平成17年度・18年度みんなの専門高校プロジェクト推進事業報告書

都道府県名 群馬県
推進地域名 富岡市

1 推進校の概要

(1)専門高校

学校名 群馬県立富岡実業高等学校
設置大学科 農業・工業
設置小学科 生物生産・園芸科学・食品科学・電子機械
生徒数 445名
所在地 群馬県富岡市富岡451 電話 0274-62-0690

(2)小・中学校

学校名 富岡市立南中学校
生徒数 346名
所在地 群馬県富岡市中高瀬1118 電話 0274-64-1603

学校名 富岡市立高瀬小学校
生徒数 529名
所在地 群馬県富岡市中高瀬761 電話 0274-62-0578

2 研究テーマ及び研究において特に重点を置いたところ

 生物生産や産業への関心を高め、生命、自然、生活文化を大切にする心を育てるための小・中学校と専門高校との連携の在り方について研究する。
 当地域の小・中・高等学校では、各々花いっぱい運動やボランティア活動等が活発に行われている。
 これまでの成果を基盤に緊密な連携を進め、「生命、自然、生活文化を大切にする心」の育成に向けて、実業高校の教育力を発揮し、地域に開かれた魅力ある高校づくりを目指す。

3 研究の概要

(1)平成17年度

実施状況
  • 【研究推進体制の確立と活動計画の策定】
    • 連携推進地域協議会 連携推進事業の企画・立案・実施方法の決定
    • 三校担当者会議 実施上の具体的な内容及び方法について検討
    • 校内係会議等の実施 推進校では提供できる教育内容や実施方法について検討し、連携先校では依頼する教育活動や実施方法について検討
  • 【実業高校生の指導による体験学習の実施】
    • 栽培・飼育の分野では、草花・野菜類の栽培、蚕・動物飼育についての体験学習の実施
    • 食品科学関連の分野では、ソバ作り・クッキー作り、天然酵母パン作り体験の実施
    • 電子機械科関係では、パソコン・シーケンス制御・ロボット操作体験・鉄道模型の制御体験
  • 【実業高校の学習内容の公開】
    • 総合実習、課題研究、シクラメン祭等で交流
  • 【今年度の研究の評価と今後の課題について検討】
    • 第2回連携推進地域協議会 今年度の取り組み状況について報告、次年度の基本方針について決定
  • 【次年度の活動方針の検討と策定】
    • 三校担当者会議 実施上の具体的な内容および方法について検討

(2)平成18年度

実施状況
  • 【連携推進地域協議会、三校担当者会議、校内係会議等の開催】
    • 連携推進地域協議会 連携推進事業の企画・立案・実施方法の決定
    • 三校担当者会議 実施上の具体的な内容及び方法について検討
    • 校内係会議等の実施 推進校では提供できる教育内容や実施方法について検討し、連携先校では依頼する教育活動や実施方法について検討
  • 【実業高校学習の公開】
    • 小・中学校へ出向いての実演・展示・共同体験学習
  • 【高校生による小・中学生の体験指導】
    • 生物生産科・園芸科学科・食品科学科・電子機械科の専門領域内容について体験指導
  • 【推進校教員の合同研修会及び授業協力】
  • 【その他関連する活動】
    • 体験学習の受け入れ、花いっぱい運動への協力
  • 【本事業の評価と今後の課題】
    2年間の研究推進事業を総括し、全体的な評価と今後の課題として残ったことや対策について検討。
  • 【報告書の作成】
    2年間の研究成果を報告書にまとめる。

