平成17年度・18年度みんなの専門高校プロジェクト推進事業報告書の概要

○研究テーマ及び研究において特に重点を置いたところ

○活動の成果

• （1）　小・中学生が「ものづくり」の楽しさ、面白さ、素晴らしさを体感させることができた。
• （2）　実施内容については、各科が「ものづくり」の面白さ、楽しさを生徒に伝えるため内容に工夫をこらし、年度ごとにより充実したものにすることができた。
• （3）　専門科5科による「ものづくり」の体験実習は、内容的には充実していたので、参加希望者が多かった。参加人数を全体的に調整する必要がある。
• （4）　体験した小・中学生や関係小・中学校の教員からは、今後も内容を変更しながら継続して実施して欲しいとの要望が来ている。
• （5）　本校ではISO14001の認証を取得する前から「エネルギー教育」にも取り組んでいる。高知工科大学で実施された「こどもサミット・教育シンポジウム」では「手回し発電機」、「ソーラーロボット」を使っての実験教室を実施した。この教室は好評で、本校が取り組んでいる「環境問題への興味・関心と理解」の目的は果たせた。
• （6）　小・中学生の「ものづくり」を指導したのは各専門科の教員だけでなく、各科の生徒も指導を行った。各科の生徒達にとって「ものづくり」の面白さ、素晴らしさを小・中学生に伝えることができ、さらに自らの指導力を養うこともできた。
• （7）　この事業は「ものづくり」の楽しさ、面白さを伝えるだけでなく、本校が地元の学校であり「ものづくり」で頑張っている学校だということを知ってもらうきっかけにもなった。

○今後の課題及びこれからの取組

• （1）　本校は地域に根ざした学校であり、今後も地域の教育の一端を担っていかなければならない性格を持った学校である。その意味からも、本事業が平成18年度で終了しても名称を変更して「みんなの専門高校プロジェクト推進事業」の内容を本校独自で充実・拡大させながら引き続き取り組んで行く。
• （2）　大湊小学校で実施した「パソコン教室」などは、多くの生徒が参加しやすいように開催時期を検討する必要がある。
• （3）　専門科5科による「ものづくり」の体験実習は、内容的には充実していたので、参加希望者が多かった。しかし、各中学校で参加人数8名としたため、8名以上の参加希望者がある中学校では、希望者に辞退をしてもらい、一方、参加希望者が8名の定員に満たない中学校もあった。参加人数を全体的に調整しなかったため、定員32名を満たすことができなかった。今後の課題としては、定員を満たすような中学校間の参加人数の調整を図る必要がある。
• （4）　南国市立大篠小学校における「エネルギー教室」は、本年度、「出前授業」の形態で実施の予定であったが、日程調整がうまくいかず実施できなかった。実施方法を変更し、本校を会場にして実施する方向で検討する。また「環境問題」は、次の世代の大きな課題である。そういう意味からも本校の取り組んでいるISO14001などの活動は、今後の小・中学生の環境問題に対する意識の啓発や高揚に役立つものと考えられるので、本校としても「出前授業」のような形で積極的に取り組んでいきたいと考えている。
• （5）　本校は「ものづくり」で「生徒が頑張る」学校として地域、小・中学校、企業、教育関係機関等から高い評価を受けているが、知名度の点から見ると、まだまだ低いと感じられる。今後の課題としては、本校の取り組んでいる教育やその内容について、地域の多くの人たちに知ってもらう手だてを講じていく必要がある。

○その他

　地域と結びつき現在も継続的に取り組んでいる本校の主な事業には次のようなものがある。

• 　南国市教育委員会主催による「夏休み親子工作教室」（機械科、機械生産システム科2科によって、本校を会場に8月に2回開催）
• 　電子科による年1回の出前授業（介良小学校、「電子工作教室」）
• 　南国市主催の「まほろば祭り」への参加（情報技術部）
• 　潮見台小学校の文化祭に参加（機械生産システム科による工作教室）
• 　介良地区の主催による「アートタウン介良」への参加（電子科、電子機械科）
• 　高知工科大学の主催による「環境フェスティバル」への参加（機械生産システム科）
• 　小・中学生を対象としたミニマイコンカー製作講座（電子機械科により8月に開催）
• 　高知県企業局主催の小・中学校の先生を対象とした「風力発電機製作講座」（機械科）
• 　その他、各小・中学校からの要請による臨時的な出前授業

　今後もこれらの事業については、内容を充実させながら取り組んでいく予定である。