文部科学省では、各都道府県・指定都市教育委員会が実施した公立学校教員採用選考試験(以下「採用選考」という。)の実施状況について、例年調査を行っています。 このたび、平成29年度採用選考の実施状況を取りまとめましたのでお知らせします。 (平成30年2月7日 公表) (令和4年1月31日 訂正 ※訂正箇所は正誤情報を参照)
本調査は、全68都道府県・指定都市・豊能地区(大阪府)教育委員会において平成28年度に実施された平成29年度採用選考を対象として、受験者数、採用者数、受験者及び採用者の経歴等採用選考の実施状況について調査したものです。
・受験者総数は、166,068人で、前年度に比較して4,387人(2.6%)の減少
過去の推移をみると、昭和54年度から平成4年度までは一貫して減少を続けていたが、以後平成17年度までほぼ連続して増加、以後横ばい傾向の後、平成22年度から再び増加したが、平成26年度以降は微減傾向にあり、昭和62年度と同程度の水準となっている。
・採用者総数は、31,961人で、前年度に比較して511人(1.6%)の減少
昭和54年度以降最も少なかった平成12年度を最低値として、平成28年度まで連続して増加していたが、平成29年度は17年ぶりに微減した。昭和62年度と同程度の水準となっている。
・競争率(倍率)は、全体で5.2倍で、前年度と同水準
昭和54年度以降最高であった平成12年度をピークに減少傾向が続き、平成29年度は昭和54~63年度と同程度の水準となっている。
・学歴別の採用率(受験者数に対する採用者数の割合)
国立教員養成大学・学部出身者が32.1%、大学院出身者が18.8%、一般大学・学部出身者が17.0%となっており、国立教員養成大学・学部出身者が他の出身者に比べて高い率で採用されている。
本調査は、平成28年度に68の各都道府県・指定都市・豊能地区(大阪府)教育委員会(以下「県市」という。)において実施された平成29年度公立学校教員採用選考試験(以下「平成29年度選考」という。)の実施状況について、その概要を取りまとめたものである。
受験者総数は166,068人で、前年度に比較して、4,387人(2.6%)の減少となっている。
受験者数の内訳は次のとおりである。
なお( )内は前年度に対する増減率である(以下同じ)。
・小学校 52,161人(2.7%減)
・中学校 57,564人(2.6%減)
・高等学校 34,177人(4.2%減)
・特別支援学校 10,513人(0.8%減)
・養護教諭 9,840人(0.5%減)
・栄養教諭 1,813人(13.1%増)
受験者総数について過去の推移をみると、昭和54年度から平成4年度までは一貫して減少を続けていたが、以後平成17年度まで連続して増加、以後横ばい傾向の後、平成22年度から再び増加したが、平成26年度以降は微減傾向にあり、昭和62年度と同程度の水準となっている。
採用者総数は31,961人で、前年度に比較して、511人(1.6%)の減少となっている。
採用者数の内訳は次のとおりである。
・小学校 15,019人(2.2%増)
・中学校 7,751人(6.4%減)
・高等学校 4,827人(5.5%減)
・特別支援学校 2,797人(1.7%減)
・養護教諭 1,328人(0.5%減)
・栄養教諭 239人(14.9%増)
採用者総数について過去の推移をみると、昭和54年度以降最も少なかった平成12年度を最低値として、平成28年度まで連続して増加していたが、平成29年度は17年ぶりに微減した。昭和62年度と同程度の水準となっている。
競争率(倍率)は、全体で5.2倍であり、前年度と同水準である。
試験区分別に見ると次のとおりであり、養護教諭を除き減少している。
・小学校 3.5倍(0.1ポイント減)
・中学校 7.4倍(0.3ポイント増)
・高等学校 7.1倍(0.1ポイント増)
・特別支援学校 3.8倍(0.1ポイント増)
・養護教諭 7.4倍(増減なし)
・栄養教諭 7.6倍(0.1ポイント減)
競争率(倍率)について過去の推移をみると、昭和54年度以降最高であった平成12年度をピークに減少傾向が続き、平成29年度は前年度と同水準である。これは昭和54~63年度と同程度の水準である。
受験者総数が多い県市は、次のとおりとなっている。
1 東京都 14,432人
2 大阪府 9,352人
3 埼玉県 8,182人
4 愛知県 7,524人
5 千葉県・千葉市 6,993人
採用者総数が多い県市は、次のとおりとなっている。
1 東京都 2,837人
2 大阪府 1,787人
3 埼玉県 1,781人
4 愛知県 1,470人
5 千葉県 1,454人
