2 研究テーマ及び研究において特に重点を置いたところ
特に重点を置き配慮した点は次の3点である。
(1)学校と地域とのパートナーシップ
本校では,日ごろから地域の資産や素材を積極的に学習活動に導入することで,より充実した授業を展開できるよう工夫し生徒の学習意欲の喚起と学校生活の活性化に努めている。地域に根ざした地域のニーズや時代の進展に的確に応え続けていくことが勝高ブランドとしてオンリーワンにつながると考える。
生徒たちにとっても,地域の産業や文化に直接触れることが地域理解であり,アイデンティティの育成につながるものと考える。
これらのことから,本研究においても地域ぐるみの活動となるよう配慮した。
(2)高校と小・中学校双方の教育効果
本校と小・中学生の双方が,お互いに必要としている学習活動が展開できるよう配慮した。そのため,事業の推進にあたっては協議会を組織し,お互いの学習活動を理解するとともに,児童生徒の心身の発達段階に応じて必要な学びや年間行事計画などついて共通理解し,無理のないよう年間計画を組み立てた。
また,交流学習の実施にあたっては,より教育効果等が得られるよう担当者間で学習展開や使用教材について打ち合わせを行った。
(3)学習成果の発表
徳島県高等学校産業教育交流展「植物とのふれあい教室」において,交流学習の様子を演示し,専門高校はもとより広く県民に紹介した。
5 推進校における活動の実施状況等
(1)活動前の地域との打ち合わせ
事前に推進協議会を組織し,児童生徒の心身の発達段階に応じて必要な学びやお互いの学習活動・年間行事計画などを共通理解した。次に各委員の要望などもまとめ互いに授業展開において無理のないよう年間授業計画を作成した。また,交流学習にあたっては,担当者間で学習展開や使用教材を協議し,柔軟に対応した。
(2)活動概要
1)活動のねらい
- 平成17年度
地域の素材を活用した農業教育におけるの連携のあり方を探る。
- 平成18年度
高等学校と小中学校にとってお互いに好ましい連携のあり方を検討する。
3)教育課程上の位置づけ
- 農業教育を活かした連携
- 小学校 「生活科」,「総合的な学習の時間」,「特別活動」等
- 中学校 「総合的な学習の時間」,「特別活動」
- 高等学校 教科「農業」の科目「総合実習」,「生物活用」等
6 活動の成果
平成17、18年度みんなの専門高校プロジェクトに参加アンケート
生徒
「交流学習に参加して良かったところ」
- ア 交流学習が楽しくて大変勉強になった。これからも積極的に参加したい。
- イ 他の内容の交流活動にも参加したい。
- ウ 小学生,高齢者との交流で望ましい人間関係を育むことができた。
- エ 交流学習を通して農業の楽しさをあらためてしることができた。
- オ 教えることの楽しさや難しさを知りました。
「反省点」
- ア 活動内容が交流対象者に楽しい内容であったか、対象者に活動内容のアンケートなどの意見を聞いてはどうか。
- イ 先生方に頼らず積極的な活動にしたい。
教職員
「交流学習に参加して良かったところ」
- ア 生徒達が楽しく参加することが出来,コミニュケーション能力や「ものづくり」の楽しさなど農業教育を通しての学習効果・人づくりに効果があった。
「反省点」
- ア 今後活動を行う上で生徒達や対象者への意見を取り入れ、生徒が主体的にかつ自主的に活動が行えるようにする。
8 今後の課題及びこれからの取組
推進地域の小・中学校での園芸活動や文化活動を通した児童・生徒・教職員との交流はもとより,本校の学習活動や施設・設備等の資産を生かした学習やボランテア活動によって学校と地域との双方向の協力関係を構築し,生涯学習の拠点として地域に欠かせないものとしていきたい。
また,資格取得や技能検定の場として利用率向上へつなげたい。