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いじめ防止基本方針策定協議会(第4回) 議事要旨

1.日時

平成25年9月20日(金曜日) 14時30分~17時30分

2.場所

文部科学省3階3F2特別会議室

3.議題

(1)団体等からのヒアリング
(2)いじめ防止基本方針の策定について
(3)その他

4.出席者

委員

安倍委員(欠席)、新井委員、尾上委員、小泉委員、國分委員、實吉委員、高田委員、田中委員、野島委員、野原委員(欠席)、藤川委員、森田委員、山浦委員、山田委員

文部科学省

義家大臣政務官、前川初等中等教育局長、義本大臣官房審議官、白間児童生徒課長、池田生徒指導室長、春山課長補佐、鈴木生徒指導調査官 他

5.議事要旨

(1)いじめの防止等の取組の在り方について、ヒアリングが行われた。その概要は次のとおり。

 A 弁護士 平尾 潔 氏
 別紙(既に配布済)のとおり意見発表があった後、次のような質疑応答があった。

【委員】
 いじめ予防の授業やいじめ防止のプログラムの実施は賛成であるが、それらを展開するために弁護士が参加して実施することについてどう考えるか。

【意見発表者】
 ゲストティーチャーとして、うまく弁護士を活用してもらえればと思っている。弁護士ならではの知っているエピソードや具体的な事案があり、それらを子供たちに話すことは、いじめの問題について考える上で説得力がある。教員と弁護士が協力し合ってお互いの力を引き出せるのではないか。

 B 高崎市教育委員会教育長 飯野 眞幸 氏
 別紙(既に配布済)のとおり意見発表があった後、次のような質疑応答があった。

【委員】
 一部の教員に、いじめられる側にも問題がある等の意識があり、そうした教員のもとではいじめの問題は深刻化しやすい。いじめの対策を進めていく上で、教員の意識は重要と考えるが、高崎市では、その点についてどのような対応をしているのか。

【意見発表者】
 高崎市でのここ1年間の取組で、いじめられる子にも問題があるという視点はほとんど影をひそめたと思っている。校長自らが動き、いじめは許さないという姿勢を徹底するとともに、具体的な「いじめの防止プログラム」を示して、組織全体として取り組むことが大事であると考える。

【委員】
 いじめの対応では、校長のリーダーシップが重要だが、高崎市では、「いじめの防止プログラム」の実施を通して校長の意識は大分変わってきたと考えているか。

【意見発表者】
 大きな変化があったと思っている。ある中学校のいじめの件数が前年度より半減したのも、そこには校長を中心とした大変な努力があったと感じている。

(2)文科省より、事務局作成の「いじめ防止基本方針」について説明。また、小泉委員、田中委員、野島委員、山浦委員から、別紙(既に配布済)のとおり「学校いじめ防止基本方針」及び「学校におけるいじめの防止等の対策のための組織」等について発表がなされ、その後、委員から意見が出された。(※安倍委員、野原委員は欠席のため、資料提供のみ)

《「学校いじめ防止基本方針」について》

【委員】
 学校、あるいは、地域の基本方針は原則として公開されるべきではないか。できれば、各教育委員会等が学校の基本方針をとりまとめ、その一覧がウェブページ等で見られるようになるとよい。

【委員】
 基本方針は、学校としていじめをどう防ぐかという、学校としての一つの宣言に当たると思う。したがって、ホームページや学校便り等で周知することを基本方針の中に入れていくことは非常に賛成。

【副座長】
 学校長を中心に、教職員、さらには児童生徒、保護者、地域が一丸となって基本方針を策定していくというところに意味があるのではないか。また、基本方針を出したことによって、教職員が負担感を感じるのではなく、頑張っていじめに取り組んでいこうという意識が持てるような方針にしていかなければならない。

【委員】
 ヒアリングや各委員の発表からも、いじめ予防のために教育プログラムを展開するということを共通認識しており、基本方針の中に、いじめ防止のためのプログラムの展開をぜひ入れる必要がある。

