平成17年度・18年度みんなの専門高校プロジェクト推進事業報告書

1　推進校の概要

2　研究テーマ及び研究において重点を置いたところ

3　研究の概要

4　推進地域協議会の構成及び活動状況等

5　推進校における活動の実施状況等

6　活動の成果

• （1）　小・中学生を指導し交流していく中で、小・中学生に理解できるよう説明することの難しさに気づき、考え工夫しながら大きく成長した。また、小・中学生と接する時は、日頃の学校生活では見られないような柔和な顔となり、学校生活とは違う側面もみることができ、この交流の大きな成果となった。
• （2）　地域の農業関連機関との連携・交流では、進路学習とも関連づけながら、より専門性の高いレベルの技術や広い視野を立った考え方にふれることができた。また、地域の行事に積極的に参加することで一層地域からの信頼を高めることができた。

7　2年間の研究の全体的な評価

• （1）　小学校との連携では、「生活科」として、サツマイモ栽培・スイートポテトへの加工をともに体験した。定植や育て収穫する喜び、食べる目的で加工し、食することの大切さと楽しさを同時に感じながら、興味・関心をもって取り組ませることができた。
  　この2年間、数少ない交流ではあったが、農業の醍醐味である自ら栽培し、収穫する感動と、その収穫物を加工して食べる喜びが伝えられた。
  　小学生の食と農に関する興味・関心はもとより、進路に対する関心も高められた。
• （2）　1年目の中学校との連携では、ビオラを育て、地域の保育所へプレゼントすることに取り組む中で、中学生は、草花の栽培の楽しさとともにその栽培管理の難しさを理解することができた。さらに、中学生は自分たちの育てた草花を保育園児たちにプレゼントすることで農業のやりがいを感じることができた。また、進路学習の一環として、高校生の説明による高校施設見学を実施し、中学生の進路に対する関心も高められた。
  　2年目は、発酵食品をテーマに、パン作りを体験し、より専門性の高い体験学習へと発展させることができた。専門高校の施設設備を十分に活用した専門高校しか味わえない取組となった。
• （3）　高校生は、普段「人から教わる」ことが多い中で、「人に教える」ということを体験することで、視点を変えて日々の学習に向き合う貴重な取組となったと同時に、これまで自ら学んできた学習内容に自信と誇りを持って取り組めた。
  　高校の施設設備を活用しながら体験活動をすることで、小・中学生だけではなく、教職員にも教育内容等を理解してもらう良い機会となった。
• （4）　今回の地域連携に伴い、専門高校が有する人的・物的資源を地域に還元していく方策が見えてきたと思われる。また、地域にある綾部市みどり公社及び府立農業大学校との連携によって、より専門性の高い教育活動を推進するための太い絆ができあがった。

8　今後の課題及びこれからの取組

• （1）　作物や草花の栽培の基本は、長期間を継続しながら管理することにより、なし得ることを説明でしか伝えられないもどかしさを感じた。また、連携校全てが移動に際し、乗り物を必要とするため、成長に合わせた栽培管理をするための十分な交流にはならなかった。加工も含め移動の手段と時間の確保が課題である。
• （2）　今後は、本事業で得た異校種間連携や地域連携の成果を更に充実・発展させるべく取り組みたい。
  • 小・中学校の教育活動に沿った植物栽培に関する支援を展開する。
  • 小・中学校の教員を対象に、専門的な知識・技術の研修機会を展開する。
  • 地域の農業関連機関との連携を図り、本校の更なる教育活動の充実・発展に生かしたい。