4 推進地域協議会の構成及び活動状況等

(1)構成

1)平成17年度

氏名 所属・職名 区分
小林 覚 群馬県立富岡実業高等学校・校長 推進校関係者
瀬下 清澄 富岡市立南中学校・校長
新藤 建也 富岡市立高瀬小学校・校長
小須田 宏明 群馬県立富岡実業高等学校・PTA会長
深沢 祥之 富岡市立南中学校・PTA会長
太田 和弘 富岡市立高瀬小学校・PTA会長
吉田 長武 群馬県立富岡実業高等学校・教諭
茂木 浩 富岡市立南中学校・教諭
飯塚 恵美 富岡市立高瀬小学校・教諭
藤倉 新一 群馬県教育委員会高校教育課・課長 関係行政機関
桑原 幸正 西部教育事務所・所長
野中 靖 富岡市教育委員会・学校教育課長

事務局

氏名 所属・職名
鵜生川 隆之 群馬県教育委員会高校教育課・指導グループリーダー
福島 実 群馬県教育委員会高校教育課・指導主事
天田 敏明 群馬県教育委員会高校教育課・指導主事
星野 孝 群馬県教育委員会義務教育課・指導主事

2)平成18年度

氏名 所属・職 区分
大嶋 稲良 群馬県立富岡実業高等学校・校長 推進校関係者
瀬下 清澄 富岡市立南中学校・校長
新藤 建也 富岡市立高瀬小学校・校長
安達 洋行 群馬県立富岡実業高等学校・PTA会長
富田 修栄 富岡市立南中学校・PTA会長
新井 和昭 富岡市立高瀬小学校・PTA会長
吉田 長武 群馬県立富岡実業高等学校・教諭
茂木 浩 富岡市立南中学校・教諭
飯塚 恵美 富岡市立高瀬小学校・教諭
藤倉 新一 群馬県教育委員会高校教育課・課長 関係行政機関
桑原 幸正 西部教育事務所・所長
野中 靖 富岡市教育委員会・学校教育課長

事務局

氏名 所属・職名
鵜生川 隆之 群馬県教育委員会高校教育課・指導グループリーダー
福島 実 群馬県教育委員会高校教育課・指導主事
天田 敏明 群馬県教育委員会高校教育課・指導主事
星野 孝 群馬県教育委員会義務教育課・指導主事

(2)活動状況

1)平成17年度

 第1回推進地域協議会を7月に開催し、続いて各校担当者会議を行い具体的な内容及び方法等について検討した。

  • ア 専門高校として提供できる教育力と専門高校に依頼する教育活動について調査
  • イ 教育課程上の位置づけ、展開方法、参加生徒、日時、場所等の実施内容についての検討

 第2回推進地域協議会を2月2日に開催し、今年度の取り組み状況について、推進校と連携校がお互いに成果を発表し、研究の評価と課題について検討を行い、次年度の連携推進事業の基本方針を協議した。

2)平成18年度

 第1回推進地域協議会を7月に開催し、今年度の活動方針について協議し、その基本方針に基づき、各校担当者会議を開催し、具体的な連携推進事業内容及び方法、年間計画等について打ち合わせを行い実施してきた。
 担当者会議では、次のような内容が話し合われた。

  • ア 平成17年度推進事業の成果と課題を踏まえた推進事業の在り方
  • イ 活動実践の充実(特に、教科指導と関連した連携のあり方について等)
  • ウ 推進事業に対する小・中・高の生徒、職員、保護者、地域住民の理解と協力体制の整備。

 第2回推進地域協議会を2月に開催し、17、18年度の取り組み状況について推進校と連携校がお互いに成果を発表し、研究の評価と課題について検討を行い、報告書の内容と次年度以降の連携のあり方や方法について協議された。