昨年度と比較し受験者数等に大幅な変動があった県市は、次のとおりとなっている。
・受験者数
岡山県 963人減
福岡市 949人増
東京都 736人減
兵庫県 666人減
新潟県 664人減
埼玉県 571人減
※岡山県は28年度まで岡山市と合同で選考を実施。
・採用者数
大阪市 224人減
大阪府 205人減
横浜市 135人減
福岡市 98人増
兵庫県 123人減
競争率(倍率)が高い県市は、次のとおりとなっている。
1 鹿児島県 10.0倍
2 沖縄県 9.7倍
3 福島県 8.2倍
4 秋田県 7.1倍
5 横浜市 7.0倍
競争率(倍率)が低い県市は、次のとおりとなっている。
1 富山県 3.4倍
2 広島県・広島市、茨城県 3.8倍
4 静岡市 3.9倍
5 山口県、愛媛県、川崎市 4.0倍
競争率(倍率)を学校種別にみると、競争率(倍率)が高い県市は、次のとおりとなっている。
1 鹿児島県 8.9倍
2 沖縄県 5.6倍
3 横浜市、福岡市 5.4倍
5 兵庫県 5.3倍
1 福島県 15.8倍
2 沖縄県 12.2倍
3 京都市 11.8倍
4 横浜市 11.4倍
5 青森県 10.8倍
1 沖縄県 24.5倍
2 熊本県 20.6倍
3 鹿児島県 17.0倍
4 秋田県 16.3倍
5 福島県 16.2倍
競争率(倍率)が低い県市は、次のとおりとなっている。
1 富山県、広島県・広島市、高知県 2.3倍
4 福岡県、和歌山県 2.4倍
1 茨城県 4.0倍
2 岐阜県 4.1倍
3 愛媛県、群馬県 4.6倍
5 佐賀県 4.7倍
1 川崎市 1.0倍
2 福岡市 4.8倍
3 茨城県、大阪府 5.7倍
5 埼玉県 6.0倍
※校種別の競争率(倍率)については、異なる校種区分との共通実施、一括選考を行っている県市を除く。
受験者総数、及び採用者総数に占める女性の割合は、次のとおりとなっている(受験者の大多数が女性である養護教諭、栄養教諭を除く。)
・小学校 52.4%(0.7ポイント減)
・中学校 39.0%(1.0ポイント減)
・高等学校 31.5%(0.5ポイント減)
・特別支援学校 56.7%(1.1ポイント減)
・小学校 60.2%(0.6ポイント減)
・中学校 44.0%(0.5ポイント増)
・高等学校 37.1%(1.3ポイント増)
・特別支援学校 63.7%(0.5ポイント増)
受験者の学歴別内訳は、次のとおりとなっている。
・一般大学・学部出身者 117,989人 71.0%
・国立教員養成大学・学部出身者 25,784人 15.5%
・大学院出身者 15,457人 9.3%
・短期大学等出身者 6,838人 4.1%
採用者の学歴別内訳は、次のとおりとなっている。
・一般大学・学部出身者 20,031人 62.7%
・国立教員養成大学・学部出身者 8,269人 25.9%
・大学院出身者 2,908人 9.1%
・短期大学等出身者 753人 2.4%
学歴別の採用率(採用者数を受験者数で除したものを百分率で表したもので、受験者の何%が採用されたかを示す。以下同じ。)は次のとおりとなっており、国立教員養成大学・学部出身者が他の出身者に比べて高い率で採用されている。
・国立教員養成大学・学部出身者 32.1%(0.8ポイント増)
・大学院出身者 18.8%(0.2ポイント増)
・一般大学・学部出身者 17.0%(0.2ポイント増)
・短期大学等出身者 11.0%(0.6ポイント増)
※「短期大学等」には、短期大学のほか、指定教員養成機関、高等専門学校、高等学校、専修学校出身者を含む。
受験者総数、及び採用者総数に占める新規学卒者の割合は、次のとおりとなっている。
・受験者 31.2%(0.1ポイント増)
・採用者 37.4%(1.2ポイント増)
採用者総数に占める新規学卒者の割合について、過去の推移を見ると、平成6年度から平成14年度まで減少が続いたが、平成15年度に増加に転じて以降、平成17年度にわずかに減少した以外は、現在まで増加している。
採用率は次のとおりとなっており、前年度同様新規学卒者が既卒者よりも高い率で採用されている。
・新規学卒者 23.1%(0.9ポイント増)
・既卒者 17.5%(0.1ポイント減)
採用者に占める教職経験者、民間企業等勤務経験者の割合は次のとおりとなっている。
・教職経験者 49.7%(0.2ポイント減)
・民間企業等勤務経験者 5.8%(1.2ポイント増)
なお、教職経験者とは、採用直前の職として国公私立の教員であった者(非常勤講師も含む。)であり、民間企業等勤務経験者とは、採用直前の職として教職以外の継続的な雇用に係る勤務経験(いわゆるアルバイトの経験は除く。)のあった者である。
総合教育政策局教育人材政策課