【委員】
 基本方針では「学級」という言葉を強く打ち出しているが、いじめの問題は学級の中だけの話ではなく、学年を超えた関係や部活動の関係もあるので、「学級」という言葉を余り使い過ぎるのはどうか。また、私立学校の場合、いじめの問題が発生した際、比較的私立学校同士で子供たちを預け合うということが進んでおり、環境を変えることも、現実的な対応策として有効ではないか。

【委員】
 委員の意見の中で、「マニュアル」、「プログラム」、「ガイダンス」、「カリキュラム」、「アクションプラン」など、いろいろな言葉が使われており、保護者の立場からすると、これらがどういう構成でどうなっているのかというのが全く見えてこない。

【委員】
 いじめの深刻化につながってしまうような態度、例えば、「いじめられる側にも原因がある」等の教員の発言などについて、基本方針に具体例を明記した方がよいのでは。

【委員】
 具体例の明記については、余り細かく記載すると、ますます教員が萎縮してしまうことにつながるため、学校の中で議論して作っていくというような示唆を基本方針の中に盛り込んだのでよいのではないか。

《「学校におけるいじめの防止等の対策のための組織」について》

【委員】
 組織の在り方について、生徒指導等を担当する教員に加え、例えば、学級担任の代表や若い教員などが入るなど、その教員が学びながら、実感を伴った議論をしていくというような組織の在り方が工夫されてよいのではないか。

【委員】
 様々な規模の学校がある中で、全ての学校にいじめに特化した組織を作るということは非常に厳しい。学校として今ある委員会組織をどう有効に使っていくかが大事。

【委員】
 既存の組織で、このいじめについての組織も兼ねればそれで済むのだというような安易な理解だけは避けたい。既存の組織を活用する場合も、いじめの組織としてどういう機能を担うのかということは明確にしたい。

【委員】
 いじめについて本気で取り組むということを考えた場合、校務分掌の中にいじめ防止推進係を位置付けて、そこを中心として取り組んでいく。そういうことを子供や保護者、地域にも発信すれば、非常にインパクトが強い。学校が本気になってこのいじめ防止について取り組んでいるということがアピールできるのではないか。

《自殺が起こった際の初期調査について》

【委員】
 前回、遺族側から言われていたのは、初期調査について、児童生徒の聞き取りを教師よりも後にしてしまうと、教師が働き掛けをして隠蔽をするのではないか、バイアスが掛かるのではないかという懸念があること。また、迅速に児童生徒にアンケート調査をすることについて、事前に学校が児童生徒並びに保護者に説明をした上で、文科省が指定した簡単なフォーマットのものを用意しておき、何かがあったときにはすぐに実施することを常識にしておけば、混乱なく対応できるようにも思うがどうか。

【副座長】
 自殺の背景調査は、御遺族の何があったのかを知りたいという気持ちに誠意をもって応えていくとともに、公平で客観的な調査分析を行い再発防止を図ることを目的としているもの。その初期調査においては、自殺が起きた後、学校、御遺族自身、あるいは子供たちの中にも非常な混乱が起こる。その中で、3日で必ず形式的に全部をやるというのは実態に即してないのではないか。ただ、どういう状況であっても、一人の子供の命が失われているわけであり、一体何があったのかを学校として状況確認することは必要で、3日以内に全教師から聞き取りを行うとともに、可能な状況であれば、関係児童生徒等から適切な方法で聞き取りができると望ましい。
 また、児童生徒へのアンケート調査について、いろんな思いを抱えている子供たちにとって、一律にフォーマットでアンケートをするというのは、非常に影響を考えなくてはならず、背景調査のやり方としては少し乱暴なのではないかというふうに思っている。

《国の「いじめ防止基本方針」等、全般について》

【委員】
 この協議会は、回を重ねるほど、社会の耳目を集めているということをひしひしと感じている。そういう中で、もし予定どおり、次回、取りまとめということで終了するとすれば、一体何時間の議論がなされたのか。お互いの論点について違う意見は言い合って、議論していきたい。