5 推進校における活動の実施状況等及び活動の成果

平成17年度

推進校の概要等 活動の概要(活動テーマ、ねらい、内容、方法等) 連携先校の概要等 成果と課題
富岡実業高校
生物生産科
3学年
15名
園芸科学科
3学年
17名
6月6日(月曜日)
富岡実業高校
草花・野菜温室・養蚕室・畜舎
「農業ふれあい教室」
  • 草花苗の栽培について親しみ、環境美化の心を養う。
    野菜の栽培に触れ、食としての野菜の意義・親しみを深める。
    蚕の生育と富岡市における生糸・製糸業の歴史的意義を理解する。
    小動物とふれあうことで、生命の尊さや、やさしさ・心の暖かさを実体験する。
富岡市立高瀬小学校
2年生
96名
「生活科」
2〜3校時
  • (小)
    高校生の指導で農業について理解を深めた。
  • (高)
    小学生に学習成果をもとに栽培方法等を教えることで学習意欲が高まった。
富岡実業高校
園芸科学科
施設園芸コース
3学年
20名
9月16日(金曜日)
高瀬小
圃場
「秋野菜を育ててみよう・植え付け」
  • 小学生は、大根・ハクサイを実際に栽培することで、野菜の栽培に親しみ、食についての関心を高める。
  • 高校生は栽培指導を通じて学習成果の確認と指導性の向上を図る。
富岡市立高瀬小学校
2年生
96名
「生活科」
3〜4校時
  • (小)
    高校生の指導で秋野菜の栽培を実際に体験できた。
  • (高)
    指導の実践を通じてその困難さと楽しさを理解した。
富岡実業高校
食品科学科
3学年
7名
11月14日(月曜日)
11月21日(月曜日)
12月12日(月曜日)
富岡市立南中学校
調理室
「ソバ打ち体験」
  • 中学生は、ソバ粉の練り合わせから、引き延ばし、切り方、ゆで方、味見までソバ打ちを一通りできるよう技術を学ぶ。
  • 高校生は課題研究で学んだことを中学生に体験指導できるよう技術と能力を学ぶ。
富岡市立南中学校
2年生
100名
「技術家庭」
1〜2校時
  • (中)
    高校生の指導でソバ作りに親しみ食への関心を深めた。
  • (高)
    言葉だけでなく、手伝いながら優しく教える方法を理解した。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
6名
11月21日(月曜日)
11月22日(火曜日)
11月24日(木曜日)
16時〜17時30分
富岡実業高校
パソコン室
「初心者パソコン教室」
  • Wordの初歩的な操作、文章の作成。
  • コンピュータに親しみ、将来の活用にむけて興味や関心を養う。
    高校生が、操作に戸惑っている中学生に指導し交流を図る。
富岡市立南中学校
1、2年生
19名
希望者
放課後
  • (中)
    パソコンに関心が高く、熱心に取り組んだ。
  • (高)
    事前に学習項目調査を行うと更に良かった。
富岡実業高校
食品科学科
3学年
食品製造A部
12名
12月6日(火曜日)
放課後16時〜17時30分実施
富岡実業高校
食品棟
「チョコチップクッキーの製造」
  • クッキーの製造を通して食品加工の楽しさを体験すると同時にお互いの交流を図る。
富岡市立南中学校
3年生
16名
放課後
富岡実業高校
食品科学科食品製造実習室に集まって実習を行った。
  • (中)
    意欲的に製造実習を行い、美味しいクッキーに歓声を上げた。
  • (高)
    当初指導に不安のあった生徒も自信を持って体験教室を終えた。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
6名
12月10日(土曜日)
富岡実業高校
電子機械科棟
電子機器実習室
「シーケンス制御の体験学習」
  • 中学生はシーケンス制御の基礎を学習し、実際にどのように利用されているかを理解する。
  • 高校生はシーケンス制御の指導を体験し、シーケンス図・実態配線図や実際の配線を指導し、指導法を理解する。
富岡市立南中学校
1年生
1名
2年生
5名
希望者
休日
  • (中)
    複雑な配線も指導の成果で難なくでき専門高校の実力に関心を示した。
  • (高)
    指導体験を通じて教えることの難しさと教えることのやり甲斐を感じていた。
富岡実業高校
生物生産科
3年
10名
12月10日
富岡実業高校
畜舎
「動物とのふれあい」
  • ブラッシングや散歩で産業動物とふれあい畜産という産業を身近に感じるようになる。
  • 動物とのコミュニケーションと飼育のあり方を指導することで、専門分野の内容を平易に説明する能力を養う。
富岡市立南中学校
1、2年生
6名
希望者
休日
  • (中)
    ウシ・ヒツジ等とふれあうことで産業動物を身近な存在としてとらえるようになった。
  • (高)
    わかりやすく説明することの難しさを知った。
富岡実業高校
食品科学科
3学年
6名
12月15日(木曜日)
食品科学科棟
微生物実験室
「天然酵母について学習しよう」
  • パンの試食を行い、パンを製造するのに「酵母菌」が必要なこと、さらに酵母の純粋培養の模擬操作と通じて「酵母菌」は自然界の様々な場所に存在することを理解する。
  • プレゼンテーションソフトを使って、自分達の研究を説明することで研究の整理と指導性を高める。・中学生3人ずつ班を作り、高校生を1つずつ配置した。
富岡市立富岡南中学校
1年生
18名
