許取得)などの製品開発とその改善に取り組んでいる。また、地元商店街のイルミネーションづくりや障がいのある小学生を対象とした工作教室(ロボット製作)などを通じ、ものづくりによる地域社会への貢献を行っている 
                        。
(取組を通して得られた具体的な成果)
○平成21年度第47回技能五輪全国大会旋盤職種出場
○平成22年度第5回若年者ものづくり競技大会 電気工事職種第3位 等       
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 JICAとの連携  | 
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 第47回技能五輪全国大会出場  | 
                                             
 製作した車椅子  | 
    
(注1) 青少年部門選考委員会(高等学校・中学校等クラス)
五十音順、敬称略、所属は当時のもの(○:座長)
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                                             奥嶋 建城  | 
                                             一般財団法人澁谷ものづくり人材育成研究所代表理事  | 
    
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                                             河野 公子  | 
                                             聖徳大学人間栄養学部教授  | 
    
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                                             小栁 栄次  | 
                                             千葉工業大学未来ロボット技術研究センター副所長  | 
    
○  | 
                                             原田 昭  | 
                                             日本工業大学工業教育研究所長  | 
    
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                                             細田 和弘  | 
                                             ものつくり大学技能工芸学部教授  | 
    
青少年支援部門選考委員会
五十音順、敬称略、所属は当時のもの(○:座長)  
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                                             太田 達郎  | 
                                             全日本中学校技術・家庭科研究会長  | 
    
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                                             長田 利彦  | 
                                             全国工業高等学校長協会理事長  | 
    
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                                             島津 春夫  | 
                                             株式会社ルネサスソリューションズルネサスマイコンカーラリー事務局  | 
    
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                                             鈴木 敏恵  | 
                                             シンクタンク未来教育ビジョン代表、千葉大学教育学部特命教授  | 
    
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                                             永田 和宏  | 
                                             東京藝術大学大学院美術研究科教授  | 
    
 平成24年2月17日(金曜日)に、総理大臣官邸にて「第4回ものづくり日本大賞内閣総理大臣表彰式及び祝賀会」が開催され、23件84名が表彰されました。
 「青少年部門」を受賞した長野県松本工業高等学校卒業(現トヨタ自動車株式会社勤務)の草深大貴さんにも、表彰状及びメダル・盾が授与されました。
|                          受賞者、総理、文科大臣、受賞者(右端:草深さん)  | 
    
また、平成24年2月28日(火曜日)に、「青少年支援部門」(文部科学大臣賞)を受賞した愛知県立刈谷工業高等学校に対して、森文部科学副大臣から鈴木校長へ表彰状及びメダル・盾が手渡されました。
|                          副大臣、校長  | 
    
電話番号:03-5253-4111(内線2383、2904)
-- 登録:平成24年06月 --