【委員】
 骨格は基本方針でまず出す。一方で、各地でこの法律の解釈をめぐって、あるいは、第三者機関の性質をめぐって、いろんな論争が起きてしまっている現状があり、それらについては、基本方針とは区分けしたガイドラインの方で十二分に丁寧な議論の結果として策定していくということを提案。

【座長】
 今、現実にいじめに苦しんでる子、悩んでる子がいる。地方の教育委員会等も基本方針が示されるのを待っている。これらに対して早く応えていくこと、これも本協議会の目的である。

【委員】
 本協議会で、細かいガイドラインまで議論することがいいかどうかについては、改めて事務局や座長を中心に検討いただけないか。期間が長くなると、違う体制の方がうまくいくということもあり得る。また、常設の会議が文部科学省に必要ではないか。

【文部科学省】
 常設の会議のことも含め、ガイドライン策定に当たって専門の先生方もいらっしゃると思うので、会議の持ち方について検討したい。

【委員】
 常々思っているのは、国が方針を出し、それを地方自治体が自分で咀嚼をし、地方自治体の主導に従って、各学校が各学校なりに基本方針を作っていくということ。議論の中で地方自治体を信用してない、学校はそんなの作れないのではないかというような懐疑的な話が多い。

【文部科学省】
 前回例示した教育振興基本計画について、これも策定が各設置者の努力義務として記載されているが、現時点で半分の市町村が振興基本計画を作っていないという状況がある。このいじめの問題に関しては、来年度が始まったときに、全ての都道府県、市町村、学校に基本方針が作られ、体制が整備されているということを断固進めていく覚悟が必要。また、現在、中教審で地方教育行政法の改正作業が行われているが、仮に来年の通常国会で審議されるとしたら、国、都道府県教育委員会、市町村教育委員会との責任体制の在り方自体がまた変化することもあり得る。そのことによって、この基本方針を変えていかなければならないことも考えられるので、この9月は法律に基づいた基本方針のゴールであるが、そのゴールにとらわれる余り、十分な議論が行われないで終わってしまうことの方が、4月1日スタートを阻害する要因になっていくと思う。その点を重く受け止めたい。

【副座長】
 大枠の中で議論をして、とりあえず骨太の基本方針を出し、その上で、実態的なものを各県教育委員会、学校が走り出すのと並行して、国として策定していくという手順しかないのではないか。

【委員】
 次回の議論の進め方について、重大事態を中心にしながら、提出した修正案について、議論いただくことを提案したい。

【副座長】
 重大事態の議論に関して、重大事態イコール自殺となっているようで、心もとなさというか、何か危険なものを感じてしまう。自殺というところにかなり我々の意識が行き過ぎていて、自殺以外の重大事態、あるいは、重大事態ではないいじめに対してもどう関わっていくのかということを、もう一度確認しておく必要があると思う。

【文部科学省】
 重大事態としては、児童生徒が自殺を企図した場合、身体に重大な損害が起こった場合、金品等重大な被害を被った場合、精神性の疾患を発症した場合、あるいは、相当な期間、学校を欠席することを余儀なくされた場合、これらがそれに当たる。ここでしっかりと議論しなければならないのは、例えば、本人の申告のみをもっていじめを理由とした不登校であると認めたとき、これはすごい数になると思うが、その全てを首長に重大事態として報告するのかどうか。また、いじめを理由にした転校だけでも二千数百件あるわけだが、それは大体転校の前には不登校になっているだろうから、それを全て重大事態の範疇に入れて報告するのか。あるいは、報告の仕方として、データだけを報告するのか、それとも、こういう事案があったと細かく報告するのか。さらには、それに対応できるようなセクションは現在存在しているのか等々のことについても、ぜひ、有識者の先生方にしっかりと議論をしていただきたい。

(3)最後に、文科省から、今後の会議の進め方について説明があった。

── 了 ──

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初等中等教育局児童生徒課

-- 登録:平成25年11月 --