「総合的な学習の時間」
放課後1時間
  • (中)
    酵母の働きや存在場所・その利用方法や培養方法について体験を通じて理解できた。
  • (高)
    自分たちの研究内容を平易に説明することで研究の理解度と指導性が高まった。
富岡実業高校
園芸科学科
施設園芸コース
3学年
18名
12月19日(月曜日)
高瀬小
圃場
「秋野菜を育ててみよう・収穫」
  • 自分で秋に植え付けた大根、ハクサイを収穫することで野菜の栽培に親しみ、食についての関心を高める。
  • 高校生は栽培指導を通じて学習成果の確認と指導性の向上を図る。
富岡市立高瀬小学校
2年生
96名
「生活科」
2校時
  • (小)
    高校生の指導で秋野菜の栽培を実際に体験できた。
  • (高)
    指導の実践を通じてその困難さと楽しさを理解した。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
3名
12月26日(月曜日)
富岡実業高校
仕上組立実習室
「アイディアロボットを体験」
  • 中学生は、本校の生徒が製作した輪投げロボットの構造を学習するとともに実際に操作することで、ものづくりの楽しさと大変さを体験する。
  • 高校生は、製作したロボットの操作を中学生に指導し、自分たちの努力の成果を発表するとともに中学生との交流を図る。
  • 初めに高校生がロボットのデモンストレーションを行い、続いて中学生が1人ずつ順番にロボットを操作した。高校生は操作している中学生にアドバイスをしながら、ロボットが輪を上手く投げられるよう指導した。
富岡南中学校
1、2年生
7名
希望者
冬休み
  • (中)
    身近な高校生が製作したロボットを操作できたことに喜び、楽しく機械制御について理解した。
  • (高)
    自分達の作品を高く評価してくれたことで、指導にも熱が入った。今回は操作のみだが、次回は簡単なロボットを製作させてみたい。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
3名
12月26日(月曜日)
<場所>
富岡実業高校
電子機械科棟
仕上・組立実習室
「相撲ロボットを操作してみよう」
  • 中学生は相撲ロボットの構造や競技規則について理解し、ものづくりの概要について学ぶ。
  • 高校生は、自分たちが作り上げたロボットについての説明や、それを実際に操作体験をしてもらうために、操作の指導方法を理解する。
  • 高校生、中学生がお互いに自己紹介をし、交流を図った。
  • 高校生が中心となって説明や操作実演を行い、実施した。
  • 実施中での中学生の質問にも高校生が対応し、説明や操作指導をした。
富岡市立富岡南中学校
1、2年生
8名
希望者
冬休み
  • (中)
    ものづくりの大切さを知り、また指導する高校生の姿を見て、将来の自分の目標や進路を決める参考になった。
  • (高)
    人に伝えることの難しさや伝わったときの嬉しさなど大切なことを学んだ。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
4名
12月26日(月曜日)
富岡実業高校
電子機器実習室
「列車模型制御」
  • 列車模型の仕組みを理解し、制御装置を使用して列車を動かす。また、プログラム言語BASICを利用して、自分の思い通りに列車を動かすことを目的とする。
  • 中学生に説明、指導することにより制御方法やプログラムについて理解を深める。
富岡市立南中学校
1、2年生
3名
  • (中)
    列車制御の仕組みやプログラムについて質問も多く出して、充実した時間となった。
  • (高)
    説明を通じて、日頃の学習について理解を深められた。
富岡実業高校
生物生産科
3学年
3名
1月17日(金曜日)
富岡実業高校
生物工学室
「寒天培地つくり」
高校にある施設・設備を利用して高校生が学んだ寒天培地作りで小学生の実験材料を作成した。
富岡市立高瀬小学校
保健委員会
  • (小)
    高校生の作った寒天培地を使用して、カビの発生の研究をした。
富岡実業高校
園芸科学科
施設園芸コース
3学年
16名
1月20日(金曜日)
高瀬小
パソコン室
「自分の名刺つくり」
  • 小学生は、パソコンソフトの使い方と文字の入力・画像の利用について理解し、パソコンの操作について技術を深めた。
  • 高校生は農業情報処理や課題の発表等で学んだことを小学生に指導できるよう技術と能力を学ぶ。
富岡市立高瀬小学校
3年生
1組39名
2組41名
「総合的な学習の時間」
1〜4校時
  • (小)
    高校生に指導を受けながらパソコンの操作・技術について知識を深めた。
  • (高)
    指導体験を通じて教えることの難しさと教えることのやり甲斐を感じていた。
中間報告会以後
富岡実業高校
食品科学科
栄養コース
3学年
16名
3月15日(水曜日)
富岡実業高校
家庭科調理室
「高瀬小・卒業に向けての謝恩会用クッキーつくり」
  • 卒業を前に家族へのクッキーをプレゼントすることで感謝の気持ちをあらわす。
高瀬小
6年生
85名
  • (小)
    意欲的にクッキー作りを行い、美味しいクッキーに歓声を上げた。
  • (高)
    当初指導に不安のあった生徒も、小学生と慣れてくるうちに打ち解けて、楽しく、自信を持ってクッキーつくりを指導した。

