平成17年度・18年度みんなの専門高校プロジェクト推進事業報告書の概要

都道府県名 岩手県
連携校 気仙養護学校

○研究テーマ及び研究において重点を置いたところ

(1)研究テーマ

「専門高校の専門性(ものづくり)を生かしたボランティア活動」

(2)研究において特に重点を置いたところ

 次代を担う技術者を育成するため、「ものづくり」に対する興味・関心を引き出す点に重点をおいた。
 そこで本研究では、人のために役立つ「ものづくり」を行うボランティア活動の指導をとおして、「ものづくり」への興味・関心を喚起させ、専門技術の習得やその啓発を図るとともに、工業高校の専門性を生かして地域に貢献できる活動を実践することで、地域における自分たちの役割と連帯感を認識させる。
 さらに、連携先となる養護学校の児童・生徒と「ものづくり」を行うことにより、連携校での「ものづくり」に対する興味・関心を促すことにした。

○活動の成果

(1)中学部・高等部(連携校)の生徒の感想文から

  • 本当に楽しかった。
  • また会いたい、一緒に遊びたい。
  • 高校生を見てすごいと思った。
  • またいろんなことを教えて欲しい。
  • 完成して嬉しかった。

(2)高校生(推進校)の感想文から

  • 人に教えることの難しさを改めて感じることができ、良い経験になった。
  • (連携校の生徒の)顔が生き生きしていて、一緒に作ってよかったと実感した。
  • 人のことを思って(考えて)作る大切さを知った。
  • 学校では絶対に体験できないことだった。
  • 「ありがとう」と言ってくれたのがとても嬉しかった。
  • 自分達の作品が誰かの役に立てて本当に良かった。

≪養護学校の生徒について≫

  • 自分の実習時間よりも真剣に取り組んでいた。
  • 自分の持っていないものを持っている。
  • 全く自分たちと同じ。
  • 「誰かと一緒でなければ行動できない、何もできない」と思っていたが、自分たちで考えてそれを行動に移していた。
  • 周りの人たちにも、障害ある人の本当の姿を分かってもらいたい。

(3)先生方(連携校)から

  • 工業高校の生徒の優しさや一生懸命さが伝わってきた交流であった。
  • 養護学校の生徒に対し、偏見を持たずに素直に関わってくれた。
  • 養護学校の生徒が、工業高校の生徒のことを見て静かに話を聞くことができたのは、工業高校の生徒の気持ちが伝わったからだと思う。
  • 担当教員同士の連携がうまくとれていたと思う。
  • 交流したことにより、養護学校の生徒も生き生き活動できた。
  • 今後も(是非とも)続けて欲しい。
  • 第17回岩手県高等学校工業クラブ連盟生徒研究発表大会“優秀賞受賞”
    「プロジェクトメンバーとして−人のためのものづくりで何ができ、何を得られるか−」
  • 新聞掲載11回 テレビ放送2回

○今後の課題及びこれからの取組

 連携校から、これから先も何らかの形で交流していきたいとの意見を多くいただいた。事業としての取組は、今年度で最後だが、この取組を継続・発展させていきたい。