都道府県名 福井県
推進地域名 福井市、坂井地区
学校名 | 福井県立春江工業高等学校 |
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設置大学科 | 工業科 |
設置小学科 | 機械・自動車・電気・情報システム |
生徒数 | 442名 |
所在地 | 福井県坂井市春江町江留上緑8-1 電話 0776-51-0178 |
「ものづくりを生かした地域ボランティア活動の推進」
「ものづくり」と「地域交流」から得られるものに重点を置いた。
氏名 | 所属・職名 |
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武甕 邦彦 | 福井テレビジョン放送株式会社 事業局長 |
牧野 昭夫 | アクアスポーツ株式会社 事務局長(前 春江町教育委員会・社会教育課長) |
平田 幸憲 | 福井県児童科学館 事業課長 |
加藤 英雄 | 福井県福井空港事務所 所長 |
前川 政人 | 福井県教育庁高校教育課 課長(平成17年) |
長谷川 義治 | 福井県教育庁高校教育課 課長(平成18年) |
針谷 俊明 | 福井県立春江工業高等学校 校長 |
本校の事業は、活動によって連携機関や目的が違うため、事業ごとに打ち合わせを行い、規模やねらい、出展物の種類や人員の調整を行った。
本校生徒が、ものづくりを通した地域ボランティア活動を経験することにより、地域の人々に支えられて豊かな人間性を培い、技術に対する興味や関心を向上させながらものづくりに対して自信や誇りを持つことをねらいとする。
活動の分類 | 活動の内容、出展物 | |
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のりもの広場 | 福井原子力センター あっとほうむ
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乗り物とロボットを中心に来場者に提供し、春休みの子供たちに楽しんでもらった。
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春江工業高校 文化祭 | 文化祭に幼稚園児を招き、本校生が作ったプレイランドで遊んでもらった。(園児約90名) 体育祭に幼稚園児を招き、生徒製作のバッテリーカーに乗せて会場を案内。(園児約250名) |
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ワイヤークラフト | 福祉ボランティア活動 | 特別養護老人ホームにて福祉ボランティア活動を行った。車いす清掃、ガラス拭きの他に、ワイヤークラフトでお年寄りに楽しい時間を過ごしてもらった。 |
製作コンクール | 春江工業高校 文化祭 | 文化祭で製作コンクールを開催して、創造的なものづくりの発表の場を提供する。 毎年、「動く物」というテーマでアイデアを競って製作、発表する。 |
製品貸し出し | 坪江ふるさと祭り 家久浄化センター
報徳幼稚園 夏の夕べ 旭小学校PTA模擬店
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地域の夏祭りやお祭りに、本校生徒製作のバッテリーカーやおもしろのりものを貸し出して使ってもらう |
おもしろ製品 | 春江工業高校 課題研究 | 機関車トーマス、新・シャボン玉メーカー、ストリートオルガン、光る自転車、ストラックアウト、ホバークラフト、太鼓の達人 |
公共性のある製品 | 春江工業高校 課題研究 | 野球ボール防御用ネット、野球得点SBOボード、折りたたみいすの収納台車、図書館用ブックトラック、噴水池浄化システム(ソーラーパネルで発電しバッテリーを充電、水中ポンプで池の水を循環し浄化する)などの公共設備を開発・製作。 |
技術体験出前授業 | 春江町中部公民館 サタディーボランティア みんなであそぼ協力隊 「ロボットあそび」授業 |
学校週5日制対応のサタディーボランティア活動への協力で、ロボットやのりものを提供し、技術の面白さを体験してもらう。 |
春江西小学校
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小学校の環境エネルギーおよび理科教育のために、のりものや製作に高校生が出前授業を行う。 太陽光発電の仕組みや電気の利用応用を説明した後、のりものに体験乗車させる。また、モータや電池を使い模型のホバークラフトを作る。 |
本活動は、学習指導要領にいう総合的な学習の時間として成果が期待できるので、工業教科の課題研究の一部としてとらえることができる。また、学校行事、勤労生産・奉仕的行事については特別活動に含めることができる。
しかし、これらの活動には教育課程外の活動が多く含まれているので、教育課程と本活動の調整、連携を検討する必要がある。
福井テレビジョン放送株式会社 | 日本テレビ系とテレビ朝日系のクロスネット局となっている福井の地元放送局。イヤイヤちゃんをマスコットに子どもの人気の的になっているボランティアイベント「わんぱくフェア」は昭和48年に第1回開催。 |
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福井県福井空港事務所 | 福井県の北西部に位置し、福井市の市街地から20分。航空写真、遊覧飛行等の小型機の基地、グライダーの訓練、県警および県防災ヘリコプターも配備されている。 |
福井県児童科学館 | 科学館、文化館、あそび館の要素が融合した多機能型の大型児童館で、屋内外にわたり体を動かしながら学べる参加体験型施設。 |
坂井市教育委員会 | 本校が位置する春江町を管轄する。 |
春江中央公民館 | サタディーボランティアと称し、地域の小学校低学年の子供たちをあつめてスポーツから学習までの活動を進めている。 |
春江西小学校 | げん気、やる気、ゆう気をスローガンに、理科教育および環境エネルギー教育に力を入れている。 |
本事業は、「ものづくりを生かした地域ボランティア活動の推進」を研究テーマに、地域の特性と本校の独自性をふまえて進めてきた。そして、地域と学校が連携して継続的な技術ボランティアを行うことにより、生徒にとっては体験的な学習ができ、地域にとっては活性化に役立ち、本校にとっては地域から存在意義を認められ、互いに有益なことが多かった。活動の成果を以下にまとめた。
本校をはじめとする工業高校では、「欲しいものがあるのなら買わずに作れ。」といわれるが、「買う文化」ではなく「作る文化」を育む教育を進めることこそ、本校が目指すものづくり精神につながると考える。
地域ボランティアで培った精神や技術、教育手法は数多く蓄積されたが、これらを単にボランティア活動で終わらせるのではなく、地域産業の担い手へと生徒を育てるべく、企業との連携が今後の課題となる。
そのためには、本活動を工業教育の目的と正しく合致させ有用な結果を生むように、カリキュラムの中に組み込み単位として認められるように計画していかなければならない。