平成18年度

推進校の概要等 活動の概要(活動テーマ、ねらい、内容、方法等) 連携先校の概要等 成果と課題
5月11日(木曜日)
6月8日(木曜日)
高瀬小
高瀬地域
「園芸委員会活動」
  • プランターに富実・南中・高瀬小の3校の名前を書き絵も描く。
    そのプランターに富実で育てた花を植え付け地域へ飾花した。
    「この花で高瀬がきれいになるといいな」と思いながら植えた。
富岡市立高瀬小学校
園芸委員会
5、6年生
16名
  • (小)
    園芸委員会活動
    3校連携事業活動の意識を持つ。
    高校生が育ててくれた大切な花をきれいに飾る喜びを味わう。
富岡実業高校
生物生産科
3学年
15名
園芸科学科
3学年
17名
6月5日(月曜日)
富岡実業高校
草花・野菜温室
養蚕室
畜舎
「農業ふれあい教室」
  • 草花苗の栽培について親しみ、環境美化の心を養う。
    野菜の栽培に触れ、食としての野菜の意義・親しみを深める。
    蚕の生育と富岡市における生糸・製糸業の歴史的意義を理解する。
    小動物とふれあうことで、生命の尊さや、やさしさ・心のあたたかさを実体験する。
富岡市立高瀬小学校
2年生
98名
「生活科」
2〜3校時
  • (小)
    高校生の指導で農業について理解を深めた。
  • (高)
    小学生に学習成果をもとに栽培方法等を教えることで学習意欲が高まった。
7月14日(金曜日)
富岡実業高校
草花温室
地域への飾花のための準備・プランターへの花の鉢上げ
夏休みに行う、地域への飾花のためにプランターの準備をした。
富岡市立南中学校
園芸委員会の委員
20名
放課後
  • (中)
    園芸委員会活動
    20プランターを鉢上げした。
7月28日(金曜日)
富岡市立南中学校
富岡市高瀬公民館
高瀬公民館への飾花・プランターの花の鉢を飾った。 富岡市立南中学校
園芸委員会の委員
20名
夏休みに行った
  • (中)
    園芸委員会活動
富岡実業高校
園芸科学科
施設園芸コース
2学年
20名
10月4日(水曜日)
高瀬小
圃場
「秋野菜を育ててみよう・植え付け」
  • 小学生は、カブ・ミズ菜を実際に栽培することで、野菜の栽培に親しみ、食についての関心を高める。
  • 高校生は栽培指導を通じて学習成果の確認と指導性の向上を図る。
富岡市立高瀬小学校
2年生
96名
「生活科」
3〜4校時
  • (小)
    高校生の指導で秋野菜の栽培を実際に体験できた。
  • (高)
    指導の実践を通じてその困難さと楽しさを理解した。
富岡実業高校
食品科学科
3学年
食品製造A部
10名
11月27日(月曜日)
放課後
16時〜17時30分実施
富岡実業高校
食品棟
「チョコチップクッキーの製造」
  • クッキーの製造を通して食品加工の楽しさを体験すると同時にお互いの交流を図る。
富岡市立南中学校
3年生
17名
放課後
富岡実業高校
食品科学科食品製造実習室に集まって高校生の指導のもとに実習を行った。
  • (中)
    意欲的な取り組みであった。出来上がった、美味しいクッキーに感動していた。
  • (高)
    当初指導に不安のあった生徒も、やりがいを感じながら、実習していた。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
6名
12月10日(土曜日)
富岡実業高校
電子機械科棟
電子機器実習室
「シーケンス制御の体験学習」
  • 中学生はシーケンス制御の基礎を学習し、実際にどのように利用されているかを理解する。
  • 高校生はシーケンス制御の指導を体験し、シーケンス図・実態配線図や実際の配線を指導し、指導法を理解する。
富岡市立南中学校
1年生
1名
2年生
5名
希望者
休日
  • (中)
    複雑な配線も指導の成果で難なくでき専門高校の実力に関心を示した。
  • (高)
    指導体験を通じて教えることの難しさと教えることのやり甲斐を感じていた。
富岡実業高校
生物生産科
3年
10名
12月10日
富岡実業高校
畜舎
「動物とのふれあい」
  • ブラッシングや散歩で産業動物とふれあい畜産という産業を身近に感じられるようにする。
  • 動物とのコミュニケーションと飼育のあり方を指導することで、専門分野の内容を平易に説明する能力を養う。
富岡市立南中学校
1、2年生
6名
希望者
休日
  • (中)
    ウシ・ヒツジ等とふれあうことで産業動物を身近な存在としてとらえるようになった。
  • (高)
    わかりやすく説明することの難しさを知った。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
3名
12月26日(月曜日)
富岡実業高校
仕上組立実習室
「アイディアロボットを体験」
  • 中学生は、本校の生徒が製作した輪投げロボットの構造を学習するとともに実際に操作することで、ものづくりの楽しさと大変さを体験する。
  • 高校生は、製作したロボットの操作を中学生に指導し、自分たちの努力の成果を発表するとともに中学生との交流を図る。
  • 初めに高校生がロボットのデモンストレーションを行い、続いて中学生が1人ずつ順番にロボットを操作した。高校生は操作している中学生にアドバイスをしながら、ロボットが輪を上手く投げられるよう指導した。
富岡南中学校
1、2年生
7名
希望者
冬休み
  • (中)
    身近な高校生が製作したロボットを操作できたことに喜び、楽しく機械制御について理解した。
  • (高)
    自分達の作品を高く評価してくれたことで、指導にも熱が入った。今回は操作のみだが、次回は簡単なロボットを製作させてみたい。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
3名、
12月26日(月曜日)
<場所>
富岡実業高校
電子機械科棟
仕上・組立実習室
「相撲ロボットを操作してみよう」
  • 中学生は相撲ロボットの構造や競技規則について理解し、ものづくりの概要について学ぶ。
  • 高校生は、自分たちが作り上げたロボットについての説明や、それを実際に操作体験をしてもらうために、操作の指導方法を理解する。
  • 高校生、中学生がお互いに自己紹介をし、交流を図った。
  • 高校生が中心となって説明や操作実演を行い、実施した。
  • 実施中での中学生の質問にも高校生が対応し、説明や操作指導をした。
富岡市立富岡南中学校
1、2年生
8名
希望者
冬休み
  • (中)
    ものづくりの大切さを知り、また指導する高校生の姿を見て、将来の自分の目標や進路を決める参考になった。
  • (高)
    人に伝えることの難しさや伝わったときの嬉しさなど大切なことを学んだ。
富岡実業高校
電子機械科
3学年
4名
12月26日(月曜日)
富岡実業高校
電子機器実習室
「列車模型制御」
  • 列車模型の仕組みを理解し、制御装置を使用して列車を動かす。また、プログラム言語BASICを利用して、自分の思い通りに列車を動かすことを目的とする。
  • 中学生に説明、指導することにより制御方法やプログラムについて理解を深める。
富岡市立南中学校
1、2年生
3名
  • (中)
    列車制御の仕組みやプログラムについて質問も多くして、充実した時間となった。
  • (高)
    説明を通じて、日頃の学習について理解を深められた。

6 2年間の研究の全体的な評価

7 今後の課題及びこれからの取組

 平成18年度の連携推進事業は、前年度の研究成果と課題に基づいて、地域へのPR活動を立案し実施した。そこで、2年間の連携活動で得られた成果を受け、今後も継続的かつ発展的に連携を進めて行く上での課題とその対策についてまとめた。以下のとおりである。

(1)高校生への事前学習等の指導の徹底

 高校生が指導者側の立場に立って児童・生徒に「教える」ということは、年齢差が小さいこともあり、親近感を持ち、理解や協力が得られやすい反面、異年齢間交流の少ない高校生では、ややもすると指導内容が児童に理解されず、不十分な指導につながることになる。それを防ぐためにも高校生には事前学習や準備について、十分指導する必要がある。
 高校生には、言葉の使い方や表現の仕方、作業の見せ方、小・中学生との関わり方等に関するコミュニケーション能力の向上を図るとともに、日頃の学習活動で得た専門的な知識や技術を十分自分のものにした上で、連携授業に臨ませることが重要である。また、今回の連携推進事業を高校生にとって貴重な責任ある体験学習として位置づけさせ、一人一人の自己評価から、今後の課題について再確認させることも必要である。

(2)推進高校と連携校間等の緊密な連絡体制の整備

 教育課程の異なる小・中学校と高校との連携では、連携活動の内容や日程の調整が、難しい場合もあり、体験学習の場が十分に確保できないこともあった。したがって、本連携活動を各校での教育活動に明確に位置づけ、各校間の緊密な連絡調整のもと、年度当初から各校の教育課程・時間割・部活動等を十分考慮した上で、年間活動計画を教職員の共通理解に基づいて立てる必要がある。
 また、地域住民との連携活動については、夏休みが中心で、諸手続きや事前準備等の関係で、十分なゆとりをもって計画する必要がある。

8 その他

 この連携活動を通して、高校生には自信を持って専門学習や学力向上に積極的に取り組む態度が育成され、小・中学校は専門高校をより深く理解していただく大変良い機会となった。今後も地域に開かれた魅力ある専門高校づくりを目指して取り組んでいきたい。